ポルシェデザインが「腕時計のカスタム」開始、自分のポルシェと同じ仕様も可能に！WEB上のコンフィギュレーションは150万通り

｜　今までなかったほうが不思議なくらい　｜

さて、たびたびポルシェデザインの腕時計を紹介してきましたが、今回はそのポルシェデザイン製腕時計が「カスタムできるようになった」というニュース。

ポルシェはパーソナリゼーションプログラムとして「ポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥア」を持ちますが、同部門のトップ、アレクサンダー・ファービッグ氏によると「現在、ポルシェ911の90％がこのプログラムを通じてカスタムされている」とのこと。

ポルシェの（新車発注時の）オプションには大きく分けて2種類あり、「通常オプション」と「ポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥア」。

前者は一般的なオプションであり、「サンルーフ」など普通に選ばれるものが中心です。

反面、「911などモデル名ロゴをブラックに」「カーボンルーフ装着」「エアロキット装着」といったマニアックなものはポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥア扱いとなっているわけですね（ぼくの718ケイマンにも、いくつかポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥア扱いのオプションが装着されている）。

特別なクルマには特別な腕時計

そのほかポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥアにはインテリア関係のオプションが充実していて、各部をレザーにしたりといったものが用意されていますが、その際に要望として出るのが「ポルシェデザインの腕時計も同じ仕様にできないか」という要望なのだそう。

たしかに「こだわって」仕上げたクルマには、それにマッチするだけのグッズを注文したくなるもので、そのクルマのカスタム内容にマッチしたバッグをオーダーする人も多いようです。

そこで今回のポルシェデザイン製腕時計のカスタムと相成るわけですが、ポルシェデザインによると「現在、いかなる腕時計メーカーも、クルマとマッチした仕様へと腕時計をカスタムするサービスを提供していない」。

たしかに、様々な腕時計メーカーと自動車メーカーとのコラボレーションが存在するものの、顧客のオーダーに応じ、顧客のクルマにあわせてカスタムする腕時計は記憶にないかも。

ポルシェデザインはこういったバックボーンを持っている

なお、こういったことが可能なのは、ポルシェデザインは自社で腕時計を製造しており、かつポルシェデザインはポルシェのグループ会社であるため。

ここでちょっとその歴史を紐解く必要があるのですが、もともとポルシェデザインはポルシェ創業者の息子であるフェルディナント・アレクサンダー・ポルシェにより、1972年にポルシェとは無関係に設立された会社。

そして、わざわざ無関係の別会社を設立した理由は「（自動車メーカーのの）ポルシェに、ポルシェ創業者一族がたくさんいて影響力を発揮するのはよろしくない」という決定がなされ、一族が会社を出てゆかざるを得なくなったため。

ただしその後2003年にポルシェデザインはポルシェ本体に買収されることになって組織が再編されて現在に至り、それまでには腕時計メーカーのエテルナを買収したということもあって、マニファクチュールとしての機能も持っているわけですね。

よって、現在「ポルシェとポルシェデザインとは同じグループ」に属しており、そのために「単なるコラボ」の枠を超えた協業が可能となっていて、ポルシェのクルマに使用されているのとまったく同じ素材を使用して腕時計をカスタムすることが可能に。

ポルシェデザイン製腕時計はこういったカスタムが可能

そこで今回スタートしたポルシェデザインの腕時計カスタムプログラムですが、WEB上のコンフィギュレーターを使用してカスタムを行うことができ、そのバリエーションはなんと150万通り以上。

ケースのカラーに始まり、

もちろんストラップ（ベルト）の素材やカラーそしてステッチ、

なんと巻き上げローターまでもカスタム可能。

ぼくもポルシェオーナーの端くれとして、「一度はポルシェデザインの腕時計を買わねばならない」と考えてはいるものの、なかなか手を出せていないのもまた事実。

ムーブメントがETA製であること、ケースやストラップのデザインに特徴があまり感じられない割に高価であることがその理由で、割安な中古が出てくれば買ってみようかと思いますが、新品そのものがあまり売れていないのか、なかなか中古が出てこない、という状態です。

参照：Porsche