| ファーウェイ・セレスSF5は快適性重視、レンジエクステンデット型EV |
さて、スマートフォンやタブレット等の情報端末機器製造販売で知られるファーウェイ。
今回はそのファーウェイが上海モーターショーにて「電気自動車」を発売して話題となっています。
今回発表されたのは「ファーウェイ・セレスSF5」という名のクロスオーバーですが、これはサイラス(Cyrus)社との共同開発だとアナウンスされていて、セレス(Seres)というブランド名が与えられるようですね。
さらにアップルの下請け業者であるフォックスコンも電動自動車業界への参入を表明しており(ただし自社ブランドをもって車両を販売するのではなく、車両の開発・生産受託として)、今後は異業種からの(EV業界への)進出が活発になるのかもしれません。
ファーウェイ・セレスSF5はこんなクルマ
ファーウェイ・セレスSF5は「グリルレス」そして「細長いヘッドライト」「フラッシュマウントドアハンドル」という現在主流となりつつある電気自動車のトレンドを押さえており、一見して「エレクトリック」とわかるデザインを持っています。
ボディ形状は5ドアハッチバック・クロスオーバーということになりますが、全長4,700ミリ、全幅1,930ミリ、全高1,625ミリというボディサイズを持ち、レンジローバー・イヴォークやポルシェ・マカン、アウディQ5、レクサスRXあたりとよく似たサイジングです。
そしてファーウェイだけあってハイテク装備も満載で、ミリ波レーダー、超音波センサー、各種カメラを搭載し、これらによってアダプティブ・クルーズ・コントロール、トラフィック・ジャム・アシスト、自動緊急ブレーキ、レーン・センタリング、前方衝突警告などの運転支援を高度な次元にて達成。
ファーウェイ・セレスSF5はハイテク装備満載
なお、このファーウェイ・セレスSF5は「EV」といえども、バッテリー充電用の発電機(1.5リッター4気筒エンジン)を積むレンジエクステンデットEV(日産ノートをはじめとする”e-Power”と同様の構造)。
もちろんこのガソリンエンジンが担当するのは「充電のみ」であって走行はできず、これによって発生させた電力をバッテリーパックに供給し、そこからモーターへ出力するという構造です。
モーターは前後に2つ装着され、出力は合計で543PS、0-100km/h加速は4.7秒なので、なかなかのスペックを持つということになりますね。
参考までに、発電機をフルに活用すれば、満充電の状態から最大で1,000kmの走行が可能だといい、かなり実用的なEVだと考えて良さそうです(発電機を作動させず、充電したバッテリーのみだと、航続可能距離は180km)。
ちなみにファーウェイはセレスSF5を「家庭用電源」としても活用できると述べており、テレビや電磁調理器、スマートフォンの充電など(はては他のEVにまで)、あらゆるものに電力を供給できる、とも。
ファーウェイ・セレスSF5のインテリアはこうなっている
そしてこちらはファーウェイ・セレスSF5のインテリア。
明らかにテスラを意識したであろうセンターの大きなタッチs気ディスプレイが目を引きますが、全体的にシンプルな形状です。
ステアリングホイールは「2本スポーク」、そしてその奥には液晶メーターが存在しており、このほかだとアンビエント・ライティング・システム、ムーンルーフ、ヒーティング・ベンチレーション・マッサージ機能付きフロントシートなどが装備され、全般的に「快適性」「リラクゼーション」を意識しているようですね。
なお、快適性をさらに向上させるためなのか、ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス、つまりNVHの低減に多大な努力が払われたと紹介されており、二重構造のフロントガラスを採用し、そのほかにも吸音や消音、制振に関してはかなり力を入れている模様(停車時のノイズレベルは38デシベルほど)。
もちろん、スマートフォンとの連携も(ファーウェイだけに)申し分なく、音楽や地図情報を双方へと転送するといったこともより速く、より簡単に行えるとしており、11スピーカーを備えるなど音響設備も充実しているようですね。
ファーウェイ・セレスSF5の価格については216,800元(邦貨換算にて360万円程度)~、納車は来月からを予定しているとのことなので、すでに相当数の車両が生産されているのかもしれません。※中国以外への輸出や展開などは現時点では不明
参照:GizChina