日本ではヴェゼルを打ち負かしたトヨタC-HR。アメリカでは逆にヴェゼルに勝てず売れていなかったという事実

| 実はアメリカではC-HRはあまり売れていなかった |

トヨタCーHRは日本や欧州では成功を収めているといっていい販売台数を記録しているものの、アメリカでは「思ったほど売れていない」とのこと。
アメリカでは今年4月に発売されており、今までの累計販売台数は21,889台。
月平均だと2500台くらいということになりますが、日本だと最近までは月1万台近く販売したり（最近では落ち着いて6000台くらい）、と結構なヒットに。

日本とは逆にホンダ・ヴェゼルに対して優位性を発揮できていない

ちなみにこれはアメリカではライバルとなるシボレー・トラックスやホンダHR-V（日本でのヴェゼル）に劣る数字だとされ、北米トヨタのセールス部門重役、ボブ・カーター氏曰く「原因は明らかだ。4WDのラインアップが不足していることに起因する」とのこと。
なお日本ではCーHRは「対ホンダ・ヴェゼル攻略兵器」としてリリースされており、その目的を見事果たしてヴェゼルをランキング下方へと押しやることに成功している、と言えます。

これを鑑みるに日本とアメリカとでは明らかに異なる販売傾向があり、その原因が「デザインの嗜好差」なのか「4WDの不足」なのか、というところ。
なおホンダ・ヴェゼルには「ガソリン、ハイブリッド」ともに4WDの設定があり、しかしトヨタCーHRに4WDが設定されるのはガソリンエンジンのみ。
記事を見る限りではアメリカにおけるCーHRはFFのみの展開となっているようで、アメリカの販売店はこれを「かなり不利な要素」だと見ているようです。

ちなみに日産は「キックス」をじき北米市場へ投入するようですが、こちらも「FFのみ」とのこと。
そして日産は年間で50000〜60000台程度のキックスを販売したいと考えているようですが、トヨタはこれについて「C-HRと同じ問題で苦しむことになるだろう」と見ているようですね。

C-HRの価格は高い？

加えてトヨタはC-HRの価格について「比較的高い」とも発言。
アメリカでは「サイズと価格」との関係性は非常に重要だと語っており、C-HRのサイズでこの価格（22500ドルから）は競争力が弱い、とも見ている模様。
さらに日産キックスは19000ドル程度の価格、つまりトヨタC-HRよりも1割以上安い）ため、これが発売されればかなり苦しくなりそうですね。
なお日産は北米において「かなり安く」車を販売するメーカーであり、日産ローグ（エクストレイル）の価格は21420ドルから、そして4WDはオプションとなり1350ドルで追加できる模様。

そうやって見ると確かにC-HRはちょっと割高でもあり、「4WDがない」というよりは「他のSUV、そして4WDラインアップに比べても割高」だと言えそうですね。