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テスラ・モデルXに試乗する。今年の試乗中、間違いなく最高評価となる一台

2016/12/22

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テスラ・モデルXに試乗。
結論から言うと本年度に試乗した車において、その衝撃度の大きさではブッチギリであり、危うく購入しそうになった車です(もしかすると本当に購入するかもしれない)。
さて、試乗予約はテスラのホームページからフォームにて申し込みますが、予約の上でテスラ心斎橋を訪問。
(テスラストア心斎橋の様子はこちらに画像をアップしています)

なお、テスラが日本に上陸したごく初期の段階に一度モデルSに試乗していますが(その時の試乗レポートはこちら)、その際の記録もテスラストアに残っており、そのほかの事情について事前にぼくのことを把握していたようで、テスラ社員の優秀さを改めて感じます(テスラ上陸時は欧米人が日本市場担当としてやってきていましたが、完璧な日本語を話していたのにも驚かされ、テスラの社員においてはスキルが相当に高いと考えられる)。

さて、ここでモデルXをチェックしてみましょう。
全幅2070、全長5037ミリと相当に巨大ですが、前後左右を絞ったデザインのせいか妙にコンパクトにも見えます。
ホイールベースは2970ミリですが最小回転半径は5.6メートルと取り回しは良好。

フロントのデザインとヘッドライトは最新のテスラ風となり、テールランプのデザインもそれに準拠(導光式のような感じでダイレクトにLEDの光を見せない)。

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とりあえず驚くのは例の「ファルコンウイングドア」。
これを開閉させた時の衝撃たるや(何度も動画では見ているものの)相当なもので、まさに驚天動地といった感じ。
なおフロントドアも自動で開きますが、このファルコンウィングドア共々センサーを内蔵しており、壁や障害物には接触しない仕組み(その場合は自動で開閉が中断される)。

このドアを開閉させると通行人が必ず立ち止まって写真を撮ったり、特に子供は大喜び。
老若男女問わず注目しており、自動車というカテゴリを超えての訴求力がわかります。

試乗車はホワイトの内装を採用しており、かつファルコンウィングドアは開口部が大きいので、ドアが開いたときに受ける視覚的インパクトは絶大。
なお、このホワイトレザーは汚れ防止加工が施されており、試乗車にもかかわらずかなり綺麗な状態です。
シートバックがグロスブラックにてペイントされており、見た目の高級感が高いのも良いですね。

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このファルコンウィングドアは屋根中央部を軸に開くため乗降時に頭上にかなりな余裕ができることになるので、「ウォークイン」乗車ができ、さらには雨が降っている時でもドアが傘代わりになるというメリットも。
モデルX発表時にはこのドアによって「幅30センチあれば」乗り降りできるというコメントがありましたが、それ以外にもよく考えられていると感心させられるところが多く、このドアは「キワモノ」ではなく実用性を高いレベルで備える秀逸な機構と言えますね。

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さて室内。
シートポジションは車の全高から想像されるほどは高くなく、乗り降りは容易。
細部がモデルSからアップデートされており、さらにその先進性は増しています。

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物理スイッチはウインカーレバー、ワイパーレバー、シフトレバー(コラムシフト)、ハザードボタンくらいで、そのほとんどの機能を中央のタッチパネルで操作可能。
なおこのパネルにナビゲーション画面や車両後部の画像を映し出すことができ、ストレスフリーなドライブに貢献していますね。

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試乗車は「P90」で0-100キロ加速は5.0秒というスペック。
ポルシェ・ボクスターGTSの0-100キロ加速が4.9秒、日産R34 GT-Rで4.8秒なので、その加速の速さがわかろうというものですね。
なお上位モデルの「P100D」だと0-100キロ加速はランボルギーニ・ウラカンよりも速い3.1秒。
価格は1024万円、航続可能距離は489キロとなっています。

