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インフィニティ”Q60 プロジェクトブラックS”正式公開!F1直系なのはハイブリッドのみではなく「デザインも」だった!

2018/10/02

| 2017年版から出力、エアロパッケージともに大きく進歩 |

先日一枚だけの画像、そしてハイブリッドシステムについて公開されたインフィニティ・プロジェクト・ブラックSプロトタイプ。
今回はより多くの画像、そして情報が追加にて公表されています。

インフィニティは2017年に「Q60プロジェクト・ブラックS」を発表しており、これは”Q60と、ルノー・スポールの持つF1ハイブリッドテクノロジーとのブレンド”とされていたのは記憶にあたらしいところです。

その1年後、つまり今回発表された「インフィニティ・プロジェクト・ブラックS プロトタイプ」はその発展版とも言え、新しいエアロパッケージそしてパワートレーンが与えられた「最新版」。
なお、ベースはQ60プロジェクト・ブラックSと同じくQ60 Red Sport 400、だとアナウンスされています。

インフィニティは「エレクトリック」へシフト、しかし運転する楽しさも追求

インフィニティいわく、このインフィニティ・プロジェクト・ブラックS プロトタイプは、”「ルノー/日産/三菱アライアンス」の経験を活かして開発する、エキサイティングなハイパフォーマンス・エレクトリック・パワートレーンへのコミットメント”。

インフィニティはすでにエレクトリック化へ舵を切ることを表明しており、しかしその方向としては「ドライビングの楽しさ」を追求したものとなると見られ、それを端的に表すのがすでに発表されたコンセプトカー、「プロトタイプ10」。
これは「エレクトリックカーにも運転する楽しみを与えられる」というインフィニティの思想を形にしたもので、それが理解できるように「最も初期のレーシングカー」とも言えるオープンシングルシーターという形態を取ったものだと思われます。

なお、インフィニティは「日産の影響を最小限にする」ことを目的に本社を(日産と切り離して)香港へと移しており、そしてその「エレクトリック化」の方向性もまた日産(つまりリーフやノート)とは異なる方向性を追求するのでしょうね。

インフィニティ・プロジェクト・ブラックSのプロトタイプの細部を見てみよう

インフィニティ・プロジェクト・ブラックSのプロトタイプのエンジンはすでに公表されているとおり「VR30」。
この3リッターV6エンジンにエレクトリックシステムを組み合わせることで合計563馬力を発生しますが、これは2017年のQ60プロジェクト・ブラックSの500馬力から大きな進歩があった、と言えます。

これによって0-100キロ加速は4秒以下にというパフォーマンスを実現していますが、これを可能にしたのは3つのモーター・ジェネレーター・ユニット(MGU)。

1つ目のMGU-K(キネティック)は回生ブレーキによって電力を発生させ、残る2つのMGU-H(ヒート)は排気ガスからタービン経由で電力を回収。
つまりは加速と減速両方にて電力を発生させ、それを走行に使用することが出来る、という効率性をも誇っています。

これらの電力を蓄えるのは車体後部に積まれた4.4kWhのリチウムイオンバッテリーで、この電力はタービンの回転、そして後輪を駆動するために開放され、最高で160馬力を発生する、とのこと。
もちろん、この技術はルノー・スポール”F1チーム”からのフィードバックによって実現したものです。

今回のインフィニティ・プロジェクト・ブラックSプロトタイプにつき、デザイン的には2017年のQ60プロジェクト・ブラックSをベースにしているものの、細部が大きく進化しているようですね。

フロントフードのダクトからはカーボンファイバー製のエンジンカバーがチラリ。
内外装にはイエローアクセントが用いられますが、これは今回プロジェクト・ブラックSプロトタイプで新たに採用されたもの。



イエローアクセントはタイヤにも採用。
ピレリ「カラーエディション」ですね。

フロントスポイラー、フロントフェンダーのエアアウトレット、フェンダーアーチを見ても、相当に複雑なデザインと構成を持つことがわかります。

そして「ブラック」の名の通り、クロームパーツはシャドウ仕上げ、ウインドウやテールランプもスモーク仕上げに。

リアから見ると、このクルマが「F1直系」だということが更に顕著。

リアウイングの中央には切り込みが入り、サイドの翼端にはF1マシン同様の処理が施されます。

ウイングは二段構え、そしてトランクリッドにもかなり「立った」形状のスポイラーがあり、ダウンフォースを強く意識しているようですね。

フロントやサイドなど、多くのパーツが「フローティングマウント」され、エアフローも重視。
フェンダーアーチの下側を削ってサイドステップへと風を流す処理はまさに秀逸だと言えます。

マフラーエンド、そしてその内部までしっかりデザインされており、これはおそらく「タービン」をイメージしたものだと推測。

とことん作りこんであること、モータースポーツイメージを反映させたのはインテリアも同様。
金属パーツはやはりダーク仕上げとなり、外装同様にイエローがモチーフとして採用されています。

トラクションコントロールやABSの調整スイッチ、そしてエンジンスターターボタンだと思われるフラップ付きのスイッチはまさに「レーシングカー」。

シートの骨格はカーボン製、そして表皮はレザーとアルカンターラ。
アルカンターラには最近可能となった新技術が用いられ、カットによって「柄」を表現していますね。

シートベルトは4点式ですが、バックルまでブラックなのは「さすが」。
内外装をここまで細かくデザインし尽くしたクルマはめったに見られるものではなく、おそらく最近までインフィニティのデザインを率いていたアルフォンソ・アルバイサ氏(現在は日産に移動してGT-R 50を手がけた)のこだわりが反映されているのだと思われます。

VIA:Infiniti

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