トヨタとマツダはコンパクトカーの競争力を高めたい→かなり「ありそう」

Car and Driver誌が報じたところによると、次期トヨタ「ヤリス」は、マツダ2つまりデミオの「バッジ違い」になる、とのこと。
これは同メディアが北米トヨタのスポークスパーソン、ナンシー・ハベル氏へのインタビューから出てきたもので、同氏は「次期ヤリスはデミオのバッジエンジニアリング版」と明言こそしなかったものの、Car and Driverは、発言の内容からは「そうとしか受け取れない」と述べています。
マツダとトヨタは今後協力関係を強める?
実際のところこの話には現実味があり、最大の裏付けとしては、トヨタとマツダが業務提携を行ったこと。
両社の目的は、アメリカ市場での競争力を高めることで、アラバマ工場(ここで両社の製品を作る)の建設初め、リソースの共有にて新型車の開発や製造にかかるコストを抑える、というところにあります。
となると、もっともコストに厳しいコンパクトカーを共同にて開発し生産するというのは理にかなった行動でもあり、「デミオ=ヤリス」となる可能性は大。
なお、トヨタはこれまで日本では「ヴィッツ」、その他の国では「ヤリス」としていた名称を今後「ヤリス」に統一するということも発表。
これもやはり効率化の一端で、プロモーションや「エンブレムに至るまで」の設計や生産コストの引き下げを狙っているのだと思われます。
デミオとヤリスの差は大きくない?
その意図を考えるに、今回報道されている「マツダ・デミオとトヨタ・ヤリス」は、「BMW Z4とトヨタ・スープラ」のような、共同開発を行い、共通のコンポーネントを持ちながらも外観や設定が全く異なるというものとは異なって、「ほとんど一緒」でエンブレム類だけ(せいぜいバンパー)が違う程度になりそう。
というのも、上述のようにトヨタとマツダの提携は主に「コストを下げるのが目的」であり、スポーツカーのように「各社ごとの乗り味などの差異」を(コンパクトカーに乗る人から)求められるわけでもないため。
つまり日産が他から軽自動車をOEMにて提供を受けているというケースに近くなるのだろう、と考えています。
なお、この「デミオ=ヤリス」は4月17日から開催されるニューヨーク・オートショーにて発表されると言われ、しかし日本では「どうなるか」不明。
日本だけ別のクルマを「ヤリス」として導入するのかどうかということですが、ここ最近のトヨタにおける「世界統一(カローラの展開もこれと同じ)」戦略を見るに、やはり日本でも「デミオ=ヤリス」としての展開になるのだと推測しています。