| むしろ996や997世代の「入手しやすい価格」の911をベースにカスタムしてみるのもいいと思う |
さて、世の中には様々な「もしも」系画像が存在しますが、今回(デザイナーのアビメレック・アレラーノ氏率いる)Abimelec Designが公開したのが、「もしRWBがポルシェ959をベースにカスタムカーを作成したら」というレンダリング。
たしかに、「いかにもRWBらしい」オーバーフェンダーが装着され、モノモノしい雰囲気を全身から漂わせています。
RWBはこんなチューナー
RWB(ラウヴェルト ベグリッフ/RAUH-Welt Begriff)は中井啓氏が日本(千葉県)にて始めたチューニングブランドで、もともとは中井氏自身が国産車でドリフトをしていたことから走りの世界に足を踏み入れたとのことですが、その後ポルシェにて走りを求めることに。
当時は低年式のポルシェが比較的安く手に入り、しかしそれをどう格好良く見せるかということで誕生したのが現在の「オーバーフェンダー+巨大リアウイング」というスタイルにつながったようですね。
のちになってその方程式が一部で高く評価されるようになると同時に、中井啓氏のもとにはカスタムの依頼が山のように舞い込むことになりますが、カスタムの要望があれば世界中どこへでもリモワのスーツケース一つを持って出かけてゆき、顧客の911を、顧客と打ち合わせながらカスタムするという手法を採用しています(そのため、2台として同じ仕様はない)。
これまでにもアメリカやドイツ、イギリス、台湾等へ出向いて911を改造していますが、その過程では思い切りよく911のボディをカットしており、見ているほうが「あっ・・・」となってしまうほど。
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RWB仕様のポルシェ959はこうなっている
そしてこちらがAbimelec Designが作成した「RWB」911。
見事なまでのワイドフェンダー+ローダウンですが、959の持ち味でもある「塊感」が失われているのもまた事実かもしれません。
リアウイングもより大型のものへと置き換えられ、ダウンフォースにて歪みが生じないよう、ステーにて支えられることに。
なお、テールランプは新しいものへと置き換えられているようですね。
上から見ると、いかにワイドになったかがわかります。
リアウインドウの面積も大きく拡大。
なお、ポルシェ959はもともとリアフェンダーにダクトが設けられていますが、ここにどうオーバーフェンダーを馴染ませるかについては、Abimelec Designいわく、頭を悩ませた部分なのだそう。
「997世代のRWB」があったら?
そしてこちらは997世代のポルシェ911にオーバーフェンダーを装着してみたというレンダリング。
実際のところ、RWBは993世代以降の911をベースにしたカスタムを行っていないように思えますが、もともとの起点のように「安く買ったポルシェをいかに格好良く見せるか」というところに立ち返ると、996や997世代の911をベースにするのも「アリ」かもしれませんね。
参照:Jon Sibal, Abimelec Design