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アストンマーティンが”ヴァルハラ”に搭載するV6エンジン公開!実は「この60年ではじめての、自社設計によるエンジン」だった!

2020/03/25

| ヴァルキリーに積まれるエンジンはコスワース製 |

現在アストンマーティンのエンジンラインアップは「V812ツインターボ」と「V8ツインターボ」の2つですが、このうちV8ツインターボについてはメルセデスAMGから供給を受ける形となっており、アストンマーティンとしては「サウンド含め、このエンジンに満足しておらず」将来的には自社開発のV6ツインターボエンジンへと切り替える予定だと言われます。

なお、「満足していない」理由の一つには、おそらくですが、”パフォーマンスにおいて、メルセデスAMGのクルマを超えてはならない”という決まり事があるのだと思われ、これがアストンマーティンにとって事実上の足かせになってるんじゃないかとも考えているわけですね。

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アストンマーティンは今後「ミドシップにも注力」

そしてアストンマーティンは「ヴァルキリー」によって初のミドシップスポーツへと参入し、その後には「ヴァルハラ」「ヴァンキッシュ」とミドシップスポーツを追加し、フェラーリやマクラーレン、ランボルギーニを包囲する計画を持っているとも報じられています。

実際にこれらミドシップスポーツの開発にあたっては、マクラーレンやフェラーリなどからエンジニアやテストドライバーを引き抜いており、かなり「本気」であることもわかりますね。

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そして今回、アストンマーティンはヴァルハラに積まれる新開発のV6エンジン”TM01”の画像を公開していますが、なんとこれはここ60年で初となる「自社開発による新型エンジン」。

アストンマーティンはこれまでにもいくつかの親会社の元を転々としていて経済状態が安定せず、よって新型エンジンを開発できるだけのリソースや資金に恵まれなかったためだと思われますが、この事実はちょっとした驚きでもありますね。

このエンジンの排気量は3リッター、そしてツインターボとなり、タービンをVバンクの中に収める「ホットV」。
これはポルシェ、BMW、メルセデスAMGも採用しているタービンレイアウトで、これによってタービン含むエンジンをコンパクトにでき、かつ重心という観点においても優れるという構造です。

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新型エンジンはハイブリッドシステムとの組み合わせが前提

加えてエンジン単体の重量は200kgに抑えられ、ハイブリッドシステムと組み合わせることを前提に設計されていることがひとつのトピックで、これによって「モーターとガソリンエンジンの長所を最大限に引き出し、苦手なところを補う」ことができるように。

たとえば、ガソリンエンジンは「回転数に応じてトルクが発生する」という特性を持ち、回転数を稼ぐためにショートストローク化するとトルクが犠牲になり、トルクを重視すると逆に回転数が上がらないといったことも。

反面、エレクトリックモーターは回転数に依存せず最大トルクを引き出せるという特色があるので、ガソリンエンジンのほうは低速トルクがスカスカであってもエレクトリックモーターがそれをカバーし、高速(高回転)域においてはガソリンエンジンがその本領を発揮する、という設計も可能となるわけですね。

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現行のエンジンとハイブリッドとを組み合わせても「お互いの相乗効果」を最大限に引き出すことは難しいかもしれませんが(よってマイルドハイブリッドが妥当)、ガソリンエンジンのみで全域をカバーすることを捨て、ハイパワーモーターとの組み合わせを前提に設計されたガソリンエンジンであれば、システム全体での効率を大きく向上させることができると思われ、今までににない特性を持ったクルマを作ることが可能となりそうです(ケーニグセグ・ジェメラは2リッター3気筒エンジン+ハイブリッドにて1700馬力を発生するが、おそらくはモーターとの組み合わせ前提による特性を持つガソリンエンジンを採用)。

現時点でこのエンジンそしてハイブリッドシステムのスペックは不明ではあるものの、当初ヴァルハラが掲げた「1,000馬力」を達成することになるのは間違いなく、心して続報を待ちたいと思います。

VIA:jalopnik, Aston Martin

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