| ランボルギーニ・カウンタックのデザイナーが「カウンタック」命名秘話を語る |
ランボルギーニが公式にて、「カウンタックの名称の由来」を公開。
これはカウンタックのデザイナー、マルチェロ・ガンディーニ氏の言として紹介されたもので、それによると下記の通り。
そのとき(1971年)、我々はショーのためにプロトタイプを作っていたんだ。夜通し働いていて、皆くたくただったよ。だからそれぞれが冗談を言いあってモチベーションを保とうとした。そこにひとり分析担当が居たんだが、かれはイタリア語をしゃべれない。代わりに話すのはピエモンテ語だ。ピエモンテ語はイタリア語とはまったく異なり、むしろフランス語に近い。
彼は身長が2メートルもあり非常に大きな手を持っていたが、細かい仕事も得意だった。彼は口癖のように「カウンタック=Countach」といつも言っていたが、それは文学的には感染や、困ったというような意味をもつ。しかしそれは実際には驚きや表す時に使われる。しかもいい意味のね。
だから、我々は冗談でそのプロトタイプを「カウンタック」と呼んだ。正式に命名したわけでもないし、最初はほんの冗談だったんだよ。そして、そこにボブ・ウォレス(ランボルギーニのテストドライバーでイオタを作った)もいたんだが、私は彼に「カウンタック」はアングロサクソン人の耳にはどう響くのか、を聞いてみたんだ。彼は「不思議な音に聞こえるね」と言った。その反応は悪くなかった。
だから、我々は”これで行こう”と思い、ボブ・ウォレスが組み上げたプロトタイプをショーカーとして世に送り出す時、正式に「カウンタック」と名付けたんだ。はじめは私のチームの一人が言いはじめたことだったが、これが「カウンタック」が「カウンタック」となった唯一の、そして本当のストーリだよ。
なお、「カウンタック」は日本でのみの発音だとされ、英語圏では「クンタッチ」、イタリアでは「クンタッシュ」と発音する、と言われていますね。
ただ、マルチェロ・ガンディーニ氏によると「ピエモンテ語はイタリア語と全く違う」とのことで(ピエンモンテ語はイタリア語の一種の方言だとされるが、それ以上の差があるようだ)、実際にピエモンテ人がどう発音するのかは気になるところ。
ちなみにドゥカティ「ディアベル」もイタリアの方言のひとつで「悪魔」を表すようですが、これもプロトタイプを見た一人が「これは悪魔だ。悪魔そのものだ」と呟いたことから「ヨッシャそれで行こう」となったようで、イタリアの自動車/バイクメーカーの命名法則はけっこう「直感」によるところが大きいのかもしれません。
ランボルギーニの車は基本的に「牛」の名にちなんでいる
上述の通り、ランボルギーニの車のほとんどは「牛」に関連するものであり、これはランボルギーニ創始者の星座が牡牛座だったから、そしてランボルギーニのエンブレムが牛だから、とも言われます(牛をエンブレムに採用した理由は”牡牛座”という理由ではなく”(ェラーリより強そうに見えるから”という説もある)。
カウンタックは数少ない「牛をルーツに持たない」例外ですが、ここで過去から現在のモデルにつき、命名はどこから来ているのか?を見てみましょう。
400GT・・・4000ccのGT
イスレロ・・・闘牛の名から
ハラマ・・・ハラマ・サーキットから
エスパーダ・・・スペイン語の「剣」
ウラッコ・・・闘牛の名から
シルエット・・・不明
ジャルパ・・・闘牛の血統から
LM002・・・ランボルギーニ・ミリタリーの2番目
ミウラ・・・闘牛牧場「ミウラ」から
イオタ・・・レースの規定「アペンディックス”J”」から
カウンタック・・・ピエモンテ語の感嘆の言葉
ディアブロ・・・闘牛の名から
ムルシエラゴ・・・闘牛の名から
レヴェントン・・・闘牛の名から
ガヤルド・・・闘牛の血統のひとつ
エストーケ・・・闘牛に使用する「剣」
セスト・エレメント・・・車体を構成するカーボン(=炭素)の原子番号が6(イタリア語でセスト)なので
アヴェンタドール・・・闘牛の名から
ヴェネーノ・・・闘牛の名から
エゴイスタ・・・デザイナーの個人的趣味”エゴ”の反映だと思われる
ウラカン・・・闘牛の名から
ウルス・・・古代に存在した、最大級の牛の種類
アルテオン・・・人と牛との融合”ミノタウロス”※ハイブリッドカーなので
テルツォ・ミッレニオ・・・第三の千年期という意味
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