早速車をスタートさせますが、クリープがあるので街中でも扱いやすく、見切りは良好。
なおフロントグラスは巨大で頭上付近まで透明部分がるので開放感もあります。
道が開けたところで一気にアクセルを踏むとEVならではの瞬発力の高さを見せ、怒涛の勢いにて一気に加速。
大きな車ですが、かなり機敏に動くという印象を受けますね。

モデルSにて急発進を試みた場合はホイールスピンを起こしたことを記憶していますが、モデルXではそういったこともなく、トラクションコントロールが進化していることもわかります。
もちろんEVであるため静粛性は高く、エンジンの振動もないために乗り心地は快適そのもの。
サスペンションも良くできており、安定した姿勢を保ちながらもしなやかな乗り心地を実現しており、高速走行時のレーンチェンジやブレーキングに不安は全くありません。

ブレーキについては記載はないもののブレンボっぽいものが装着されていて、2.5トンの重量を難なく受け止めるだけの性能があり、非常に安心感があります(回生ブレーキの効きは調整可能)。

走行性能を云々する車ではありませんが、相当に「気持ちよく」走ることができ、走る楽しみもかなり高いレベルにあると言ってよく、テスラ登場時にイーロン・マスクCEOが「ガソリン車にできることはテスラには全てできる(つまりテスラはガソリン車以上)」と言っていた意味もよくわかります。

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EVだからと言って何一つ我慢する必要がなく、しかもガソリン車以上の利便性や経済性、プレミア性を持つことは実際の販売状況が示しており、正直なところテスラがあればガソリン車を購入する意味はないかもしれない、とすら思います。

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テスラは戦略上、EV=節約といった一般的な認識を覆し、専用充電器「スーパーチャージャー」も高級ホテルやリゾート地など、リッチな人が行く場所にのみ設置。
つまりターゲットを高額所得者に絞ることで高性能化を実現したわけですが、この副産物としててテスラのオーナー=リッチで環境意識が高く、先進的なものを受け入れるという図式ができており、そのためにセルフプロデュースのためにテスラを購入する、という人もいるかもしれませんね。

そういった背景もあり、テスラは自動車としての性能のみではなく、イーロン・マスクCEOの思想や、車に採用される様々な画期的な機構がもたらしてくれるメリットとともに語られるべき車であり、ぼくたちの自動車に対する考え方すらもシフトさせる新たな価値観を持っている、と考えています。

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加えてテスラはそのアップデートをオンラインで(自宅にいながらにして)できるのが特徴でオーナーにとってはディーラーまで行く手間が省け、さらには物理的なアップグレードにも対応(P90D→P100Dなど)しているのがいいですね。
なおバッテリーのアップグレードにかかる費用はBMW i3のそれにかかる費用と同等。
i3のバッテリー容量はもちろんP100Dに比べて小さくなりますが、にもかかわらずテスラ同様の価格となるのは「交換が困難なため」。
逆に考えるとテスラは交換を前提とした設計を行なっているということになり、新興自動車メーカーにもかかわらず、こういった部分はよく考えられているようです。

登場した時はイロモノっぽい扱いも受けたテスラですが、こうやってみてみると、「先を行っていた」ことがわかりますね。

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ちなみに後部シートの取り付けは「一本足」。
シートレールがなく、自動車というよりは家具のようですね。

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こちらはモデルSのベアシャーシ。
多くのメーカーがガソリンエンジンを「モーターに置き換える」手法でEVを作る中、テスラはBMW iシリーズ同様にEV専用として設計。
これによってフロアにバッテリーを敷き詰めるというレイアウトが可能になり、低重心化が実現できています。

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トランクも同様で、通常の車だとエンジンがあるスペースにはトランクが。
画像はモデルSですが、モデルXはもうちょっと横長な感じ。

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ヘッドライナー、内装トリムの選択肢。
内装トリムはウッドやカーボンがありますね。

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こちらはシート表皮。

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