| ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテは”滑るように”車線を移動する |
さて、ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ試乗記、3/4編。
前回は織戸学選手のドライブにて大阪市内を抜け、いざ高速道路へ。
ちょっと走っただけでもわかる「スタンダード版の裏感とは異なる」乗り味、そして織戸学選手の安全かつ的確、切れ味鋭い運転に感銘をうけたところ。
今回は高速道路上での試乗の続きとなります。
この高性能をここまで容易に引き出せる車はそうそうない
高速道路に乗ったのちはその足回りの硬さが安心感に変わり、スタンダードなウラカンとは次元の異なる安定感を見せます。
これだけハードなサスペンションを持っているのに道路の継ぎ目から受けるショックは非常に小さく、ロールもまったく無いまま「滑るように」車線変更。
ただしそのグリップたるや尋常ではなく、ドライでのグリップを重視した(雨天には不利な)タイヤを装着するにもかかわらず、カーブしながら加速するような状況、そしていくつも金属製の継ぎ目が見られるような状況でも完全に路面を捉えて離さないのは印象的で、これはやはり4WDの恩恵と言えそうです(単に4WDだから安定しているというわけではなく、ウラカン・ペルフォルマンテの優れたメカニカルグリップと4WD制御システムがあってこそ)。
織戸学選手によるウラカン・ペルフォルマンテの解説や、実際の挙動について語る内容は非常に参考になり、ふだんウラカンに乗る身としても「なるほど」と改めて感じることばかり。
途中からはアヴェンタドールを先行させてその後姿を見ながら、そしてアヴェンタドールの轟音を聞きながら走行しますが、この状況も「そうそうあることではなく」、改めて今回の試乗の豪華さを実感するところです。
なおアヴェンタドールの排気音やバブリング(アクセルを抜くとパンパン言う音)はかなり大きく、さすがのウラカン・ペルフォルマンテの音がかき消さえてしまうほど。
自分たちが乗っているウラカン・ペルフォルマンテの音が聞こえなくなるほどなので、いかにアヴェンタドールの轟音が凄まじいかもわかろうというものですね。
なお、実際にアヴェンタドールSを運転してみると、車内にいる限りはかなり静か(それほど音が大きいという印象は受けなかった)。
しかし外から音を聞くぶんには「異常にサウンドがデカい」というのは新たな発見です。
なお、織戸学選手は法定速度内でもその楽しさが伝わるようにシフトダウンからの加速、ブリッピングなどを体験できるように気遣っていただき、ただただ感謝するばかり。
その後高速道路のサービスエリアに停車し、そこでドライバーチェンジ。
織戸学選手の運転で走る、というだけでも貴重な体験ですが、今度は織戸学選手を横に乗せて走るという、かなり緊張する体験を行うことに。
この時点で「ああとんでもないことになってしまった。この車をオレは運転できるだろうか。織戸学選手に失態を見せてしまったり危険にさらすことになるのでは」という不安が脳裏をよぎります(ぼくはかなりの心配性)。
実際に自分で運転してみても助手席で感じた印象と同様で、「全くロールせずに」カーブを曲がったり車線変更を行うのには驚きで、車線変更でだと「まるで航空機がすっと横に動くかのように」、まるでミズスマシのように移動。
この「ミズスマシのように」という表現はいずれかのメディアによる試乗レポートでも見たことがありましたが(その時の対象車はウラカン・ペルフォルマンテではない)、ぼくは実際にそういった車の動きを体験したことはなく、しかし今回始めて「ミズスマシのような」動きを体験することに。
今までいろいろな記事を読み、いろいろな表現を目にしてきましたが、その表現に合致する車に実際に自分が出会う、というのは今回がはじめてになります。
そういった意味では、見た目や内装、シートの座り心地、サウンドは「レーシングカーのよう」ではありますが、実際に運転してみると拍子抜けするほど「イージー」。
「ペルフォルマンテ」=「パフォーマンス」という名の通り高いパフォーマンスを持つ車ではありますが、裏を返すと「高いパフォーマンスを発揮できるのは高いポテンシャルを持っているため」で、「速く走る車は危険」なのではなく、むしろ「速く走れる車ほど安全」と思ったのも事実。
試乗記は続編へ(合計4編あります)