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アメリカ式のコーチングが日本の組織では逆効果になるワケ。なんでもアメリカ式をありがたがるのは危険だ

投稿日:2018/01/28 更新日:

| アメリカ式コーチングは有用か? |

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よくアメリカのマネジメント関連やコーチング関連の書籍が日本でもてはやされますが、ぼくはそういった状況にちょっと疑問を感じています。
たしかにアメリカのマネジメント/コーチング関連書籍の内容は「もっとも」ではあるものの、「日本とアメリカの雇用形態の違い」を把握してから読まないと非常に危険だ、と考えているのですね。

日本の組織はそもそも淘汰を受けていない

その差とは「使えない人材をクビにできるかどうか」。
アメリカは簡単に従業員をクビにできるので、できないヤツはどんどんクビに。
結果的に残ったのは「使えるヤツ」ばかりになり、言い換えれば残った人材は管理者としては「やめて欲しくない人ばかり」。

対して日本は従業員をかんたんにクビにできず、そういった環境の中ではむしろ「出来る人は辞めてゆく」傾向に。
そうやってできないヤツばかりが残る組織が非常に多くなっています。

よってアメリカのマネジメントやコーチングは「できる人」「辞めて欲しくない人」を対象にしたものなのでレベルが高く、辞められては困るのでモチベートということが重要にもなってくるわけですね。

そして、そういった環境を前提にした「モチベーション向上が第一!」というようなアメリカのマネジメント/コーチング関連書籍の内容を真に受けて、日本における「レベルの低い人々の集まり」に対してアメリカと同じような指導育成を行うのは時間の無駄というかボランティアみたいなもんじゃないかと考えたりするわけです。

アメリカの優れた組織は淘汰がなされているけれど、日本の組織は淘汰がなされていないということで、アメリカ式の本意は「時間と手間をかけるべき、そして時間と手間をかければリターンのある人材」に対して時間をかけよう、それこそが組織を成長させる方法であり、一人ではできないことも組織力を向上させれば達成可能になる(人的レバレッジだとも言える)、ということだとぼくは認識しています。

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日本人は「コーチング」の意味を間違えてないか?

これを取り違えたのが日本で言われる「コーチング」で、「できない人間にも時間と手間をかければできるようになる」と解釈されている模様(アメリカ式では、できないヤツはそもそも淘汰されて組織に残ってない)。

とにかく「アメリカのビジネス書がベスト」みたいな風潮があるのが今の日本で、やたら管理者にコーチングを要求する世の中ではありますが、そもそもの雇用環境が違うので、日本の組織にアメリカ式をあてはめるのはむしろ組織の成長を妨げるんじゃないかと考えるのですね。

学生のクラブ活動であれば構わないと思いますが、ビジネスは一種戦争のようなもので、戦争において「できないヤツ」に情をかけるのは組織全体を危険に晒す可能性があるということを管理者であれば認識すべきなのかもしれません。

そして、ほとんどの組織においてはそれが理解できておらず、それが日本の企業における国際競争力を弱めているのかもしれない、と考えたりします。

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