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トヨタ「スープラのオープンは技術的に可能。タルガはさらに容易」。なお86のオープンは「発売直前」まで行っていた

2019/07/05

| 北米市場を考えるとオープンは必須。ただしBMWがそれを許す? |

ベストカーによると、新型スープラには「オープンモデル追加」の可能性がある模様。
これはトヨタのスポーツ車両統括責任部長、多田哲哉氏へのインタビュー内容とともに報じられたもので、新型スープラは「オープン化も視野に入れて」設計されている、とのこと。

実際のところトヨタ・スープラと(オープンモデルである)BMW Z4とは共同開発され、生産される工場そしてラインも一緒。

スープラはもともと「オープン化」前提で設計されている

ただ、共同開発されたから、そして工場が一緒だからといって簡単に「BMW Z4のように」オープンにすることは”守るべきポイント”を守っていないと難しいとも述べており、要は「最初からオープン化前提で設計されていないと、後にオープン化するのは難しい」ということに。

ただ、トヨタとBMWは「スープラのオープン」「Z4のクローズド」について最初からそれらを視野に入れた設計を行っており、後に「オープン化」「クローズド化」ができる構造を持っている、とのこと。

スープラの主戦場は「北米」ということになりそうですが、北米では一般にオープンモデルが好まれ、たとえばポルシェ911だと「販売の40%がオープン」だと言われるほどです。

なお、トヨタは70スープラ、80スープラともに「エアロトップ」なるタルガ形状を用意していたので、トヨタも当然「北米市場におけるスープラの販売にはオープンモデルが必要」と考えているのは間違いなさそう。

ベストカーも記事中では今回の90スープラについてもエアロトップを用意する可能性が高い、とも報じていますが、いまのところ具体的な話は無いようですね(多田氏はカブリオレよりはタルガのほうが開発が容易だと述べている)。

BMWとトヨタとの間には「不可侵条約」はない?

ただ、ぼくがちょっと気になるのはトヨタとBMWとの関係。
スープラはZ4と同じエンジンを積みながらも100万円くらい安く、BMWはこれにたいしてあまりいい印象を持っていないんじゃないかと思うわけです。

要は客をスープラにもって行かれる可能性が高く、さらにスープラが「オープン」になってZ4よりも安い価格で販売されると”致命的”。

よって、開発段階から棲み分けを考え、お互い「スープラはオープンを作らない」「Z4はクーペを作らない」というような不可侵条約が結ばれていたんじゃないかと考えていたのですが、実際はそういった話はなく、お互い別のボディ形状を作っても問題はなさそうな(記事からの)印象。

なお、スープラ/Z4に使用されるプラットフォームは「オープン前提」で設計されているので、スープラがオープンになったとしてもボディ剛性的には問題はなさそうですね。

86コンバーチブルは実現一歩手前だった

そして記事中で触れているのが「86コンバーチブル」。
これは2013年に「FT-86コンセプト」として東京モーターショーに展示されたもので、てっきりワンオフのコンセプトカーだと考えていたのですが、どうやらトヨタは本気で市販を考えていた模様。

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しかも製造するのはトヨタではなく、新型スープラ/BMW Z4を製造しているマグナ・シュタイヤーを想定して具体的な話までを行っていた、とのこと。
そして技術的には「発売直前」のところまで進んでいたものの、なぜか発売には至らず(記事ではその理由について触れていない)。

ただ、86のオープンモデルが登場したとしても相当に高価になっていたはずで、競争力を発揮できなかった可能性もあり、「発売されずによかった」のかもしれませんね。

なお、トヨタは86発売の時点で「メインの顧客は、FRスポーツにノスタルジーを感じる中年」と考え、それでより古典的なオープンモデルを用意することを検討したのかもしれませんが、フタをあけると86のユーザーは若者が多く、かつアフターパーツ市場も「走り屋」の方向性で盛り上がったため、方向性を変更したのでは、とも考えています。

VIA: bestcarweb

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