ロイター開催によるオンラインカンファレンス、「ロイター オートモーティブ サミット」にて、プジョー・シトロエングループ(PSA)CEO、カルロス・タバレス氏は「この10年、現存する自動車メーカーすべてが生き残ることは難しいだろう」とコメントし業界を揺るがすことに。
なお、同氏は2020年の「ワールド・カー・パーソン・オブ・ジ・イヤー」にも選出されており、業界の中でも一目置かれ、かつ影響力のある人物です。
今後の自動車業界では適者のみが生き残る
そして同氏は「ダーウィンのいう”環境に適応したもののみが生き残れる、適者生存の時代に突入した」とも語っていますが、まさに言い得て妙かもしれません。
ぼくは自動車業界の衰退はガソリンの枯渇とともに訪れると考えていたものの、現実的にはCO2排出規制という法規によって滅ぶこととなり、自動車メーカーは、まさに時代に翻弄されることになりそうです。
PSAは新会社「ステランティス」に
もちろんPSAとしてもその「適者」になるべくエレクトリック化への投資を加速させており、すでにガソリンエンジンへの投資を終了したとも語っていて、いち早く新しい環境への適応を目指しているようですね。
なお、PSAはFCA(フィアット・クライスラー)との合併によって「ステランティス」という新会社へ移行することになりますが、これは自動車業界では4番目の規模。
ただし自動車業界最大の市場である中国では「出遅れた感」があり、当面はこれを取り戻すことに注力することになりそうです。
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今後「生き残れない」自動車メーカーは?
現時点で生き残りが難しいと思われる自動車メーカーは顕在化していないものの、中国では「国営自動車メーカーが債務不履行に陥る」など想定外の自体が発生しており、ひとまずは中国にて淘汰が行われることになるのかもしれません。
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なお、EV時代にシフトすることで自動車メーカーが淘汰されるのは「EVにうまくシフトできない」ことが理由となりますが、EVにうまくシフトできない理由としては「技術的な問題」と「技術開発にかかるコスト」。
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CASE対応には多大なコストが要求され、生産台数が多くないメーカーに対してはこの研究開発費用が重い負担としてのしかかり、しかし技術開発を怠ると一気に置いてゆかれる、ということに。
よって各自動車メーカーは「提携」によってコストを平準化する必要が出てくるということになり、これが近年自動車業界が「再編」されている理由でもあります。
なお、エレクトリック化に関わるもう一つの問題としては、PSAのように、すでにエンジンの開発を打ち切ったメーカーもいくつか存在する、ということ。
これは同時に「エンジンに関係するパーツの開発も終了」ということになりますが、同時に自動車メーカーにとっては「いらなくなった人」が大量に出てくることをも意味し、失業率の増加にもつながってくるのかもしれません。
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