| タグ・ホイヤーがカーボンケースの「モナコ」発表 |
タグ・ホイヤー(TAG Heuer)がバーゼル・ウォッチ・フェアにて「モナコ」の新型”タグ・ホイヤー モナコ バンフォード”を発表。
これはケース素材として、これまでのメタルにかわり「鍛造カーボンファイバー」を用いたもので、「バンフォード・ウォッチ・デパートメント(Bamford Watch Department)」とのコラボレーションによって誕生したもの。
バンフォード・ウォッチ・デパートメントはロレックスのカスタムで知られ、DLC/PVDコーティングによって「全身真っ黒」へと変更することで有名。
さらには創業者が、その自社製品をイメージした「真っ黒の」ベントレーを発注したことも報じられていますね。
前代未聞のコラボレーション誕生
なおバンフォード・ウォッチ・デパートメントのカスタムしたロレックス・エクスプローラーⅠはこんな感じ。
たしかに今回のタグホイヤー・モナコと同じカラーリングですね(ウォッチメゾンが腕時計のカスタムビルダーとコラボするのは珍しい)。
ケースの形状的には通常の(スティーブ・マックィーンが使用したことで有名な)モナコと同じで、ドライビンググローブを装着した時にリューズとグローブが当たらないよう、リューズを左側に配置したのも同様。
ケース径は39ミリ、そしてランボルギーニやレクサス、マクラーレンでも採用されるマーブル柄のようなフォージド・カーボン素材となっています。
ムーブメントは自社製のキャリバー11、ストラップはレザー(アリゲーター)もしくはラバー製。
タグ・ホイヤーはF1はじめ数々のモータースポーツをサポートしており、その歴史はモータースポーツとともにある、と言ってもいいほど。
ラインアップとしてはこの「モナコ」のほか「フォーミュラ1」「カレラ」のほか、「アクアレーサー」「リンク」「ヘリテージ」「コネクテッド(スマートウォッチ)」といったラインアップを保有しています。
タグ・ホイヤーの前身は「ホイヤー」で、これは1860年にエドウアルト・ホイヤーによって設立。
その後1986年にTAGグループ(現在のTechniques d'Avant Garde)によって買収されますが、このTAGグループを率いるのはマンスール・オジェ氏。
マンスール・オジェって誰?という感じですが、同氏はサウジアラビアの富豪であり、上述のようにTAGグループの総帥、そして現在もマクラーレンの大株主で共同経営者のひとり(その関係でタグ・ホイヤーはマクラーレンF1チームをサポートしていた)。
なお現在マクラーレンにおける腕時計のパートナー企業はタグ・ホイヤーではなくリシャールミルで、これはちょっと不思議に感じる部分でもありますね。
ちなみにタグ・ホイヤーは1999年にルイ・ヴィトン率いるLVMHグループに買収されており、この際にマンスール・オジェ氏がタグ・ホイヤーから手を引いたのかもしれません。
LVMH傘下のウォッチメゾンだとタグ・ホイヤーのほかに「エル・プリメロ」で知られるゼニス、ウブロ、ブルガリ(これは腕時計メーカーではありませんが)といったところ。
もちろんルイ・ヴィトンも腕時計シリーズ「タンブール」を発売しており、これの機械式クロノグラフの一部には「エル・プリメロ」が使用されているほか、ルイ・ヴィトンのスマートウォッチもスペックを見る限りでは先に発売されたタグ・ホイヤーと同じもの。
さらにウブロのスケルトンダイヤルはタグ・ホイヤーの最新ムーブメント「01」にも再現されるなど(タグ・ホイヤーのC現CEOは前ウブロのCEO)LVMHグループ間でデザインやムーブメント、今回のカーボンのように素材を共有してスケールメリットを出しているのが一つの特徴。
この傾向はグループ内でエンジンやプラットフォーム、エレクトリック化技術や4WD技術、はてはデザインも共有するフォルクスワーゲン・アウディグループのシナジー効果演出にもよく似ていますね。
https://www.youtube.com/watch?v=ajIEf1AGgAY
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