| タイでは高額な関税が輸入車に課されるため、ある程度コストをかけてでもレプリカを作る意味があるようだ |
それにしてもここまでよく出来たR35 GT-Rのレプリカは見たことがない
さて、ここ最近いくつかのGT-Rのレプリカが登場していますが、今回はそれらの中でも群を抜いて本物に近いレプリカが登場して話題に。
どれくらい本物に近いかというと、このR35 GT-R(レプリカ)にはR32-R34スカイラインに積まれていたRB26DETTが搭載されているのですが、そのエンジンとともにこのGT-Rの画像をインスタグラムにアップしたところ、ボディサイドにフェイク(FAKE)と大きく記されているにもかかわらず「R35 GT-Rの素晴らしいV6エンジンを取り外すなんて」というコメントが相次いだほど。
つまり多くの人がこの車両を本物のR35 GT-Rで、そのエンジンをスワップした改造車だと認識したわけですね(ぼくもこれがR35ではないとは信じられない)。
なお、このR35 GT-Rレプリカの「FAKE」文字はぼくにグッチの「Not Fake」コレクションを連想させますが、このGT-Rがそれを意識したのかどうかは不明です。
このR35 GT-Rのベースは一体何なのか
このR35 GT-Rはタイの「チューナーコンセプト」なるサスペンション関連のチューニングパーツメーカーが制作したものだと紹介されており、2017年に開催されたバンコク国際オートサロンにて自社製品を展示するために作ったデモカーだそうで、ベースはなんと日産セフィーロ。
たしかにセフィーロはかつて「FR」そして中古車が安く手に入るということからドリフトベース車として脚光を浴びたことがありますが(最近は見なくなったな・・・)、ボディ形状そのものが完全に変更されており、まさかこれが「セフィーロとは」という感じですね。
ベースとなったセフィーロは1980年代後半に製造されたA31型で、ヘッドライト、フロントリップ、ボンネット、ドア、ガスキャップ、テールライトなどは本物のR35 GT-Rからの移植なのだそう。
逆にそれら以外のパーツはレプリカということになりますが、4ドアを2ドアに変更したり、ルーフ形状を変更しているので相当に大掛かりな工事がなされているのは間違いなく、実際に500万円くらいのコストがかかっているもよう。
タイでは輸入車に300%の関税がかけられる
ぼくら日本人からするとR35 GT-Rのレプリカを500万円かけて作る価値があるのか?と考えてしまいますが、タイでは輸入車に対して300%の関税がかかり、つまり車両本体価格が3倍になってしまうため(さらに保険などを加えると凄まじい金額になるのだと思う)こういったレプリカの存在意義が大きいわけですね。
ちなみに「レプリカ部分」のボディパネルはカーボン製で、現地の「カーンファイバー」社が作成したものだとされ、同社は様々なクルマのレプリカボディを製造している、とのこと。
エンジンはこんな感じでカバー類が美しくゴールドにペイントされています。
駆動方式はセフィーロ同様の後輪駆動を維持しており、よってドリフトも自由自在。
どう見てもレプリカに見えないR35 GT-Rのレプリカを紹介する動画はこちら
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参照:CB Media