![新型トヨタ アルファード/ヴェルファイア発表。コンセプトは「快適な移動の幸せ」、デザインテーマは「躍動する闘牛」。両者の性格がより明確に分かれ、世界基準の高級車へ](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2023/06/Toyota-Alphard.jpg)
| アルファードは「高級さ」、ヴェルファイアは「運転する歓び」へとその方向性を伸長 |
そして両車ともいっそうの押し出しの強さを得る
さて、トヨタがフルモデルチェンジ版となる新型アルファード/ヴェルファイアを発表。
開発の際に掲げたテーマは「快適な移動の幸せ」だそうですが、これを実現するために「振動や騒音の徹底的な排除」「おもてなし思想に基づいた装備類」といったところに注力したと紹介されています。
なお、公式プレスリリースを見ると、「アルファード/ヴェルファイアユーザーの期待に応える意匠」という文言が見られ、つまりこれは「アルファード/ヴェルファイアオーナーも納得し、乗り換えてくれるデザイン」を実現したということになりそうですね。
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新型トヨタ アルファード/ヴェルファイアはこんなクルマ
そこで今回発表された4代目トヨタ アルファード/ヴェルファイアを見てみたいと思いますが、トヨタによればプラットフォームが刷新されているといい、これによって世界基準の性能を持たせた、とのこと。
加えて「高級サルーン」たるべく乗り心地や装備を洗練させたと自信を見せており、あらゆる面でのアップグレードが図られたと言って良いかと思います。
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なお、アルファードは2002年に初代が誕生していますが、2008年には2代目に進化し、この際に兄弟車であるヴェルファイアが誕生することに。
ただし「アルファードとヴェルファイア」という2つのモデルが誕生した理由は「複数あった販売チャネル」上の不公平感解消のためであったとされ、しかしいずれの販売チャネルでも「全車種取り扱い可能」となった今ではそれぞれの存在意義が多少異なってきている、とも考えられます。
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よって、今回のモデルチェンジでは「アルファード」「ヴェルファイア」それぞれの個性を明確化したといい、アルファードは「世界基準の高級サルーン」としての性格を強め、一方のアルファードでは「Z Premier」を設定してブラックを基調としたイカツいルックス、そして専用チューンを施したサスペンションや強化されたボディを与え、「運転する歓び」を追求した、というのが今回のモデルチェンジによってそれぞれに割り振られた”キャラクター”。※トヨタはアルファードについて「王道」、ヴェルファイアについては「こだわり」だとも表現している※エンジンも一部グレードではアルファード/ヴェルファイアとで異なる
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そのほか、特徴として掲げられているのは「一般的な機械式駐車場の制限に収まるボディサイズ(アルファードだと全長4,995ミリ、全幅1,850ミリ、全高1,935ミリ)」を実現したこと、しかし「平坦な箱型」とならないようにボディサイドに抑揚を付けたこと。
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エクステリアのデザインコンセプトは「Forceful×IMPACT LUXURY」だそうですが、”躍動する闘牛”をモチーフにしたといい、フロントは突進する力強さ、サイドは地面を蹴り出す力強さを表現したといいます。
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ちなみにフロントは「シャークノーズ」に近く、フロントエンドを可能な限り前に出すことで伸びやかさが強調され、「サルーンらしさ(ここが短いとバンっぽい印象が強くなる)」を強調しているようにも見えますね。
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見分け方としては、ブロック状のグリルを持つのがアルファードで・・・。
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横方向のスラットグリルを持つのがヴァルファイア。
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アルファードのテールランプは「ブロック型」、ヴェルファイアは「U字型」。
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新型トヨタ アルファード/ヴェルファイアのインテリアは「ゆとりの空間」
もちろん新型トヨタ アルファード/ヴェルファイアの室内空間にも最大限の手が入り、シート構造を変更することで、運転席と2列め、そして3列目シートとの間隔をより広く取ったといい、乗車時に上質な体験ができるようにと「スーパーロングオーバーヘッドコンソール」が新たに開発され、これによって反対側の窓を開閉したり、という今までにはできなかった操作も可能となっているようですね。
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そのほか、トヨタ車としてははじめて右側にユニバーサルステップを設置したり、ロングアシストグリップを装備するなど、実際の使い勝手や、様々な年齢や体格の人であっても乗降しやすいように配慮されています。
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キャプテンシートには低反発フォームが使用され、シートヒーターはオットマン、さたに肘掛け部分にも内蔵され・・・。
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こちらが「スーパーロングオーバーヘッドコンソール」。
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新型トヨタ アルファード/ヴェルファイアの価格設定はこうなっている
そして新型トヨタ アルファード/ヴェルファイアの価格設定は以下の通り。
ヴェルファイアのほうがちょっと高額に設定されており、そしてトヨタとしては アルファードとヴェルファイアの販売比率を7:3と見ている、とのこと(月販目標販売倍数は両方合わせて8,500台だが、これまでの実績を見るに、当然これを軽く超えてくるだろう)。
モデル/グレード | パワートレーン | 駆動方式 | 価格 |
アルファード Z | 2.5L ガソリンエンジン | FF | 5,400,000 |
アルファード Z | 2.5L ガソリンエンジン | 4WD | 5,598,000 |
アルファード Z | シリーズパラレル ハイブリッドシステム | FF | 6,200,000 |
アルファード Z | シリーズパラレル ハイブリッドシステム | 4WD | 6,420,000 |
アルファード Executive Lounge | シリーズパラレル ハイブリッドシステム | FF | 8,500,000 |
アルファード Executive Lounge | シリーズパラレル ハイブリッドシステム | 4WD | 8,720,000 |
ヴェルファイア Z Premier | 2.4L ターボエンジン | FF | 6,550,000 |
ヴェルファイア Z Premier | 2.4L ターボエンジン | 4WD | 6,748,000 |
ヴェルファイア Z Premier | シリーズパラレル ハイブリッドシステム | FF | 6,900,000 |
ヴェルファイア Z Premier | シリーズパラレル ハイブリッドシステム | 4WD | 7,120,000 |
ヴェルファイア Executive Lounge | シリーズパラレル ハイブリッドシステム | FF | 8,700,000 |
ヴェルファイア Executive Lounge | シリーズパラレル ハイブリッドシステム | 4WD | 8,920,000 |
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ちなみにですが、先代アルファード/ヴェルファイアは中国や香港にて非常に高い人気を誇っており、(コロナ前には)高級ショッピング街にはそれらが列をなして停まっていたものの、コロナ後にそれらの地域を訪れてみるとすっかりアルファード/ヴェルファイアの姿が消え去ってドイツ製の高級SUVへと入れ替わっており、つまりアルファード/ヴェルファイアの人気は一過性であって(それでも短くはなかった)長続きしなかったというのがぼくの体感的な印象です。
その理由については明らかではなく、静粛性やドライバビリティに劣っていたのか、装備の先進性が足りなかったのかはわからないものの、今回の新型アルファード/ヴェルファイアではあらゆる方面を強化しており、先代では世界の富裕層を納得させることが難しかった部分を補っていると考えて良く、ふたたび覇権を握る日がやってくるであろうと考えています。
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参照:TOYOTA