ブガッティ・シロンの初期プロトタイプ「4−005」が8年、74,000キロの走行を経てついに引退。できれば余生を楽しく過ごして欲しい

｜　このプロトタイプが引退するということは、ついにシロンの派生モデルも「終了」ということか　｜

ブガッティは常に「究極」のテストを行なうことでも知られている

ブガッティが「8年間、74,000キロ走行した」シロンのプロトタイプを引退させる、とアナウンス。

このプロトタイプはシロン開発のため2013年に製造された8台の初期試作車のうちの1台で、「4−005」と命名されています。

なお、「4」とはプロトタイプ、「5」はシロンの5番目のプロトタイプを意味している、とのこと。

シロンに搭載されるソフトウエアはこのプロトタイプを使用して開発された

このシロン・プロトタイプ4−005には30個の車輌制御ユニットが組み込まれ、シロンに搭載されるソフトウエアの開発を行なうために使用されています。

この過程では合計13人のエンジニア、コンピューター技師たちが関わっていますが、テストの内容はカーナビゲーション、通話機能、HMIインターフェース等、じつに多岐に及ぶようですね。

ちなみにこういったプロトタイプは特定の目的のために制作され、その用途は「クラッシュテスト」「ブレーキ性能テスト」「ドライブトレーンの耐久性テスト」等様々な項目が存在します。

なお、室内の快適性をテストするための個体も存在するとされ、以前にはシロンに採用された「とんでもなくよく効くエアコン」も紹介されています。

ハイパーカーといえども快適性は損なわない

なお、20年近くもブガッティにて開発に携わってきたルディガー・ワルダ氏いわく、「これまでは、純粋なドライビングマシンと、快適で直感的な操作性との組み合わせを開発することは困難でした。しかしブガッティでは、運転は体験の一部であり、操作系を犠牲にすることは考えられなかったのです」。

実際のところブガッティ・シロンは1500馬力を発生するハイパーカーであるにも関わらず、非常に運転しやすく快適だと言われています。

このシロン「4−005」は世界中を旅することに

そしてこのシロンのプロトタイプ「4−005」について、南アフリカでの酷暑テスト、スカンジナビア半島での寒冷地テスト、ナルド・サーキットでの高速周回テストなどを経ており、そのためには世界中をエンジニアたちとともに旅することに。

参考までに、はじめてアメリカ大陸を走ったシロンもこの4−005なのだそう。

そしてこのシロン・プロトタイプ4−005も8年の間に74000キロを走り、ついに引退することになりますが、その後の「余生」については明かされず。

そもそもプロトタイプは「壊れるまで」テストされることも多く、よって「生き残る」ことも稀ですが、生き残ったプロトタイプについては、リビルドされて自動車メーカーに保管されることも多いようですね。

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参照：Bugatti