| マクラーレン600LTの真髄は内装にあり |
さて、先日より2回に渡ってお届けしたマクラーレン600LTの展示車チェック。
今回はそのインテリア編をお届けしたいと思います。
600LTのベースはマクラーレン570Sで、「LT=ロングテール」の名の通りリアが74ミリ延長され、重量は96キロ軽量化、そして出力は+30馬力アップ。
マクラーレンは「ロングテール」をそのシリーズの最終限定モデルだと位置づけており、「軽量化」「パワーアップ」「エアロダイナミクス向上」「サーキット重視」「究極のドライバビリティ」といったキーワードで定義しています。
マクラーレン600LTのインテリアを見てみよう
マクラーレンは基本的に「パフォーマンス」を最優先においた車。
よって基本的には「乗用車ではない」と考えるべき車でもあり、それはオプションではあるものの、このシートを見るとその設計意図が非常に明確に伝わってきます。
はっきりいってカーボン製の「板(中空)」そのもので、これになけなしのクッションを貼ってあるだけという、「シート」と呼ぶにはあまりにハードなもの。
↓このヘッドレストの「薄さ」を見て欲しい
とにかくこの薄さ!
甘っちょろい気持ちで乗るとヤケドするぜ!という感じ。
サイドシルはこの高さ。
採用されているカーボンファイバー製のモノコックは第二世代の「モノケージⅡ」で、これは足元(フロントタイヤの方)が下がっていて、初代カーボン モノセルに比較して(これでも)乗りやすくなっています。
ぼくの印象としては、マクラーレン600LT(スポーツシリーズ)への乗車、降車ともに比較的容易。
その理由としては、サイドシルが高いにもかかわらず、サイドシルとシートの位置が近いので「滑り込める」こと、そして降りるときには上の画像のように「大きくえぐれた状態に」ドアが開くので、足をガバっと外に出さなくてもいいこと(とにかく足を外に出せば地面に足がつく)。
逆に「もっとも乗降が難しい」と感じた車はBMW i8で、これはそうとうに乗降難易度が高い、と考えています。
↓こちらはマクラーレン600LTから降りてみた動画
ただ、シートは前方にあるとダッシュボード下部との距離が近く、足が大きな人は乗り込みにくいかも。
なんとか乗り込むとこんな感じで収まりはよく、「腰が壊れるんじゃないか」と思えたシートもけっこう快適(クッションの硬さがほどよく、薄くとも衝撃吸収性がある)。
シートクッションの厚みはこんな感じ。
サイド(ショルダー)サポートはかなり張り出していることがわかります。
そしてマクラーレン特有なのが「センターコンソールの狭さ」。
幅2メートル近いクルマですが、センターコンソールはかなり狭く、つまり「左右のシートが接近している」状態。
これはもちろんロールセンターを適正化する為で、FRではなかなかできない芸当です(ミドシップレイアウトの副次的な利点とも言える)。
なお、レクサスLFAはFRながらも左右のシート間を最小限まで詰めていると言われますが、このためには航空機グレードの素材や加工を用いたプロペラシャフトを使用しているほど。
要は、スポーツカーにとっては、そこまでしても左右のシートを近づける必要がある、ということですね。
インテリアは「総アルカンターラ」。
ステアリングホイールはセンターマーク入りです。
ドアを開けた瞬間は「え?これに乗るの?」というくらいのインパクトを持っていますが、最近はランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテしかり、こういったシートを持つクルマがいくつか登場しており、これはこれで喜ばしいことだと思います(ぼくはこういったシートの設定があれば積極的に選びたい)。
こんな感じで、ある意味では外装よりも衝撃的なのがマクラーレン600LTの内装だと言えそう。
とにかくひたすらカーボンな内装ですが、この内装に触れることができる、というだけでも600LTを購入する価値がありそうに思います。
なお、簡単ですがマクラーレン600LTを動画にて撮影。
そのほかの画像はFacebookのアルバム「マクラーレン600LT」に保存しています(100枚以上ある)。
マクラーレン600LTを見てきたのはマクラーレン大阪さん
以前にぼくがレンジローバー・イヴォークを購入した「ジャガー・ランドローバー箕面」、いつもお世話になっているアルファロメオ・フィアット・アバルト北大阪さんと同じ発光グループが経営母体。
いつも親切にしていただき、大変感謝しています。
大阪府大阪市中央区北久宝寺町3-5-12
06-6121-8821