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あえて外装にカーボン未使用!マクラーレンのルーツ「オレンジ」にこだわった720Sの特別モデル「Spa 68」登場

2018/12/29

内外装はブラックとオレンジのみ。オレンジの面積は最大化

とにかくこまめにカスタムモデルを発表するマクラーレンですが、今回もまた720Sのカスタム車「マクラーレン720S Spa 68」を公開。

これはマクラーレンの正規ディーラー「マクラーレン・ブリュッセル」がマクラーレンのカスタム部門「MSO=マクラーレン・カスタム・オペレーションズ」に発注したもので、その生産台数はわずか3台。

なぜに「Spa」?なぜに「68」?なぜに「3台」?

そして例によって「Spa(スパ)って何よ」ということになり、これはベルギーのサーキット「スパ・フランコルシャン」にて、1968年に、マクラーレンの創始者であるブルース・マクラーレンがF1での最初の勝利をあげたことに起因しています。

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加えて、当時ブルース・マクラーレンが乗っていたのは「パパイヤ・オレンジ」のF1マシン(M7A)であり、「自分で設計したF1マシンに乗って優勝した、3人目のドライバー」という栄誉に浴することに(”3台”という限定台数もここから来たのだと思う)。

マクラーレン720S Spa68はどこが特別なのか

そこでこのマクラーレン720S Spa 68ですが、ボディカラーは今回特別に調合された「アニバーサリーオレンジ」。
もちろん1968年のF1マシンをイメージしたものですが、見たところパールやメタリックではなくソリッドに見えます。

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なお、マクラーレンのコーポレートカラーは、当時のマクラーレン製レーシングカーにちなんで「オレンジ」ですが、なぜブルース・マクラーレンが(当時は常識的であった、チームの拠点がある国のナショナルカラー採用ではなく)「オレンジ」を採用するようになったのかは正確にはわかっていません。

その理由は諸説あり、そのうちのひとつは単に「スポンサー獲得のために目立つ必要があった」からだとも言われ、そしてお金のなかったマクラーレンは「目立つ色の中で、もっとも塗料が安価な」オレンジを選んだ、とも。※実際にスポンサー獲得後はあっさりオレンジを捨てており、とくにオレンジに固執していなかった様子も見られる

これが事実であれば当時のマシンに採用されたオレンジは「(安価な)ソリッド」であるはずで、そして今回のマクラーレン720S Spa 68のオレンジが(たぶん)ソリッドに見える理由もそこにあるのかもしれません。

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なお、リアフェンダーにはスパ・フランコルシャン・サーキットのアウトラインがシルバーで描かれることに。

そしてサイドシルには「1st McLaren F1 victory Belgian Grand Prix 9th June 1968 – Bruce McLaren」の文字がオレンジで入ります。

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そしてヘッドレストにもスパ・フランコルシャンのシルエットと「SPA 1968」の刺繍。
インテリア自体はブラック(アルカンターラにオレンジステッチ)とオレンジで統一されています。

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そしてインテリアには「SPA ’68COLLECTION 1 of 3」のプレート。
つまり3台とも「3台限定のうちの1台」をあらわす同じプレートが装着されると思われ、つまり「1」「2」「3」というシリアルナンバーではない、ということですね。

この理由は定かではないものの、最近の限定車には多く見られる仕様で、おそらくは「シリアル(通し)ナンバーにすると、何番をよこせという、顧客同士やディーラーと顧客との揉め事になりかねない」ためだと推測。

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そしてキーもこんな感じで本体はボディカラー同色に塗られ、「SPA 1968」の文字入り。

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このマクラーレン720Sのちょっと特殊なところは、外装に「カーボンパーツがほぼ見られない」こと(それによってドアミラーなどがボディカラー同色となりオレンジ部分が最大化している)、シルバーなどの「オレンジとブラック以外の色が使用されていない」こと。

つまりはとことんカラーにこだわった限定モデル、と言えそうですね。

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