さて、一般人がどうやったらスーパーカーを買えるのか?ということについてもうちょっと掘り下げてみたいと思います。
先日は「心理的障壁がスーパーカーの購入を妨げている」という記事を公開しましたが、とりあえず「先立つ物(お金)」をどうするか、ということについて今回は考えてみましょう。
なんらかの才能があり、それをお金に換える方法が確立できていればそれに越したことはありませんが、そうでないと地道に仕事をしていてもなかなかお金が貯まらないかもしれません。
「宝くじが当たればスーパーカーを買う」と考えていてもまず宝くじは当たらないでしょうし(宝くじを買うことすらしないかも)、そう考える人は万一宝くじが当たってもスーパーカーを買うことはないだろう、とぼくは考えています。
なぜかというと、そこには「目的」と「行動」、そして「結果」との関連性がないからだ、と思うのですね。
このブログらしく自動車メーカーで例えると「アストンマーティン」ですが、これは25年ずっと赤字なのに、「One-77」「ヴァルカン」「ラゴンダ」「ヴァンキッシュ・ザガート」などの高額限定車を出したり、ラピードのEV化、DBX、そしてヴァルキリーも登場予定。
そのほかにも数多くの限定車を出し、積極的に新型車も発売しています(DB11など)。
しかし現実的に「お金がない」ので、あれだけ煮え湯を飲まされた中国企業にすり寄って出資を取り付けたり、同じ英国のよしみで格安で工場用地を取得したり、と「なりふり構わない」行動が特徴的。
これはある意味で「プライドに欠ける」ようにも見えますが、企業を存続させること、ブランドを成長させることに絞って考えると「確固たる目的」があり、そのために「信念」を持って行動している、と考えて良さそうです。
そしてDB11をようやくヒットさせて「黒字化」したことになりますが、もし「赤字だから」と何もしないと「ずっと赤字のまま」だったことは目に見えており(実際にそうやって多くの自動車メーカー/ブランドが消え去っている)、しかしアストンマーティンは「苦しい時こそ前に」進もうとしてきたことが現在の結果につながった、と言えます。
これはロータスも同じで、新型車を開発するだけの資金がない、技術開発を行うだけのリソースもない、ということで「とにかく重量をちょっとだけでも削る」、つまりロータスらしい方法で、今できることを反映させた限定車や特別モデルを休まずに発売してきた結果として、「ここ最近で最高の利益」を出すまでに業績が回復。
これも「何もしなかったら」今の結果はなかっただろう、と考えられますね。
で、ぼくらに何ができるのか?ということですが、ここで注目したいのが「株」。
株というとギャンブルと捉える人も多いかもしれませんが、色々と考えて投資すればかなりの確率でリターンを得ることが可能で、ぼくとしては最も簡単で、最も確率が高い方法だと考えています(もちろんリスクもあるので株式投資はアット・ユア・オウン・リスクで)。
今回はわかりやすく「自動車関連」に絞って例を見ましょう。
まずはぼくが注目する「電気自動車関連」ですが、これはまずパナソニック。
パナソニックは電気自動車の要となる「バッテリー」を生産しており、この需要増加によって業績が伸びると考えています。
ただ、今後は各自動車メーカーとも「中国」で電気自動車を生産する傾向が加速すること、韓国勢(サムズンなど)が何としてもバッテリーの受注を取りに来るであろうことを考えると、今後伸びは鈍化するかもしれません。
そして東レ。
これは炭素繊維のシェアナンバーワンで、トヨタ車にも製品が採用されており、将来有望な会社。
上昇幅はゆっくりですが、今後さらに伸びる可能性があると考えており、一旦下がったとしても「買い増し」して持っておくと良いだろう、と考えています。
さらにLEDの採用が拡大していることを受け、豊田合成(同じくLED大手の日亜は非上場)。
これはさらに成長の余力があると考えており、やはり「持っておいたほうが良い」株価もしれません。
そして自動車目メーカーだとトヨタ。
「これまで」は良かったと思いますが、先般より報じられる通りEV開発競争に乗り遅れてしまっているので、今後の成長は厳しそう。
よってこれは「手仕舞った」ほうが良さそうです。
同じ理由でホンダももう追わないほうがいいだろう、と考えています。
そしてスバル。
これも何度か報じられる通り非常に業績が好調な会社。
