| ヒュンダイはあらゆるチャンスを追求してゆくようだ |
さて、最近勢いづいているヒュンダイ。
日本への再上陸やスーパーカーセグメントへの参入など様々な話題がありますが、今回は「ラダーフレーム採用のオフローダーを投入する」という話が出てきており、ヒュンダイ自身もこれについては公的に認めているようですね。
なお、ラダーフレーム採用のオフローダーというと真っ先に思い浮かぶのがメルセデス・ベンツGクラスやトヨタ・ランドクルーザー、そしてスズキ・ジムニー。
北米だとシボレー・タホやフォード・エクスペディションもラダーフレームを採用するSUVとして知られているようですね。
なぜヒュンダイは本格オフローダーを?
そこで気になるのが「なぜヒュンダイがオフローダーを?」ということ。
これについてはヒュンダイのグローバル・プロダクト・マネージャーであるロレンツ・グラーブ氏が見解を述べており、簡単に言うと「そこにチャンスがあるから」。
ヒュンダイとしてはフルラインアップ化を目指しており、すべての可能性を排除しないと述べていますが「他社にあってヒュンダイに存在しない」車種をどんどん埋めてゆきたいのだと思われます。
ヒュンダイ版ラダーフレーム4WDは「ライフスタイル寄り」?
ヒュンダイによれば、「我が社のラダーフレーム4WDはオフロード走破性が高いというだけではなく、ライフスタイル寄り」。
ラダーフレームを用いたオフローダーは一般に「悪路走破性、耐久性に優れる」とされますが、一方で乗り心地が(モノコックボディ採用のSUVに比較して)劣ると言われることも。
おそらくヒュンダイはそういった不満を解消し「いかなる場面においても、アメリカ人の要望を満たすような」オフローダーを作るのだということなりそうですが、これが実現できれば中東でもけっこうな売り上げを期待できるのかもしれませんね。
なお、ラダーフレームを採用することにはもうひとつ懸念があり、それは「生産性に劣る」ということ。
スズキ・ジムニーが納車待ちの期間を短縮できないのもここに理由があり、つまり簡単に量産できないわけですね。
そして量産できないということは利益を積みにくいと言うことになり、基本的には「数が出なくても利益が出る」高価格帯のオフローダーに向いています。
加えて、メルセデス・ベンツGクラス、トヨタ・ランドクルーザー、スズキ・ジムニーのように「一定の販売台数が見込める場合」に適しており、裏を返せば「確固たるファンを持つクルマが存在する市場において、新参者が入り込むべきではない」セグメントであるかもしれません。
もちろんヒュンダイもそのあたりは十分理解しているようで、ヒュンダイ製「新型ラダーフレーム採用オフローダー」はそれなりの価格帯になると言われ、一定の戦略をもって参入してくるようですね。