
| これが中古車市場にも反映されていれば、ヴェルファイアの中古車はお買い得 |
さて、2020年8月の国内自動車登録台数ランキング。
これは普通乗用車と小型乗用車との合計(つまり軽自動車を除く)を車種ごとの順番に並べたものですが、2020年8月における国内自動車登録台数そのものは前年比80.5%という数字にとどまっており、まだまだコロナウイルスの影響からは回復できていない、ということもわかります。
ただ、そんな中でも「売れているクルマ」は売れていて、ヤリスやライズ、フィットなどの新型車以外だと「カローラ」「アルファード」といった既存車種がそれぞれ前年比156.4%、153.5%という結果に。
これが全車種併売化による影響なのかどうかは不明ではあるものの、アルファードは併売化前の4月から大きく順位を上げており、その勢いが継続している、といった印象です(カローラは併売化を機に販売が伸びた)。
なお、コロナウイルスの影響にて、「密」になりにくいアウトドアアクティビティの人気が高くなったこと、そして公共交通機関での移動を敬遠する人が増えたであろうことを反映してか、SUVそしてミニバンの人気が高くなっているように思われ、日産においては「セレナの販売台数が、ノートの販売台数を上回る」という現象がここ2ヶ月続いています。
そして「アルファード人気」もやはり同様の理由ではと思ったりするのですが、なぜかヴェルファイアは(アルファードの7,103台に比較して)1,226台しか売れておらず、これはちょっと不思議な現象です。
2020年8月の国内自動車登録ランキングを見てみよう
まずは8月の乗用車登録ランキングがこちら。
後に気になった点を述べたいと思います。
今月の順位 | メーカー | 車名 | 今月の販売台数 | 前年比 |
1 | トヨタ | ヤリス | 11,856 | -% |
2 | トヨタ | ライズ | 9,391 | -% |
3 | トヨタ | カローラ | 8,751 | 156.4% |
4 | ホンダ | フィット | 7,158 | 129.9% |
5 | トヨタ | アルファード | 7,103 | 153.5% |
6 | トヨタ | ハリアー | 6,231 | 203.6% |
7 | トヨタ | ルーミー | 5,617 | 75.2% |
8 | 日産 | セレナ | 5,055 | 65.5% |
9 | トヨタ | ヴォクシー | 4,639 | 67.4% |
10 | 日産 | ノート | 4,596 | 59.6% |
11 | ホンダ | フリード | 4,165 | 59.5% |
12 | トヨタ | シエンタ | 4,137 | 47.3% |
13 | トヨタ | プリウス | 4,099 | 50.1% |
14 | トヨタ | アクア | 3,813 | 50.9% |
15 | トヨタ | ノア | 3,323 | 84.0% |
16 | トヨタ | RAV4 | 3,306 | 52.7% |
17 | トヨタ | タンク | 2,792 | 46.8% |
18 | スズキ | ソリオ | 2,770 | 90.4% |
19 | ホンダ | ステップワゴン | 2,722 | 76.7% |
20 | トヨタ | パッソ | 2,380 | 81.5% |
21 | トヨタ | C-HR | 2,349 | 65.1% |
22 | ダイハツ | ロッキー | 2,345 | -% |
23 | スズキ | スイフト | 2,330 | 103.1% |
24 | SUBARU | インプレッサ | 2,050 | 73.8% |
25 | マツダ | MAZDA2 | 1,977 | -% |
26 | マツダ | CX-30 | 1,903 | -% |
27 | トヨタ | エスクァイア | 1,750 | 57.6% |
28 | マツダ | MAZDA3 | 1,658 | 42.3% |
29 | ホンダ | ヴェゼル | 1,645 | 48.8% |
30 | マツダ | CX-5 | 1,624 | 79.1% |
31 | SUBARU | フォレスター | 1,605 | 53.9% |
32 | スズキ | ジムニー | 1,381 | 298.3% |
33 | ホンダ | シャトル | 1,364 | 45.2% |
34 | マツダ | CX-8 | 1,302 | 45.2% |
35 | スズキ | クロスビー | 1,275 | 71.9% |
36 | トヨタ | ヴェルファイア | 1,226 | 59.4% |
37 | トヨタ | ランドクルーザー | 1,206 | 61.6% |
38 | 日産 | キックス | 1,178 | -% |
39 | 日産 | エクストレイル | 1,056 | 48.4% |
40 | ダイハツ | トール | 1,033 | 70.6% |
41 | マツダ | CX-3 | 968 | 467.6% |
42 | トヨタ | クラウン | 949 | 40.8% |
43 | トヨタ | カムリ | 657 | 51.7% |
44 | トヨタ | ハイエース | 644 | 72.4% |
45 | 三菱 | デリカD:5 | 625 | 56.1% |
46 | 日産 | リーフ | 584 | 35.2% |
47 | ホンダ | オデッセイ | 571 | 45.2% |
48 | レクサス | UX250H | 557 | 45.2% |
49 | マツダ | ロードスター | 448 | 137.8% |
50 | ホンダ | CR-V | 414 | 66.3% |
もはやトヨタしか売れない時代に
今月のランキングを見て思うのは「もはやトヨタしか売れない」ということ。
ベスト10のうち7台がトヨタで、しかも上位はほとんどトヨタ。
かろうじてホンダと日産が一矢報いている状態で、スバルやマツダはかなり苦しい状態にある、と言えそうです。
なお、スバルは「ニッチ」を狙っているので十分に効率の良い開発やラインアップができていると思いますが(プラットフォームやドライブトレーンを共通化し、ほぼワゴンに特化している)、マツダは「コンパクトカー」「SUV」というジャンルにてトヨタとモロにぶつかっている状態であり、よってマツダはスバルのように「数を売らなくてもやっていける」戦略を考える必要があるのかもしれません。

そのほか気になったのは「大人気」と言われたキックスの販売台数が(7月に続き)極端に少ないこと。
これについて、「キックスは輸入車であり」コロナウイルスによって生産が思うように進んでいないため、だとも報じられています。
そして49位にはなぜか前年比137.8%という驚異的な伸びを示したマツダ・ロードスターがランクインしていますね。
VIA:日本自動車販売協会連合