ただしエレクトリック技術がなく、しかし自社での開発を諦めて「他社から買う」ことでこれを解決。
集中と選択がしっかりできている会社であり、今後も成長は続くであろう、と考えています(しかし爆発的に伸びる要素はない)。
他にも自動車関連としてはいろいろありますが、東京株式市場の他に視点を移し、ニューヨークを見てみましょう。
なぜかというと、現在の東京市場は「企業の業績」というよりも他国の情勢や他の株式市場の動向を大きく反映しており、ちょっと円高になったり円安になったりすると大きく上下。
つまり「企業の業績を買う」という株式市場本来の動きをしておらず、円高になれば(銘柄によっては)株価が下がるので買い増し、などの対策が必要。
しかしニューヨークは独自の相場を形成しており、他市場の影響をほとんど受けないのが特徴。
よって、「企業の業績や期待感で株価が変わる」という株式市場らしい動きをしているので「読みやすい」と考えています(決済する通貨によっては別の心配も出てきますが)。
ニューヨーク市場で注目したいのはやはり「フェラーリ」。
これは今まで述べてきた通り「まだまだ伸びる」会社であり、この一本調子の上げっぷりがそれを示していますね。
もう一つは「テスラ」。
これもブランド価値を上げ続けていることでわかる通り、将来性の高い企業。
ただし発売したばかりのモデル3の成否が不明で、かつ生産状況も不明。
これの成否によっては建設したばかりの「ギガ・ファクトリー」が一気に負担となる可能性があり、現在テスラ株を持っているのであれば別として、今テスラ株を買うのはちょっと危険だと考えていて、もうちょっと様子を見る必要がありそうです。
株価の上下する要素については様々なものがあり、ここでは全てを述べることはできませんが、ぼくは製品を通じてその企業の考え方を理解し、それによってその会社の成長性を判断したいと考えていて、試乗する理由の一つがここにもあります。
加えて、ぼくが自動車本体ではなくそのメーカーやブランドの動向、成長率や販売台数に着目するのも同じ理由で、こういった「公的に発表される情報」「自分で感じ取った情報」を合わせてその企業の将来性を判断しているわけですね。
そして、それによって「その企業の株を買うかどうか」を判断する、ということになります。
ここで重要なのは、上でも触れた「目的」と「行動」、そして「結果」。
スーパーカーを買おうと考えるならば、(すでに購入できる財力があれば別ですが、そうでない場合は)そのために何かしてきたのか、ということですね。
「あーなんかいいお金儲けの話が来ないかなー」と待つのではなく、お金を得るために何か動いたのか、ということです。
もし1年前にパナソニックの株を買っていたならば、その値上がり率は46%なので、100万円パナソニックに突っ込んでいたならば100万円が146万円に。※所得税の納付は必要
トヨタの値上がり率は同じく4%、スバルは3.4%、東レは4%、豊田合成は15%と大きくはありませんが、「何もしないよりはマシ」。
何もせずにお金が入ってくるのを待っていただけの人はこの1年間で「スーパーカー購入に向けて前進」していないかもしれず、しかしスーパーカーを購入するために投資を考えて実行した人は「いくばくかの進歩が得られた」かもしれない、ということです(さらに考えると、今から何かしておかなければ、一年後にまた同じように”やっておけばよかった”と後悔しることになるかもしれない)。
つまりアストンマーティンやロータスのように、「確固たる目的のため」何かを行うことが必要なわけで、座して状況が変わるのを待つのでは前に進むことはできないだろう、と考えているのですね。
なおニューヨーク市場だとフェラーリは118%、テスラは64%という強烈な値上がり率で、フェラーリは100万円投資していれば236万円、テスラは100万円が164万円に。
フェラーリが上場するときに「おースゲーな」と考えるだけで動かなかったか、もしくは「これに便乗してなんとかお金を作ろう」と考えて動いたかどうかでも結果は変わっているわけで、「とにかく動かない限りは前に進むことはない」とぼくは考えています(そのときに株の購入資金がなかったとして、しかし借金してでも株を買った人にはお金が転がり込んでいる)。
状況は「自分で変えようとしない限りは変わらない」と考えたほうが良く、他に期待したり叶わない希望を持つよりは「自分で動く」習慣を身につけることが「計画を達成する」ことへの近道なのかもしれませんね。