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アルピナは過去に「高級なミニ」を作ろうとしていた!ちなみにミニは自身で「ロールスロイス仕様」を限定販売したことも

2019/07/21

| ロールスロイス仕様のミニは当時570万円で販売されていた |

先日、アルピナが「i8ベースのハイパフォーマンスハイブリッドカーを発売しようとしていた」という記事をお届けしましたが、今回は「アルピナが、ミニの高級バージョンを作ろうとしていた」というもの。

アルピナはBMWに認められて公式にBMW2シリーズからボディやパーツの供給を受け、これに自社開発のパーツを組み込んで完成車を製造する「自動車メーカー」。
BMWとは緊密な関係にあり、これまでにも「BMWが生産を終了する”M1”の生産を引き取り、アルピナにて存続させる計画もあった」と報じられているほどですね。

アルピナは「高級なミニ」は採算にあわないと判断

これは英国Autocarが、アルピナのプレスイベントにて、その重役であるアンドレアス・ボーヴェンシーペンの言として紹介しているもので、「2000年代はじめに、アルピナはミニを、アルピナのエントリーモデルとして使用する計画があった」という内容。

実際にアルピナはプロトタイプを製造したものの、その制作過程やテストにおいて問題が発生したとしており、それらを解決して発売したとしても「製造が複雑で高価になりすぎ」、発売は無意味だという結論に至ったようです。

なお、「2000年代はじめ」というと、まだミニが「ローバー時代の」設計を引きずっていたR50/52/53世代で(エンジンはクライスラーとの共同開発によるトライテック)、これをアルピナという名を冠するのにふさわしいレベルまで再設計するのはたしかに「ちょっと難しかった」かも。

かつ、上述の「M1」についても、もとの設計自体に難があり、かつコストが掛かりすぎるという、今回のMINI同様の理由で計画を中止しており、アルピナはかなり「ビジネスライクな」会社だと言えそう。

アルピナの生産数には「上限」がある

なお、アルピナは自身の考える品質そして性能を実現するために、すべて手作りにてクルマを生産していて、かつ熟練工のみがこれを担当するため、必然的に生産台数には「上限(2,000台くらいだと言われる)」が発生します(意図的に制限しているわけではなく、生産能力の限界)。

よって、「少ない台数にて、より多くの利益をあげる」には、高価格帯のモデルにフォーカスするのが効率がよく、よって現在のアルピナのラインアップはいずれも「1000万円以上(BMW本体のMモデルと同じくらいのコストパフォーマンス)」。

もしミニを投入したとしても、600万円くらいが値付けの上限だと思われ、そして「600万円の高級なミニ」を買う人はそもそも非常に少ないと思われ、つまり「台数がさほど出ず、かつ利益も少ない」ということになり、よってビジネスとして割に合わないというのは当然の判断かもしれません。

なお、現在ミニ(3ドアハッチバック)でもっとも高価なモデルは「ミニ ジョン・クーパー・ワークス・エクスクルーシブスタイル」の4,723,000円。

過去には「ロールスロイスがカスタムした」ミニも存在した

過去にはミニ自身が「ロールスロイが内外装をカスタムした」MINI、”ミニ インスパイアード バイ グッドウッド ”を発売したことも。
このモデルは実際にロールスロイスのインテリアデザイナーがミニの内装を手がけ、ダッシュボードのウッド、シートに使用されるレザー、ウール製のカーペット、カシミア製のルーフライナーなどを持っており、ボディカラーはロールスロイス専用色の「ダイヤモンド・ブラック・メタリック」。

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車名にこそ「ロールスロイス」は入っていませんが、「グッドウッド」はロールスロイスの本社素材地でもあり、分かる人には分かるといった”ツウな”ミニでもありますね。※ロールスロイスは、ミニと同じくBMWグループに属している

なお、新車価格は570万円で、台数は1,000台のみの限定販売(2011年に発売)となっています。

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