| 久々に工具を整理してみた |
さて、今日は工具について触れてみたいと思いますが、ぼくは比較的自分でクルマを弄ることが多く、そのためにけっこうな工具が揃っています。
最近は時間がなく、自分でクルマをカスタムしたりする機会が少なくなってしまいましたが(外注に出すことが多くなった)、コロナウイルスの影響にて自粛環境にある中、ちょっとガレージ内の工具を整理してみて、今回工具について色々と考えたわけですね。※電装品の取り付けやオーディオ・カーナビ取り付け、サスペンション交換、オイル交換や塗装あたりは自分でできる
品質に劣る工具は絶対に買わない
ぼくの考え方としてまずあるのは、自分の大切なクルマを弄るのに使用する工具は「それなりのものでなくてはならない」。
クルマは命を乗せて走るものですし、かつ自分が愛するものに対する敬意を考えるならば、それに使用する道具もその愛情を反映したものでなくてはなない、と考えています。
かつてぼくは貧乏だったので(今でも裕福ではないですが)工具を満足に購入できず、しかし「購入すべき工具」をリストアップし、懐具合と相談しながら順番に工具を増やしてきたわけですね。
さらに当時は「カスタムパーツを先に買うか工具を先に買うか」迷ったりして、工具が揃うのを待ってからカスタムを行ったというのも今ではいい思い出です。
なお、ぼくが自分でクルマを弄るようになったのは「外注に出すお金がなかった」からで、とにかく限られた資金でどうやってクルマを思い通りに仕上げてゆくかに頭を悩ませてきたとも言えそう。
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ボクはこんな工具を使用している
そこでぼくが使用している工具の一部を紹介したいと思いますが、今回は小物から。
レンチはスナップオン
まずレンチですが、これはスナップオン一択。
スナップオンの工具は適度な重さがあって、手にした時に「ズシッ」とくる感覚があるのが特徴です。
その感覚が「これから慎重に作業を進めねば」という適度な緊張感をもたらしてくれ、かつ表面の鏡面処理が「意外と滑りにくい」ということもぼくがスナップオンのレンチを愛用する理由。
もちろんその強固さや、スパナについてはフランクドライブといった構造も(エンジンルームなどは狭くスパナを回しにくいことが多いので)便利だと考えています。
なお、スパナは片側オープン、片側フランクドライブを選ぶようにしていますが、工具をあまり買わない人には信じられないことに、このスパナは1本4,000円〜5,000円くらいします(ヴーヴ・クリコ一本とこのレンチ一本の値段が同じ)。
そしてもちろんラチェットもスナップオン。
スナップオンというブランド名の由来は、「スナップしてハメたときの、パチンという音」をイメージしたそうですが、実際にラチェットレンチにソケットをパチンとはめた時の音はやはりスナップオンならでは。
ソケットの取り外し、ラッチのタッチはかなり「固い(重い)」部類ですが、それがやはり緊張感をもたらしてくれると考えています(かつ、取り外しやラチェット作動時の精度の高さがスナップオンらしい)。
ぼくは狭いところ用の「ショート」、そして通常の長さとの二本を愛用。
ソケットはスナップオンとKTC
そしてソケットはもちろんスナップオン中心で、しかし使用頻度の高いものやスピナー、エクステンションはスナップオン、使用頻度の低いものはKTC。
この理由としては「スナップオンのソケットは高価なので、全部揃えると大変な金額になる」ため(ソケット一個で2,500〜3,500円くらい)。
よって、よく使う8/10/12あたりの6角と12角、ディープソケットはスナップオン、その上のサイズはKTC(トルクレンチもKTC)。
KTCを選ぶのは「価格の割に信頼性が高いから」で、よって以前は「まずKTCのツールを購入し、お金ができたらスナップオンに買い換える」という運用方法を採用していたわけですね(これらを見て以前の志を思い出したので、現在持っているKTCのソケットをスナップオンに順次買い換えてゆこうと思う)。
スナップオンは購入するときもかなり高いですが、売るときも高く、つまり「資産価値のある」工具ブランド。
工具界のロレックス、といった感じですね。
ちなみに自動車やバイクの場合、重整備でなければ8〜12ミリがあれば大抵の場合はOK。
ただ、国産だと8/10/12といった感じで「偶数」が多く、しかし輸入車だと「9/11/13」という奇数を採用するメーカーもあり、両方に対応しようとすると1ミリ刻みで揃えなくてはならず、これはちょっと困ったところです。
なお、スナップオンは店舗や通販サイトを持たず、「バン」による直販方式を取っており(バンセリング)簡単に購入ができないため、「輸入工具専門店」で購入するようにしています。
ドライバーはスナップオン、用途に応じて他社製品も
ドライバーについて、メインにて使用するのはスナップオン。
そのほかの特殊工具や内装外し、スクレイパーもスナップオンを使用しています。
けっこうビット先端もすり減ってきているので、そろそろ買い換える必要がありそう。
精密ドライバーはスタビレー、ショートは(握りやすく滑りにくいので)ハゼット。
両者とも日本での知名度はイマイチではあるものの、スタビレーは航空機業界での使用率が高く、ハゼットはドイツのいくつかの自動車メーカーでは指定工具扱いとなっています。
挟むものはクニペックス
そして「挟む」ものはクニペックス。
つまりはニッパーやペンチということになり、これらについてはクニペックスの右に出るブランドはないだろうと考えています。
とくにラジオペンチの精度は抜群で、ニッパーの切れ味も特筆すべきものがありますね(滑らかに切断でき、その感覚も”今何かを切っている”というフィードバックが感じられる)。
加えて、その切れ味が持続するのもいい、と思います。
ヘキサレンチはPB
そしてヘキサレンチはPB。
PBは時計大国スイスのブランドで、その精密さが自慢(医療器具分野にも強い)。
その割にさほど価格は高くなく、かなりコストパフォーマンスの高いブランドです。
なお、貫通ドライバーはPB製を愛用していますが、これは「ぶたったたく」のにも躊躇せずにすむ価格であるため。
もちろんスナップオンにもヘキサレンチがラインアップされていますが、そちらは「見た目がイマイチ」でもあり、PBを選んでいます(PBのほうが角の処理がマイルドであり、アルミ製など柔らかい素材のビスを傷つけにくいというのもある)。
全般的に見て、「いい工具は高い」のは間違いありませんが、いい工具は文字通り一生モノとなり得ますし、安いモノを買い換えてゆくよりは”高くてもいいモノをずっと使い続ける”ほうが結局のところコストパフォーマンスが高いんのかもしれません。
そして今回工具を整理してみて、汚れやサビもいくつか見られたため、この自粛期間中に工具のメンテナンスでもしてみようか、とも考えています。