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トヨタがわざとガタガタの車を作った理由とは?その秘密は「マクドナルド理論」にあった

2018/12/04

| トヨタではどんなときも「カイゼン」が求められる |

サンケイビズにて、「トヨタがわざとガタガタの車を作った理由」という記事が掲載に。
これはトヨタ流のイノベーションの起こし方について紹介したものですが、トヨタには「『がんばれ』しかいえないのでは、管理者ではなく応援団だ」という表現があることを紹介し、管理職がどうやっていい製品を作ってゆくのか、について述べたもの。

具体的には9代目カローラを開発を担当し、レクサスでの新型車開発を主導した吉田健氏の経験について触れ、同氏が「カローラよりも安いクルマをアジア戦略車として製造する」という命を受けたとき、なかなかそのチームからいいアイデアが出なかった、と述べています。

「極端な」意見は悪いわけではない

というのも「カローラ」はトヨタではもっとも安価なクルマとして完成しており、それよりも安いクルマはどうやってもできっこない、という風潮があった、とのこと。
そこで吉田健氏が採用したのは「わざとガタガタのクルマを試作車として作ってみせた」というもので、これを見た部下たちは「これはない」と感じ、「いくら安くともサスペンションはこうでないと」「さすがにボディはこのままではマズい」という意見が次々と出てきて、その次には「こうすればいい」という解決案が語られるようになり、結果的に組織が活発化した、という経験があるそうです。

なお、これは米国では「マクドナルド理論」と呼ばれるもので、たとえば「皆でどこかへ食事に行こう」となったときに誰もいいレストランを思いつかないようなケースにおいて、「じゃあマクドナルドに行こう」と発言すると、皆が「ないわーそれはないわー」「まだケンタッキーのほうがマシ」といった感じで急に議論が活発化し、代替案が出てくる、というもの。

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なお、ぼくもこういった極端な意見や選択肢は重要だと考えていて、なにかの判断を行うとき、そして迷いがあるとき、「考えうる最少の選択」「考えうる最大の選択」、つまり両極端をまず表に出すようにしています。

その中から「最少の選択」からメリットを最大化したり、「最大の選択」からリスクを取り除く方法を考えてゆくことになりますが、その過程で「最良の選択」が見えてくることがあるのですね。

もし自分が管理者で、なかなか自分の持つ組織からいいアイデアが出てこない場合、こういった感じで「両極端」を仮定として提示し、そこから話を進めてもいいかもしれません。

VIA:Sankeibiz

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