｜ 日産はフェアレディZをマイナーチェンジで凌ぐのか、それともフルモデルチェンジさせるのか ｜
ニュルブルクリンクを「謎」の日産フェアレディZが走行中。
ボディカラーはマットブラック、そしてオレンジのアクセントを持ち、明らかになんらかのプロトタイプということになりますが、日産としてはこれをとくに隠すという意図はなく、ボディサイドにはデカデカと「NISSAN」の文字が入り、つまり「どうぞ見てくださいな」という感じ。
ちなみに日産はつい先日、「新型フェアレディZ、新型GT-Rについてはすでに動き出した。近いうちになんらかの情報を得られるはずだ」とコメントしていましたが、まさにこの個体こそが「その情報」なのかもしれません。
日産はフェアレディZをマイナーチェンジで乗り切る？
なお、今回のスパイフォトを見ると、フロントバンパー上部やサイドに設けられたエア取り入れ用の「穴」が特徴的。
加えてフロントバンパーのアンダー部が現行フェアレディZとは異なっていることがわかります。
そして、このフロントバンパーの形状を見るに、高い完成度を持っていることも確認でき、つまり「もうじきマイナーチェンジモデルが発表されるのでは」ということも想像可能。
つまり、フルモデルチェンジではなく、マイナーチェンジで乗り切ろう、ということですね。
そしてもうひとつこのプロトタイプを見て思うのは、「フロントがGT-Rっぽくなるのでは」ということ。
この謎フェアレディZのバンパー開口部のデザインはR35 GT-Rによく似ており、かつ位置は違えど「V」をイメージしたスリットが見られるところもGT-R似。
さらに、先日日産がフルモデルチェンジさせた「新型スカイライン」も、このR35 GT-R似のフロントバンパーを持つということを考えると、フェアレディZについても、新しいバンパーデザインを与えることで新鮮味を保とうということなのかもしれません。
日産はフェアレディZをフルモデルチェンジさせるのか？
なお、現行フェアレディZは6代目となりますが、登場したのは2008年。
つまり登場以後11年も経過していることになり、通常だと「モデルチェンジの時期」。
そして日産は「次期フェアレディZについて、プロジェクト始動済み」と発言しているところを見ると、ここであえて現行フェアレディZにコストを投じてマイナーチェンジ（フェイスリフト）を行うというのも考えにくく（オープンモデルであるフェアレディZロードスターも販売終了としているほどなので）、一気にフルモデルチェンジを行うのでは、と考えたり。
その根拠としては、やはりフロントバンパーの「穴」で、これはエンジンの発熱量が大きいということを意味している、と推測できるわけですね。
現行フェアレディZに積まれるエンジンは3.7リッターV6/336PSで、これは自然吸気。
今後の環境規制を考慮すると、フルモデルチェンジ版であるフェアレディZが大排気量NAエンジン搭載を継続するとは考えにくく、よって新型フェアレディZは「ダウンサイジングターボ」へ移行する可能性が大きいだろう、とも考えています。
具体的には、新型スカイラインに搭載されるVR30DETT（3リッターV6ターボ）を搭載する可能性が大きそうですが、スカイライン用のVR30DETTには「304馬力バージョン」と「405馬力バージョン」が存在。
そして新型フェアレディZについては、ライバルとの関係上「405馬力バージョン」を積むのではないかと想像していて、リッターあたり135馬力を発生する高性能ターボエンジンの発する熱に対応するため、この「穴ボコボコバンパー」でテストしているのでは、と推測しているわけですね。
ただ、それでも謎は払拭できず、それは「まだモデルチェンジは先になりそうなのに、なぜこんなに（下部分の形状につき）完成度の高いフロントバンパーを持っているのか」ということ。
このバンパーをフルモデルチェンジ版のフェアレディZに採用するとは思えず、しかしテストのためだけに制作するとも考えられず、もしかすると「フルモデルチェンジ前に、もう一発マイナーチェンジが入る」、もしくは新型フェアレディZを予告する「ハイパフォーマンスモデルが追加されるのかも」しれません。
VIA:Motor1
