マツダがドイツに「マツダ・ミュージアム」をオープン。
これは日本以外では「初」となるそうですが、現地のディーラーとマツダの現地法人とのタイアップによって実現した、とのこと。
マツダは1920年創業なのでもうじき100年の歴史を刻もうというひとつの「節目」を迎えることになり、世界中から希少なマツダ車を集めて展示しているようですね。
1960年のR360、1967年年のコスモ、1969年のルーチェ、1992年のRX-7/AZ-1などアイコンとも言えるモデルを含む45台が最初に公開されると報じられており、建物の美しさもあり見ごたえのなる内容となりそうです。
なおR360やAZ-1についてはドイツの人々からするとかなり興味深い展示ではないかと思いますが、なんとAZ-1は1973年に実際にドイツ国内で正規販売されたことがあるとのことで、こちらはちょっと驚き。
マツダは日本の自動車メーカーの中ではかなり特殊な部類で、バブル期には国産メーカーには珍しい「多チャンネル販売(ユーノスやオートザムなど)」を行っており、結局は失敗に終わったものの、そこから「ブランディングが重要」ということになり、「Zoom Zoom」という擬音を用いたキャンペーンに発展。
現在でも「車と人」との関係性に焦点を当て、先進技術による自動車の「未来」の追求よりも、まず「自分たちに出来ることは何か」ということに向き合った、マツダにしかできない自動車づくりをしているように思います。
よって、マツダの特徴(ソウルレッド・プレミアムメタリックやスカイアクティブなど)がよく伝わるプロモーションを展開しており、他メーカーではあまり見られない(最近だとトヨタがC-HRで取り入れた)、開発者を前に出したウエブサイトづくりを行うなど独自の手法も。
マツダはスバル同様に販売規模が小さく、そのため生き残るには大手とおなじ戦略を採用することはできず、やはりスバルもそれは同様ではありますが、生き残るための方法を自ら考え、実践しているのでしょうね。
ダーウィンは「生き残るのは力の強いものではなく、変化したものだ」と言ったとされますが(近年では創作説も有力)、マツダを見ていると「変化しないと生き残れない」という状況、そしてその努力がよく分かる、と考えています。