ベントレーが新型コンチネンタルGTを公開。
今回の「新型」で三代目となりますが、パっと見た印象だと、初代→二代目よりも、今回の二代目→三代目における変更のほうが大きいように思います。
エンジンはW12/6リッターツインターボ、出力は626馬力、0-100キロ加速は3.7秒、最高時速は333キロと完全に「スーパーカー」。
トランスミッションは8速デュアルクラッチとのことですが、これまでフォルクスワーゲン・アウディグループは8速DSGを持たなかったはずなので(トルコン式8ATはある)、これは「新開発」なのかもしれません。
ベントレーCEO、ウルフギャング・デュラハイマー氏によると「新型コンチネンタルGTはデザインの到達点であり、我々は高級車セグメントのリーダーだ。これによって自動車の”高級の定義”を新たにする」としています。
なお、同じくイギリスの高級車メーカー、ロールスロイスはベントレーに対して攻撃的な発言を行っており、「ベントレーは敵ではない」「ベンテイガはイマイチ」と名指しで非難。
今回のウルフギャング・デュラハイマーCEOの発言もそれを意識した可能性がありますが、さらにロールスロイスがなんらかの反応を示しそうですね。
ロールスロイスCEO「ベンテイガは単なる目立ちたがり屋。我々はあんなものは作らない」。なぜベントレーを目の敵に?
ロールスロイス「自動車業界に敵はない。たとえベントレーであってもだ」。なお毎年サプライズを用意とのこと
なお面白いのはダッシュボードのセンター部で、これは「アナログメーター」と「ディスプレイ」とが回転することによって反転。
まるでボンドカーのような仕掛けですが、これはぜひ自分の目で動きを見てみたいところ。
先にアウディが発表したA8同様に「48ボルト・マイルドハイブリッド」を持ち、加えてコースティングや気筒休止システムとの併用によって大幅に燃費や環境性能を向上させているのもトピックで、CO2排出量だと先代に比べてじつに16%改善している、とのこと。
4WDシステムも変更されており、これまでの前後40/60のトルク配分から「自在に」前後にトルクを送れるようになっているとしていて、これはランボルギーニ・ウラカン/アウディR8同様、最新のハルデックス7を採用しているのかもしれません。
サスペンションについてもアップデートを受け、エアサスペンションは48Vシステムへ(同時期に発表されたポルシェ・カイエンと同じものと思われる)。
マイルドハイブリッド、トランスミッション、4WDシステム、そしてこのサスペンションも同様ですが、「世界一」の販売台数を誇るフォルクスワーゲン・アウディグループのシナジー効果がいかんなく発揮されているようにも思います。
新型コンチネンタルGTでは、そういったメカニズム面を「最高水準」へと引き上げるとともに「ベントレーらしさ」も十分に付与されており、これまで以上に「カスタム」の幅をもたせ、事実上それは「無限」。
ボディカラーは標準で17色、オプションでは70色を用意しており、カーペットは15色、木目(ウッドパネル)は8種類、内装トリムは15種類、さらにはカスタマイゼーションプログラム「マリナー」も待機しており、「どんな要望にも」応えられるようですね。
現時点ではオプションパッケージが2つ用意され、ひとつは「シティ」、もうひとつは「ツーリング」。
前者はハンズフリートランクオープナー、歩行者検知、信号検知、360度ビューカメラ、エマージェンシーブレーキなどがセット。
後者はクルーズコントロール、トラフィックジャム・コントロール、レーンキーピング・アシスト、ヘッドアップディスプレイ、ナイトビジョンなどが装備内容に含まれます。
こちらは前後ランプ。
これまでに発表された一連のコンセプトカーと共通する雰囲気を持っており、ヘッドライトはよりダイナミックに、テールランプはよりスリムに。
ランプ内部は「ダイヤモンドカット」のようなデザインが見られますが、これはベントレーがこれまで持っていた立体的な「ローレット(ナーリング)加工」を新しく解釈し直したもの、と考えられそうです。
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こちらがその新しい「ダイヤモンド」パターン。
操作系やエアコン吹き出し口、シートやドア内張りにも反復されています。
インテリアは相変わらずゴージャスですが、これまでに比べるとややクラシカルでシンプルになったようにも見えますね。
フォルクスワーゲン・アウディグループ全体の傾向に見られるように、物理スイッチを極力廃し、そしてスイッチやパネルを「ツライチ」へと変更しているようですね。