>オランダの自動車メーカー

合掌。これまでにも不死鳥のように何度も蘇ってきたスパイカーがついに「その命運が尽きた(倒産)」との報道

2021/01/19

| むしろここまで存続できたことのほうに驚かされる |

さて、オランダの自動車メーカー、スパイカー・カーズが破綻したとの報道。

スパイカーはもともと1997年にオランダにて設立されており、その際に発売されたのは「C8スパイダー」「C8ラヴィオレット」。

その後経営不振に陥るもアブダビの投資会社の支援を得てなんとか存続し、起死回生の一発としてSUV(D12)の発売を画策するも実現できないままとなっています。

スパイカーはこれまでにも不死鳥のように蘇ってきたが

その後はスポーツカー事業を売却し、傘下にあった「サーブ」に集中すべく社名を「スウェディッシュ・オートモビル(SWAN)」に変更したものの、サーブすらも不発に終わったためにこれを売却し再び社名を「スパイカー」へ。

2012年には中国企業の出資を受け入れ、しかしまたもや経営危機に陥り、なんとか危機を乗り切って2016年には「C8 PRELIATOR」を発表するに至り、しかしこちらも実現せず。

2017年にはケーニグセグからエンジン供給を受けると発表されていますが、こちらもどうやらうまく稼働していないようですね。

そして2020年には「BRエンジニアリング、SMPレーシング、ミラン・モラディから出資を取り付け、2021年からニューモデルを生産する」と発表するも、こちらの計画も潰えたということになる模様。

no image
経営破綻したスパイカーに救いの手。新たなる提携によって「粘り強くやり通せば必ず道は開ける」の社是のとおり不死鳥のように蘇る

| これまでに生産したクルマは265台、すべてマニュアル・トランスミッション | オランダのハイパフォーマンスカーメーカー、「スパイカー」が復活するようだと話題に。スパイカーというと2014年に経営破 ...

続きを見る

ちなみに社是は「粘り強くやり通せば必ず道は開ける(ラテン語でNulla tenaci invia est via)」でしたが、今度ばかりはやり通せなかったのかもしれません。

なお、ニューモデルを実際に投入することなくこれだけの期間を存続してきたというのはまさに驚きでもありますね(その間の社員の賃金などはどうしていたんだろう・・・)。

同様の例としては「ベクター」があり、こちらは1998年以降ニューモデルを発表していないと認識していますが、どうやら現在も存続し、あろうことかニューモデルの発売を計画している、という話もあるようです。

米最初のスーパーカーメーカー「ベクター」が2000馬力の新型車生産のためコンセプトカー「WX3」を売却

| 元祖アメリカンスーパーカー、ベクターが新型車生産のためにコンセプトカー売却 | アメリカのスーパーカーメーカー、ヴェクター(ベクター)モータース・コーポレーションがかつてのプロトタイプ、「WX3」 ...

続きを見る

スパイカーは魅力的なクルマを作ることで知られたが

なお、スパイカーのデザインモチーフは航空機(実質的なつながりはないが、1880年〜1925年に活動していた自動車/航空機エンジンメーカーのスパイカー社へのオマージュ)。

よってプロペラや、リベット打ちの外装といったモチーフが取り入れられることがあり、内装はクラフトマンシップが強く感じられる「レトロで精緻な仕上げを持つ」ものとなっています。※パガーニと並び、ぼくは”カッコいい内装を持つ自動車メーカー”だと考えている

映画「ローグ・アサシン(ジェット・リー/ジェイソン・ステイサム主演)」にも登場しており、印象的な役割を果たしたことでも知られていますね。

またとないユニークな、そしてまさにエキゾチックというにふさわしいクルマを世に送り出していて、その復活が期待されたものの、今回の報を聞いて残念に思うとともに、またどこかが手を差し伸べないものかと期待しています。

珍車中の珍車、スパイカーC8のレビュー登場。とにかくその内外装は異世界そのもの

スパイカーのレビューは珍しい ユーチューバー、Doug DeMuro氏がスパイカーの動画レビューを公開。 この人は視点も独自ですが、セレクトする車もまた独自(だから人気があるのだと思う)。 今回彼が選 ...

続きを見る

あわせて読みたい、スパイカー関連投稿

スパイカーがC8 Aileron生産終了に伴い記念モデル発売。ボディはレトロな航空機っぽくリベット留め

ボディパネルはアルミ製、リベット留めにて架装 スパイカーがC8 Aileronの生産を終了するにあたり、記念モデル3種を発表。 「C8 Laviolette LM85」と命名されたもので、まずはCGに ...

続きを見る

スパイカー「我々の顧客のほとんどはMT希望。AT希望は少数派」。購入者の多くは硬派である模様

現在マニュアル・トランスミッションは「絶滅危惧種」であり、すでにフェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレンではMTを廃止。 ポルシェは911シリーズのフェイスリフトにてGT3/GT3RSにMTを復活させ ...

続きを見る

参照:RTL Nieuws

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->オランダの自動車メーカー
-, , , , ,