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メルセデス・ベンツが初のトラック「Xクラス」発表。欧州価格は483万円から

2017/07/19

| 思っていたよりも高かった |

メルセデス・ベンツがついにブランド初となる「ピックアップトラック」、Xクラスを発売。
グレードとしてはモロに業務用の「Xクラス・ピュア」、一般向けの「Xクラス・プログレッシブ」、ライフスタイル系の「Xクラス・パワー」の三種(上の画像は”プログレッシブ”)。

「ベンツがトラック」というのはある意味衝撃的ですが、最近のメルセデス・ベンツは何でもありなので、これも「アリ」なのでしょうね。
思えばAクラスやBクラス、RクラスやVクラスなど、「可能性があるものはなんでも」手を付けてきた歴史もあり、Xクラスの投入も当然の帰結なのかもしれません(あとはSUVのオープンモデルくらいか)。

なおBMWは「クーペスタイルSUV」、アウディは「クーペスタイルセダン」などで先鞭を付けたものの、今のところトラックには興味を示しておらず、ここは方向性の分かれるところ。
もしかするとBMWやアウディはメルセデス・ベンツへの対抗要素として「プレミアム」を重要視しているのかもしれず、「プレミアム性」で先行するメルセデス・ベンツを越えようとした場合、トラックはその戦略上そぐわないのかもしれません。

リアのベッドスペースにはロールバー、12V電源ソケットを装備し、テールゲートはフルフラットになるまでオープン可能。
ここにメルセデス・ベンツの「スリーポインテッドスター」があるのはかなり新鮮ですね。

内装については「メルセデス・ベンツ」と言うにはちょっと違和感のあるデザインですが、用途を考えるとこれくらいシンプルな方がいいのかもしれません(価格も抑えられますし)。
他メルセデス・ベンツとの共通性というとセンターのモニター、エアコン吹き出し口、ステアリングホイールくらいのように思えます。

ただし上級グレードではレザーシートや、オプションでレザー張りのダッシュボードやウッドトリムも用意しているとのことで、様々な要望には対応できそう。

当初のエンジンラインアップはX220dに搭載される2.3リッターディーゼルターボ(165馬力)、X250dに積まれるツインターボディーゼル(190馬力)。
トランスミッションは6MTもしくは7速AT、駆動方式はFRもしくは4WD。

こちらは上位グレードの「パワー」ですが、フロントグリルやロールバーがクローム調となっていることがわかります。

フレームはラダー式とトラディショナルなトラックそのもので、リアアクスルはリジッド。
ただしタフさは折り紙付きで、牽引能力は3.8トン、としています。
日産ナヴァラ(ナバラ)をベースとすると言われますが、ナバラも同じくラダーフレーム採用なので、(メルセデス・ベンツから当然公表はないものの)やっぱりナバラベースなのかもしれません(ただしナバラのダブルキャブ仕様のリアサスペンションはマルチリンク)。

最低地上高は202ミリ、オプションのオフロードサスペンションで222ミリにまで車高を上げることが可能。
販売については欧州、アルゼンチン、ブラジル、南アフリカとなるようですが、欧州では大変な人気だそうで、場合によっては他の国でも販売が検討されるかもしれませんね(中東ではけっこう人気が出るかもしれない)。

なお欧州での価格は37,294ユーロ(約483万円)とけっこう高価。
販売国に「アルゼンチン」が入っていることについて、ここには日産の工場があり、ベースとなったであろうナバラを生産しているためかもしれず、そうだとするとメルセデス・ベンツXクラスも同じ工場で生産しているのかもしれない、と思います。
日本での発売予定は無いとのことですが、並行輸入として入ってくる可能性はありそうですね。

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オフィシャルフォトを見ていると商用車ではなく、多様なライフスタイルに対応するための「乗用車」のように見えます。
トラックの持つユーティリティとメルセデス・ベンツの高級感とをかけ合わせたモデルだとしており、そのバージョンは2つ。

まずは普通っぽいモデル(シティ派トラック?)。
ただしメルセデス・ベンツらしく高級感を持っており、オフィシャルフォトのように(たぶん)高級ブランドショップに乗っていっても恥ずかしくないようなトラックになっています(ぼくは抵抗ありますが)。

もちろんトラックらしい実用性も売り物のひとつで、コンセプトモデルではディーゼルV6エンジンを採用し、かつ4WD(4MATIC)+デフロック機構も持つなどオフロード走行にも対応。
積載容量は1.1トン、牽引能力は3.5トンとしています。

こちらはオフロードモデル。
シティ派モデルとは異なりワイルドな前後バンパー、ランディングボード、ゴッツイ前後タイヤを持っていますね。
テールランプやテールゲート形状についても、もうひとつのコンセプトXクラスとは大きな相違があります(テールゲートについては水を抜くことを考えている?)。
たぶん(というか絶対)走行中にはかなりうるさいんだろうなあ、とは思いますがこういったオフロードタイヤは魅力的ですね。

室内は消化器つき、とヘビーデューティー。
エアコン吹き出し口はほかのメルセデス・ベンツ同様に「十字」ですが、ここはやはり「スリーポインテッドスター」にしてほしいなあ、と考えたりします。
そこまですると「やりすぎ」のように感じるかもしれませんが、以前にメルセデス・ベンツはMクラスのコンセプトモデル発表時にタイヤのパターンを「スリーポインテッドスター」にしてきたことがあり、それに比べると大人しいものかもしれません。

発売はほぼ決定と言われ、来年にはプロダクションモデルを公開し発売との噂。
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「Xクラス」と呼ばれるとされますが、ターゲットは不明で、まさかアメリカの農家を対象としたものとは思えず、となるとジェットスキーを積んだりするようなアクティブな、かつXスポーツに近いアクティビティを楽しむ層を狙うものと考えられます。

VW Amarokをライバルにしているとされ、資本提携を結んでいる日産が発売するナバラの技術を用いているという具体的な話もあり、本当に発売しそうな雰囲気でもありますね。

エンジンは2.3リッターターボディーゼルを積むとされますが、かなり謎の多いモデルです。

なおメルセデス・ベンツとピックアップトラックというのはもっともほど遠いようなイメージがありますが、そこまでしなくてはシェアを伸ばせない状況に来ているのかと考えるとともに、もしかすると意外とヒットするのかもしてない、と考えたりします(少なくともミニバンよりはぼくにとって魅力的)。

ちなみにこちらがフォルクスワーゲン・アマロック。

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