| 正直、自動運転タクシーには乗ってみたいような、乗ってみたくないような |
なぜ中国だけが今でも完全自動運転を目指すのか
さて、中国の検索ポータル大手Baidu=百度(中国版Google)が、北京汽車(BAIC)と協力して今後3年の間に1000台の無人タクシーを配備するとの報道。
中国ではかなり「無人バスや無人タクシー」の配備が進んでいると言われ、すでに配備がはじまっているという報道もチョコチョコと見られます(深センでは無人バス、北京では無人タクシーの実用実験が開始されているようだ)。
一時期、右も左も「自動運転」だったが
なお、一時期自動運転は「自動車の未来」だと認識されており、多くの(ほとんどの)自動車メーカーが自動運転に向けての研究を開始しています。
そして同じ時期に作成されたコンセプトカーはいずれも自動運転を標榜しており、(前方の交通状況を確認し、車輌に情報を送ることで、より精度の高い自動運転を実現する)ドローンとの組み合わせといった例も多数。
加えて、レンダリングアーティストが作成したCGも「(ウインドウ類が覆われた)自動運転」ばかりとなっていて、この頃は一種異様な雰囲気があったと思います。
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なぜ中国「だけ」が自動運転を加速?
ただしその後、メルセデス・ベンツ、アウディが「自動運転はやっぱり無理」と姿勢を転換し、自動運転に対しては「ほどほど」、しかしエレクトリック化へと全精力を注ぐという風潮が生じることに。
正直言って、「完全自動運転は絶対に実現できない」ということは素人でもわかりそうですが、当時の「偉い人にはそれがわからず」現場のエンジニアは相当な苦労を強いられたんじゃないかと考えているものの、今では完全自動運転の実現を求められなくなったぶん、技術者はずいぶん気分が楽になったのかも。
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アウディが「レベル3の自動運転は無理だとわかった」として改良版A8への搭載を見送る。空飛ぶクルマに続き、次々新技術を諦めることに
| 自動車メーカーの技術者であれば、最初から「無理だ」とわかりそうなものだが | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49831704361/in/ ...
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ただ、そういった状況の中、なぜか中国だけは「完全自動運転実現」を目指して国家ぐるみで活動しているということになりますが、今回報道されている内容だと、これら1000台の無人タクシーはバイドゥのアポロプログラムにて運用され、BAIC(北京汽車)のブランドの一つ、アークフォックス(ArcFox)にて製造される、とのこと。
さらに「タクシー専用」と割り切るためか、同等の性能を持つ市販車が100万元あたりとなるのに対し、これら無人タクシー用車掌は半額以下の48万元で製造できるようですね。
仕様としては13台のカメラと5台のミリ波レーダーが搭載されるほか、人工知能を搭載した音声アシスタントや、アプリで調整可能なエアコンが用意され、現在、北京、上海、広州、重慶の道路でパイロットテストが行われている百度のANP-ロボタクシーアーキテクチャを使用する模様。
現時点では1,200万km以上のテストを行っており、その距離は1日あたり4万kmずつ伸びていると報じられています。
ただ、中国ではこのほかにも自動運転タクシーの導入を進める企業がいくつかあり、ライドサービス大手のDidi、WeRideやPony.aiといった小規模なスタートアップ企業も公道で自律走行のプロトタイプをテストしており、今後は一層の競争激化が予想される、という見方もあるようですね。
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参照:CNBC