| パガーニが2025年をめどにエレクトリックハイパーカー発売予定 |
パガーニが「オールエレクトリックカー」を2025年までに発売する模様。
これはメディアの取材に対してパガーニ創業者、オラチオ・パガーニ氏が語ったもので、今後の計画としてまず「ガソリンエンジンを搭載するウアイラの後継モデルを発売し、その後にピュアエレクトリックハイパーカー発売」という流れに。
ウアイラ後継にはMT復活
ウアイラ後継モデルはこれまでと同じくメルセデスAMGから供給を受けるエンジン、しかし新型V12ツインターボエンジンを搭載し、今後施行される厳しい(とくにカリフォルニア)環境規制にも対応する、とされています。
注目に値するのは、オラチオ・パガーニ氏自身が「ウアイラ後継はマニュアル・トランスミッションを用意」と語っていること。
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パガーニはカーボンモノコックシャシーを持ち、非常に高いパフォーマンスを持つ車ではありますが、絶対的な速さを標榜する車ではなく、所有する楽しみや、走る楽しみを追求するタイプの車だと思われます。
逆にマクラーレンやポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニは「絶対的な速さ」を求めるメーカーであり、これらからマニュアル・トランスミッションが消滅するのは当然の帰結と言えそうですが、パガーニの場合はむしろマニュアル・トランスミッションの方が向いているような気も。
実際のところパガーニの「マニュアル・トランスミッション復活」は顧客からの強い要望を受けてのことだとされており、そしてパガーニのような「年間40台程度」の少量生産スポーツカーメーカーにとって、そしてそういった車を購入する人々にとっては重要なことだと言えそうですね。
そして「ウアイラ後継」のそのまた後継となる「ピュアエレクトリックハイパーカー」ですが、すでに20名のエンジニアとともに開発にかかっており、しかし今のところ詳細は不明。
現在のバッテリー技術では、全開走行を行うと20分程度でバッテリーが消耗するとされており、これは多くのスポーツカーメーカーが頭を悩ませるところ。
よってスポーツカーをエレクトリック化するにはソリッドステートバッテリーの実用化が待たれますが、「2025年」だと実用化されているかどうかはかなり微妙な時期でもあり、もし実用化を待たずにリチウムイオンバッテリーを搭載して車体を発売してしまうと、その後実用化された新型バッテリー搭載車に対して大きく性能が劣ることになり、相当に難しい判断を迫られることになりそうです。