日本損害保険協会による盗難車ランキング発表！1位のランクルは「定番」として、11位までのうち10台がトヨタとレクサス。やはり車体やパーツの転売目的が多そうだ

｜　トヨタは販売も盗難でも大人気だった　｜

さて、日本損害保険協会が毎年恒例の「盗難車ランキング」、そして盗難状況についてのレポートを発表（調査期間は2020年11月1日〜11月31日）。

これを見ると例によってランドクルーザーがトップとなっていますが、ランキングは日産スカイライン以外すべてトヨタという状況で、販売におけるランキングよりもさらにトヨタ密度が濃くなっています。

トップのランドクルーザーは盗難台数「25」となっていて、これは世間一般で報道される割には「少ない」という印象ですが、今回発表された統計はあくまでも「保険で申請があった」もののみをカウントしているので、「任意保険に加入していない」クルマはここに出てこないというのは要注意。

2020年11月、もっとも盗まれたのはこのクルマ

そしてこちらが2020年11月にもっとも盗まれたクルマのランキング。

もし「無保険」をカウントできるのであれば、ホンダ・シビックやスバル・インプレッサ/WRXのように「走り屋御用達」のクルマが入ってくるのかもしれませんね。

なお、これら盗難車の多くは「乗るために盗む」のではなく海外へと輸出するために盗まれているのでは、という顔ぶれのように思われます。

保険金支払金額も高騰中

今回のレポートの内容を見ると、1件あたりの保険金支払い額も高騰する傾向にあり、前回調査での401.4万円に対して今回は406.2万円。

これはやはり高額な車両が狙われるためだと思われますが、最近の盗難の傾向として「パーツを抜かれるなど分解された状態で発見される」ことが多く、発見時の状態がよくない（修理代金が高くつく）とされることも関係しているのでしょうね。

なお、盗難が発生する時間帯としては圧倒的に深夜（22〜9時）が多く、これはおよそ66.5％を占めています。

次いで日中（9時〜17時/12.7%）、夜間（17〜22時/10.8%）、不明（10.1%）となっていますが、意外と日中は家を空けている人も多いため、それを狙う輩も多いのかもしれません。

盗難の手法も年々変化

そして自動車盗難の手法についても年々変化していて、最近増加中なのがリレーアタック。

これはスマートキーから発せられる微弱電波をキャッチした後にコピーし、その電波をもって難なく狙ったクルマをアンロックしエンジンをかけて盗んでしまう、というものです。

これについては、キーを持ち歩く際には電波を遮断するポーチに入れたり、電波を出さないよう操作を行う（メーカーによって操作方法は異なる）といった対策が有効で、自宅にキーを保管する際には「金属製のケースに入れて電波を遮断する」ことが望ましいとされていますね。

合わせて読みたい、クルマの盗難関連投稿

参照：日本損害保険協会