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なぜだッ!メルセデスAMG Oneがホッケンハイムを走る動画が公開されるもタイムは非公開。AMGはサーキット走行に絶対の自信を見せていたが

2022/07/17

なぜだッ!メルセデスAMG Oneがホッケンハイムを走る動画が公開されるもタイムは非公開。AMGはサーキット走行に絶対の自信を見せていたが

| 今後、ニュルブルクリンクにて驚愕のタイムを叩き出すことに期待したい |

まさかAMG GTブラックシリーズよりも遅いということはないと思うが

さて、開発には予定よりも3年多い”5年”がかかり、車体重量も1,100kgのはずが1,750kg、0−200km/hまでの加速も5.5秒のはずが7秒もかかるということで注文したオーナーから避難をあびせられたメルセデス・ベンツのハイパーカー、「AMG One」。

今回ホッケンハイムリンクを走行するオンボード映像が公開されているものの、こういった動画にはお約束の「ラップタイム」が表示されておらず、つまりは「公表できないくらい遅かった」のだと考えて良さそうですね。

現在Youtubeでは「低評価」の数が表示されないようになっていますが、おそらくは低評価の嵐なのだと(チャンネル管理者には数字が見える)思われます。

メルセデスAMG Oneを注文したオーナー「重量1100kgと聞いていたのに実際は1750kg。200km/hまでの加速も5.5秒のはずが7秒。価格に見合わないクルマを買わされた」
メルセデスAMG Oneを注文したオーナー「重量1100kgと聞いていたのに実際は1750kg。200km/hまでの加速も5.5秒のはずが7秒。価格に見合わないクルマを買わされた」

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どうしてこんなことになったのか

メルセデスAMG Oneはこれまでに生産されたロードカーはもちろん、ハイパーカーの中でも「もっとも野心的」なクルマ。

その理由はメルセデスAMG F1マシンから直接移植されたエンジンそしてハイブリッドユニットにありますが、これはAMG Oneの「コアバリュー」であると同時にアキレス腱となってしまったわけですね。

どういうことかというと、F1マシンは「停止することなく、クローズドコースの中で、限られたパワーバンドにタコメーターの針を閉じ込めて走る」ことになり、しかし一方の市販車では「ストップ&ゴーが頻発し、アイドリングから高回転までを使用するものの、そのほとんどは低回転しか使わない」という、まったく異なる性質を持っています。

よって、F1用のパワーユニットを乗用車に転用するというのはそもそもの設計目的からして不可能に近く、そしてF1用エンジンはアイドリングが高かったり(低回転だとストールする)、マージンが最小限しか取られていないために頻繁なメンテンナスを前提としていて、ここもまた市販車とは「真逆」。

よくこのコンセプトをメルセデス・ベンツが許可したなあと思うのですが、実際にメルセデス・ベンツのCEOは「このAMG Oneの開発にゴーサインを出した時、役員揃って皆酔っ払いいており、冷静な判断力を失っていたんだと思う」というコメントを発したことも。

AMG One

メルセデス・ベンツCEOはAMG Oneの開発許可に後悔?当時を振り返り「プロジェクトにYESと言ったとき、私はきっと酔っ払っていたに違いないと思います」
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かくしてメルセデスAMGの開発チームは騒音規制含む環境規制、そして技術的な問題と戦うこととなりますが、その結果として市販モデルは当初のイメージとはやや異なるクルマになってしまうことに。

ただ、それでもF1用パワートレインを積んだロードカーと発売するという偉業を果たしたことに変わりはなく、F1用の1.6リッターV6ターボエンジン(PU106C)を手なづけ、(やはりF1用ハイブリッドシステム、MGU-H / MGU-Kと合わせて)1,049馬力という途方もない出力を発することは称賛に値します。

なお、このガソリンエンジンは11,000rpmにて574馬力、MGU-Kは163馬力を発生し、エレクトリックモーターは合計で4つ(フロントに装着される2個のエレクトリックモーターはそれぞれ326馬力を発生する)。

そのほかカーボンファイバー製ボディやF1マシンと同様のプッシュロッドサスペンション、さらにはF1では許可されていないアクティブエアロシステムも採用されており、サーキットのラップタイムに関係なく高い価値を誇るクルマであるのは間違いない、と思います。

メルセデスAMG Oneがホッケンハイムを走る動画はこちら

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参照:AutoGen.Pl

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