| 最初に電動化されるのはラングラーとのウワサ |
FCA(フィアット・クライスラー)とPSA(プジョー・シトロエン)とは合併することになりますが、それでもFCA傘下にある「ジープ」は2018年に策定した計画に沿ってエレクトリック化を進める模様。
これによると2022年までには全てのラインアップをエレクトリック化し、市場限定となるもののPHEVもしくはピュアEVを投入する、としています。
ジープはFCAの中でも「好調」なブランドの一つで、そのために中国企業が買収を検討と報じられることもしばしば。
しかしFCAのにとっては金の卵とも言える存在だけに「手放すことはない」と一蹴しているようですね。
FCAはなぜジープブランドのエレクトリック化を急速に進めるのか
そしてジープの「エレクトリック化」ですが、FCAの中でも最も速いスピードにて進められる模様。
これについてはいくつかの理由が考えられ、まずは「ジープ=燃費が悪い=環境破壊者」という認識が世間にあること。
よってジープはこのイメージを覆さねば批判や攻撃の対象になる可能性があり、しかしエレクトリック化によって「先手を」打っておきたいのだと考えています。
現在ジープのメインマーケットはアメリカではありますが、「環境に優しいジープ」を作ることで、環境性能に(規制・消費者ともが)厳しい欧州マーケットを開拓したいのかもしれません。
さらに「ジープ」は”アドベンチャー”というイメージが強いクルマではありますが、そのぶん環境にも優しくあるべきクルマ。
よって「ゼロ・エミッションのジープ」はブランドイメージ的にもマーケティング的にも非常によくマッチしていて、これをいち早く行うことができれば、他社のSUVを「食う」こともできそうです。
反面、懸念としては「予備のガソリンさえ持ってゆけば」長距離を走破できるガソリンエンジンモデルに比較して、「ピュアエレクトリック」モデルだと電欠になればどうしようもなく、「手に入りやすい」ガソリンと異なり充電スタンドは僻地に存在しない、ということ。
ソーラーチャージャーによってある程度の距離を走行できればこの問題も解決できそうではあり、しかし現在の技術ではそれも望めず(1日充電しても数キロ走れればいいほう)、かといって大きく重いバッテリーを積むのもオフローダーとしては致命的。
「エレクトリック」ジープはどんなモデルになるのか?
そこで気になる「エレクトリックジープ」ですが、まず最初(2020年)に登場するのはラングラーのPHEV版だとされ、FCAはこのため、そして今後のエレクトリックジープのために175億円相当の投資を行い、工場を建設すると報じられています。
さらに2021年にはハイブリッド化された新型グランドチェロキーそしてワゴニア、グランドワゴニアが登場する、とも。
2022年までにはあわせて10車種のPHEV、ピュアEVが4車種追加されるという計画ですが、同じく2022年までにレベル3自動運転(加速・操舵・制動を全て車両が行うが、緊急時や自動運転システムの限界時にはドライバーが操作を行う)車の投入、逆にディーゼルモデルの前面廃止を行うとも言われていますね。
VIA: WhichCar