| アルファロメオはたゆまぬ進化を続けている |
さて、発表されたばかりのアルファロメオ・ステルヴィオを見に「アルファロメオ北大阪」さんへ。
ステルヴィオの発売は7/21からですが、一足お先の公開となります。
まず発売されるのは「ニュル最速」のSUVという称号をもつ「クアドリフォリオ」ではなく、2リッターターボエンジンを搭載するモデル。
「アルファロメオ・ステルヴィオ・ファースト・エディション(Alfa Romeo Stelvio First Edition)」として限定400台、価格689万円にて販売されることになります。
アルファロメオ・ステルヴィオ・ファースト・エディションのボディカラーは「アルファレッド」「アルファホワイト」「ストロンボリ グレー」「ブルカノ ブラック」の4色。
主要標準装備としては専用20インチ55ツインスポークアルミホイール、レッド仕上げブレーキキャリパー、プレミアムレザーシート、ウッドパネル(ウォールナット/グレイオーク)等、とアナウンスされています。
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アルファロメオ・ステルヴィオのスペックは?
ステルヴィオのスペックは下記の通り。
プラットフォームはジュリアと同じ「グリージョ(グリジオ)」ですが、ボディサイズが若干拡大されることに。
駆動方式は4WDで、このシステム「Alfa Romeo Q4」は前後トルクスプリット式となり、フロントに最大60%、リアには最大100%の駆動力を分配可能。
オンデマンド方式なので「必要なタイヤに必要なトルクを配分する」方式ですね。
「ステルヴィオ」のネーミングについては、アルファロメオによると「ステルヴィオのモデル名は、イタリア北部のアルプス山中にあるステルヴィオ峠に由来します。アルプスの峠として2番目に高いステルヴィオ峠は、計48か所のヘアピンカーブがあり、モータリストの聖地として広く知られています」とのこと。
ボディサイズ:全長4690ミリ 全幅1905ミリ 全高1680ミリ
エンジン:2リッター ツインスクロールターボ
出力:280馬力
トランスミッション:8速AT
車体重量:1810kg
駆動方式:4WD
燃費:リッターあたり11.8キロ
0-100キロ加速:5.7秒
価格:698万円
アルファロメオ・ステルヴィオの外装を見てみよう
アルファロメオ・ステルヴィオのジャンルは、ひとことでいうと「クーペスタイルSUV」。
全体的なフォルムは同じグループに属するマセラティの「レヴァンテ」によく似ていて、前後フェンダーの盛り上がりを強調したマッシブなデザインですね。
フロント、リアともにバンパーの出っ張りがなく、最大限に「ボディそのもの」を延長したデザイン(正確には車体自体が長いというよりは、前後バンパーを車体と共通したデザインとすることで車体の一部に見せている)。
これによって可能となるのは、「フロントを長く」見せることができるのでより”ロングノーズ・ショートデッキ”つまりスポーツカーっぽく見えることと、リアも長くなるのでサイドのエア剥離において有利になること(ロングテール化と同じ)、そしてリアオーバーハングの長さに余裕が出るのでリアウインドウの後端をギリギリ後ろまで持って行けるため、リアウインドウの傾斜を緩くできること(よりクーペっぽく見え、かつリアウインドウの前端も後ろにずらせるので荷室にも余裕が出る)。
↓リアフェンダーはかなりモッコリ。これだけ盛り上がっているSUVは(レヴァンテを除くと)ほかにない
そう考えると、ステルヴィオのデザインは実用性とルックスとを両立させることができるよう、相当によく考えられたものだということがわかります。
そしてもう一つ特筆すべきは、「リアクオーターウインドウがない」ということ。
正確に言えば「あるにはある」のですが、それはドア側についていて、多くのサルーンやSUVのように車体側ではなく、これがステルヴィオをより一層スタイリッシュに見せているということですね。
↓こんな感じでリアはテールゲートからバンパーまでの出っ張りがない
