それだけ新型GRスープラが高く評価されているとも言える

フォードがチャリティーオークションに車体番号「001」のフォードGTヘリテージ・エディションを出品し、2億8000万円で落札された、との報道。
「凄い額だな」と思うと同時に、2億3000万円で落札された新型トヨタGRスープラの金額の高さ、そしてスープラへの関心の高さには改めて驚かされることになります(フォードGTの新車販売価格はスープラの10倍以上)。※同時に出品されたフォード・シェルビー・マスタングGT500の落札価格は1億3000万円
もちろんフォードGTは個人オーナーによる「転売」ができないので(契約書にて縛られている)、今回のオークションはフォード自身がチャリティー名義で出品し、その収益金はすべて疾病のち療法を研究する施設へと寄付される、という運びに。
このフォードGTは唯一「合法的に転売可能」な個体に
フォードGTそのものは大人気のため「抽選」販売となりますが、この「ヘリテージ・エディション」はさらにフォードが認めた顧客にしか選択が許されないカラーで、今回の「ガルフカラー」のほか、1967年にフォードGT40がル・マンで優勝を飾った際に身にまとっていたカラーも用意されています。
なお、落札者はヘンドリック・モータースポーツのオーナー、リック・ヘンドリック氏だそうですが、今回のオークションでは「転売禁止」の契約が存在しないとされ、つまりヘンドリック氏はこのフォードGTを合法的に転売できる唯一の人物になった、とも言えますね(不法に転売されたフォードGTの落札金額だと、2億円という記録がある)。
今回落札されたフォードGTヘリテージ・エディションは「カーボン製Aピラー」が与えられ、20インチ鍛造アルミホイール、ブラックアルカンタラ内装(ブルーとオレンジのステッチ入り)、アノダイズド(アルマイト)仕上げのパドルシフターを持つとされていますが、なんといっても車体番号「001」というのが他にはない付加価値でもあります。
フォードGTヘリテージ・エディションのエンジンは標準モデルと変わらず3.5リッターV6ツインターボ。
このエンジンには「エコブースト」というフォード独自の名称が付与されるものの、発売後数年たった今でも、フォードGTのイメージと「エコ」という表現には多少の戸惑いを覚えるところ。
トランスミッションは7速デュアルクラッチ(DCT)、最高速度は347km/hというところも標準仕様のフォードGTと同一です。