| やっぱり中国と日本との間には技術、好みの大きな差が横たわるようだ |
さて、トヨタ・メガウェブに展示されていた「中国でトヨタが販売しているクルマ」。
現在トヨタは中国市場において一汽集団、広汽集団との合弁企業を展開しています。
これは、「中国で自動車を生産し販売するのであれば、中国現地企業に過半数の株式を持たせた合弁企業を設立せねばならない」という悪評高き規制に対応するため。※現在は緩和されつつある
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中国側の目的としては「中国現地企業に技術を移転させること」にあり、そして株式保有比率を高めることで合弁企業の経営権を確保して「外国企業を縛ったり」、その他様々なコントロールを行うため。
もちろん自動車メーカーは中国にて合弁企業を作らず、自国にて製造して「中国へ輸出」を行うこともできますが、そうなると中国は輸入車に対して高額な関税を貸すことになり、輸出した車は中国現地でとんでもなく高価になってしまい、結局のところ「売れなくなる」わけですね。
つまり中国は自国の自動車産業を守り、成長させるためにこういった「関税」「法規」を設けているということになり、そして中国市場はあまりに巨大であるために「従うよりほかない」のもまた事実です。
中国で販売されるトヨタ車はこんな感じ
そこで「中国で販売されるトヨタ車」を紹介したいと思いますが、まずはC-HR EV。
文字通りC-HRのEV版で、日本で販売されるC-HRの外観がベースになりながらも、微妙に細部が異なるようです。
ボディの各部には「EV」「ELECTRIC」のバッジ。
なお、細部を見るとパネルの成形が甘かったり、塗装品質が日本のレベルほどではない部分が見られ、「たぶん日本で売るには難しいだろう」というレベル。※画像/動画ではわからないものの、けっこう波打っている
ちなみに室内は見ることができないよう、ウインドウ類は全てブラックアウトされています(そこを考慮するに、中国現地での市販モデルを持ってきたのではなく、プロトタイプなのかもしれない)。
リアのエンブレムは現地合弁企業「広汽豊田」。
リアはフロントほど(日本のC-HRと)差異がないようですね。
リアにも「ELECTRIC」の文字。
こちらはC-HRの兄弟車、IZOA。※こちらは一汽豊田から販売される車両
こちらはRAV4の兄弟車だと思われる”WILDLANDER”。
現地でも一汽豊田からRAV4が販売されていますが、こちらは(競合しないための棲み分けを考慮した)広汽豊田版ということなのでしょうね。
ホイールは切削加工が用いられ、削った部分のエッジが甘く、あまりキラキラしていないようです。
この形状といい、そしてフィニッシュといい、これも日本だと通用しないレベルかもしれません。
リアもRAV4に近いデザイン。
こちらはカローラPHEV(プラグインハイブリッド)。※こちらも一汽豊田
PHEVだからなのか、ブルーの加飾が設けられます。
中国では「PHEV」「PHV」ではなく「PLUG-IN HYBRID」と表記するようですね(他のクルマを見ても同じ)。
こちらはインテリア。
レザーのようにも見えるものの、触った感じでは合成皮革のようです。
そして合成であってもレザーインテリアでないと売れないということなのか、ステアリングホイールのセンターパッドには「無理やりっぽい」レザー。
ちょっとテカっていて質感が感じられず、やはり日本だと「無いほうがマシ」と判断されそうで、しかし中国で企画されたクルマだけあって、これが「現地ではウケる」ということなのかもしれません。
メッキパーツが多いのものひとつの特徴であり、これもやはり中国で好まれる仕様なのでしょうね。
他の画像は「トヨタ・メガウェブ(中国車編)」に保存しています。
参照:中国豊田