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その発想はなかった。アルファロメオ4Cをベースにティーポ33/2ストラダーレを復活させる計画を公開

2019/01/25

外観だけを「レトロ」で「タイムレス」に

トルコ拠点、オランダ登記のデザインカンパニー兼コーチビルダー、 Ugur Sahin Designがアルファロメオ4Cのカスタムコンセプトを”ニヴォラ(Nivola)”を公開。

アルファロメオ4Cは2014年に発表されているものの、その素晴らしさに比較してなぜか人気が出ないモデルで、これまでにはわずか1,700台が販売されたのみ(長い目で見ると絶対に価格が上がる)。

アルファロメオ4Cは今や絶滅危惧種

販売が芳しくないためにアメリカでは4Cクーペの販売は打ち切られ、現在入手できるのは4Cスパイダーのみといった現状ですが、アルファロメオが発表した2022年までの計画には「4C」が含まれず、つまり4Cはこのまま消え去る可能性が大。

そんな中でUgur Sahin Designが公開した「ニヴォラ」ですが、これは1967年に公開された「ティーポ33/2ストラダーレ」のイメージを4Cに投影させたもの。

ティーポ33/2ストラダーレは「ティーポ33」の公道走行バージョンで、エンジンは2リッターV8/230馬力、レブリミットは10,000RPMという超高回転型。
最高速度は260km/h、0-100キロ加速は5.5秒という、現代の水準からみても十分に通用するスポーツカーです。

ティーポ33/2ストラダーレの生産台数はわずか18台にとどまるものの、そのインパクトは非常に強く、現在でも多くのデザイナーがそのスタイリングをもモチーフとして取り入れるほど。

ベース車両と需要さえあれば「実現可能」

そして今回の「ニヴォラ」も現段階ではそういった中の一つですが、唯一他と異なるのは「実際にこのニヴォラを生産する予定がある」ということ。

ただし生産に当たってはベースとなるアルファロメオ4Cが必要で(つまり持ち込み)、4Cの運動性能には手を加えず、その外観だけを「レトロで、タイムレスな」姿へとコンバートする計画を打ち出しています。

その「ニヴォラ」というネーミングは、 ミッレミリア、タルガ・フローリオ、ル・マン24時間で活躍した、かの天才ドライバー「タッツィオ・ヌヴォラーリ」のニックネーム(ズバリ”Nivola”)に由来するそうですが、「ティーポ33/2ストラダーレを蘇らせる」というアイデアは2018年のぺブルビーチを訪れたとき、実際に走るティーポ33/2ストラダーレを見て思いついたものだそう。

こちらはティーポ33/2ストラダーレとニヴォラとを並べた図。
うまく「現代風にアレンジ」しているようですね。

現時点では価格など詳細については公表はなく、しかしボディパネルは「カーボンファイバーで」製作する意向を持っているようです。

すべてのパネルを入れ替えることになるものの、それだけの価値はある、と言えるプロジェクトでもありますね。

なお、こういった「復刻」についてはランチア・ストラトス、ランチア・デルタHF、デ・トマソ・パンテーラ、250GTOなど様々な計画があり、一部は実際に生産に移されていますが、現在は「普通では満足できない」スーパーカーオーナーも大勢おり、今後も同様に「復刻プロジェクト」が発表されることになるのかもしれません。

VIA: Ugur Sahin Design

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アルファロメオ4Cのカーボンファーバー製シャシーを使用することを前提にミドシップ後輪駆動、2シーターというパッケージング。
エンジンはダウンサイジングし1.4リッターターボを想定し、アルファロメオ・ジュリエッタに搭載されるデュアル・ピニオン・アクティブ・ステアリング、そしてトランスミッションにはツインクラッチも搭載。

デザイン的には見るからに軽さを感じさせるもので、ランチア・ストラトス、フィアットX1/9の面影がもっとも強く反映されているように思います。

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