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ポルシェ911は世代ごとにどう変化したのか(水冷編)? 0-100km/h加速は0.6秒速く、最高速は+15km/h

2018/08/12

| ポルシェ911の水冷世代はどう進化したのか |

さて、前回はポルシェ911の空冷モデルについてその進化を紹介しましたが、今回は「水冷」モデルの変遷を見てみましょう。
ポルシェ911の水冷モデルは1997年に発表された「996」が最初の世代ということになりますが、その後の997、991と続き、いよいよ次世代の「992」が登場しよう、という段階です。

911水冷世代の変遷をみてみよう

さて、それではポルシェ911水冷世代各モデルのエンジンそしてスペックを見てみましょう。
空冷では1948年の「35馬力」から993の「285馬力」にまでパワーアップしていましたが、水冷だとその性能向上はいかに。

1997年 ポルシェ911(996)

初の水冷世代となる996型911。
プラットフォームやヘッドライトを「ボクスター」と共有したことで大きな批判を受けたモデルでもありますね(そのため、996初期モデルの中古はかなり安い)。

今ではそういったイメージは霧散したものの、当時ボクスターは「ポルシェの名にふさわしくない」とまで言われており、生粋のポルシェファンからバッシングを受けていたことを思い出します。

そういった経緯もあって、996世代の後期モデルではボクスターとの差別化を外観上で強くアピールしており、ヘッドライト形状が変更されることに。

なお、996登場初期のスペックだとエンジンは3.4リッター、出力は300馬力、0-100キロ加速は5.2秒。
前世代にあたる993だと275馬力/5.7秒なので、性能的には大きな進歩を遂げていることになるものの、やはり空冷世代のシャープさを好む人も多いようですね。

2004年 ポルシェ911(997)

996から997世代へとスイッチし、エンジンは3.6リッター325馬力、0-100キロ加速は5秒へ。
ポルシェのキモ入りデバイス「PASM」が初設定された世代でもあります。

2006年 ポルシェ911ターボ(997)

3.6リッターエンジンをツインターボで加給し、480馬力を発生。
さらには4WDによるトラクションと安定性を活かし、0-100キロ加速は3.9秒へ。
タービンブレードの角度を変更し、エンジン回転に応じた適切な加給を得られる(そしてターボラグも抑えることができる)「VTG(Variable Turbine Geometry)」を初採用しています。

2008年 ポルシェ911ターボ(997.2)

997世代のフェイスリフトモデル、つまり後期にあたりますが、なんとエンジンは新設計”9A1”へと変更に。
オールアルミ製で直噴化され、排気量は3.6リッターと変わらないまでも出力は345馬力、0-100キロ加速は4.9秒に。

外観だとテールランプもLED化され、近代的な印象となったモデルでもありますね。

2011年 ポルシェ911ターボ

997からフルモデルチェンジを受けて991へ。
エンジンはダウンサイジングされ3.4リッターとなったものの、出力は同じ345馬力のままで、0-100キロ加速は0.1秒速くなって4.8秒に。

自然吸気エンジンを搭載する「最後の」911カレラでもあります(GT3系はその後もNAを継続)。

2015年ポルシェ911(991.2)

991のフェイスリフト版、991.2。
最大のトピックは3リッターへと排気量を縮小した「ダウンサイジングターボ(フラットシックスはもちろん継続)」。
しかしながら出力は370馬力へと大きく増加し、0-100キロ加速も0.2秒速くなって4.6秒に。

この後ポルシェ911は992世代へと移行する予定ではありますが、992世代後期では911初の「ハイブリッド」が登場するとされており、それを考えると997世代後期以降の変化はかなり速いペースで訪れている、と言えそうです。

このままの流れだと、「フルエレクトリック911」を見る日もそう遠くないのかもしれません。

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