そのぶんCピラーの面積を多く取ることが可能で、これもまたスポーツクーペっぽく見せている一つの要因とも考えられます(アウディQ2やBMW X2でもCピラーを太くとってスポーティーに見える演出がなされている)。
イタリアでは「家族持ち」っぽく見られることを極端に嫌う傾向があると言われ、そのためにハッチバックやセダンでも「2ドア」っぽく見せるための工夫が好まれていて、よってアルファロメオも古くから「後部ドアのハンドルを隠したり」していますが、ステルヴィオもとにかくデザインにこだわったSUVであり、しかし実用性を犠牲にしていないのは素晴らしいところでもあります。
↓擬似ロングテール化されていることがわかる「段差」
↓フロントもグリルとバンパーが一体化
ドアミラーはジュリアと同じようにも見えますが、ちょっと大きいようにも思えます。
かなりスタイリッシュな形状を持ち、ここも「所帯くさくない」イメージを出しているところ。
リアアンダーは平坦で、全体的に「オフロードっぽさ」を出していないのが印象的。
他メーカー、たとえばBMWだと最近は「凸凹」のある前後バンパー下部やサイドステップを装着していますが、ステルヴィオはあえてそれを行わず、全体的に「滑らかな」デザインを持っており、そこが都会的なイメージを演出する源となっているようですね。
なおフロアは「フラットボトム」で、空力を重視している、ということもわかります。
↓マフラーエンドは非常に太い
アルファロメオ・ステルヴィオの内装を見てみよう
ステルヴィオのインテリアの多くはジュリアと共通ですが、ダッシュボードはステルヴィオのほうがスポーティかも。
ジュリアでは左右が連続したダッシュボードのラインを持つものの、ステルヴィオの場合はメーターフードが「タコメーター」「スピードメーター」それぞれの形状にあわせて盛り上がっていて、これは運転席からも確認できるために「かなり気分が盛り上がる」要素だと思います。
パドルはフェラーリかと見まごうほどのロングタイプ。
ステアリングホイール、エアコン吹き出し口、各種スイッチにはマット超クロームの加飾付きで高級感が感じられますね。
快適装備としてはレザーシートのほか8ウェイパワーシート(前席、運転席メモリー付)、レザーステアリング、ヒーテッドステアリング、オーディオ/インフォテインメントシステムにはハーマンカードン・プレミアムオーディオシステム、そして「Connectシステム」(8.8インチディスプレイ、音声認識機能付)を採用し、Apple CarPlayとAndroid Autoにも対応。
安全装備としては歩行者検知機能付前面衝突警報(FCW)自動緊急ブレーキ(AEB)、レーンデパーチャーウォーニング(LDW)、アダプティブクルーズコントロール(ACC)、ブラインドスポットモニター(BSM)等を標準装備する、と公表されています。
荷室はこんな感じで巨大。
エンジンの始動はステアリングホイールにあるスタート/ストップボタンにて。
こういったところも「スポーツカー以上にスポーツカーらしい」ところですね。
リアシートは「スタジアムシート」、つまり前席よりも高く見晴らしが良くなっています。
車体側にリアクオーターウインドウがないことへの配慮だと思われ、乗員全てが気持ちよく乗れるように考えられているのだと思います。
なお、リヤシート座面の角度は「後ろ下がり」となっていて、すっぽり体が収まり、体が前に滑らないように。
このあたりも「スポーツ走行」を意識してのことなのかもしれません。
全体的に見て思ったのは「アルファロメオをSUVだと考えて作っていない」ということ。
つまり空力(カテゴリではトップクラス)や各部のつくり、デザイン、そして「なぜそうなったのか」ということを推測してゆくと、やはりこれは「スポーツカーとして」考え、設計されたのだと考えて良さそうです。
アルファロメオ・ステルヴィオを見に行ったのはアルファロメオ北大阪
これまでもアルファロメオ4Cやアバルト124スパイダーほかの試乗でお世話になっていますが、いつも親切にしていただき、大変感謝。
アルファロメオ・ステルヴィオの展示車そして試乗車も用意しており、自動車愛溢れるスタッフが出迎えてくれます。
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