| ホンダCBR250RRのトランスミッションに採用されるギアはかなりタイトらしい |
さて、納車後にけっこうな頻度で乗っているバイク、ホンダCBR250RR。
高性能でありながらホンダだけあって扱いやすいと認識していますが、ときどき「ギアが入らない」という現象が発生しています。
ぼくはこれまでもギア付きバイクだとスズキ・カタナ、ヤマハTW225、KTM DUKE390、ドゥカティ・スクランブラーSixty2に乗ってきたものの、この「ギアが入らない」というのははじめて。
交差点でこの症状が出ると大変困る
いったいどういった現象なのかというと、停車後にギアが入らず、シフトインジケーターが「--」と表示される、もしくは「N」からギアが1速にも2速にも入らないというもの。
シフトレバーを動かそうにも岩のように固くて動かず、しかし一旦エンジンを切って再始動すると「スコン」とギアが入ります。
ただ、交差点の先頭で停車してこの症状が出てしまうと後続車に著しく迷惑がかかるので、信号が変わる前に「1速に入ることを確認」するようにしていたわけですね。
この現象はいつも生じるわけではなく、「ごくまれに」しか出ないため、購入したホンダドリームに持ち込もうにも状況が発生しないことには確認してもらえず、「幽霊クレーム」で終わってしまうんじゃないかと思ってそのまま放置することに。
なお、ネット上でもこの症状についての記載は出ておらず、もしかしてレアケースなのかとちょっと不安になっていたところ、ホンダドリームから、頼んでいた部品が入荷したとの連絡をもらったので早速引き取りに行き、ついでに「こういった症状が出る」と雑談がてら話をしてみたわけですね。
そうするとホンダドリームの人は「いや、よくあるんですよ」ということで試乗車として置いてあったCBR250RRでその症状を再現して見せ(すぐに症状が出たのにも驚いた)、その後に「こうすればギアが入ります」と車両をちょっと前に動かしてみると「スコン」とギアが入って驚かされることに。
ホンダの人いわく、CBR250RRのトランスミッションはギアのかみ合わせがタイトで、たとえば(急停止などで1速に落とすタイミングがなく)2速のままクラッチを引いて停止した場合などにこの症状が出るとのこと。
その発生のメカニズムとしては、ギアの「歯と歯がぶつかって」ギアが入らないだけなので、車体を前か後ろかに動かすとかみあわせが変わってあっさりギアが入るという寸法です。
つまり、あまりにもあっけなく問題が解決したということになり、「今まで悩んでいたのは何だったんだ」というほどですが、こういうこともあるんだな、と勉強になった一件でした。
あわせて、バイクはけっこうシンプル(原始的といってもいい)な乗り物で、逆にクルマのフールプルーフっぷりにも驚かされますね。