| 2017年の発売以来、バリエーションを増加させるということは「販売は成功している」と考えて良さそうだ |
一体どれくらい乗り味がハードなのか想像もつかない
さて、ダラーラが2017年に発売したロードゴーイングカー、「ダラーラ・ストラダーレ」。
今回はそのサーキット走行専用モデル「ダラーラEXP」が発表されることとなっていますが、ダラーラによれば「すでにダラーラ・ストラダーレを所有している人は、このダラーラEXPのパーツを購入し、必要に応じて公道、サーキットと使い分けることが可能」。
これはもともとのダラーラ・ストラダーレそのものが「ほぼレーシングカーのような」クルマであることに起因するからだと思われ、他に例のない、なかなかに面白い手法でもありますね。
その出力は493馬力
そしてこのダラーラEXPに搭載されるエンジンはダラーラ・ストラダーレに搭載される2.3リッター4気筒エコブーストではあるものの、出力は(ストラダーレの)395馬力から493馬力へと一気にパワーアップしています。
加えてトランスミッションは6速シーケンシャル、リミテッド・スリップ・ディファレンシャルはクワイフエンジニアリング製(さすがにこのへんは容易にストラダーレバージョンに組み込むことは難しいと思う)。
車体構造はストラダーレと変わらずカーボンファイバー製モノコック、しかしフロントには新しいカナードやスプリッターが装着され、車体後部には巨大なリアウイングを装備(時速290キロ時点で1250kgのダウンフォースを発生)。※車体重量は890kgなので、ダウンフォースは異常なレベル
ストラダーレでは選択が可能なフロントウインドウとルーフは(EXPでは)選ぶことができず、コクピットは「オープン」のままとなります。
このダラーラEXPのタイヤは標準にて「スリック」となりますが、この強大なダウンフォースとあわせてコーナリング時には最大で2.7Gを記録するといい、これはスーパーカーやハイパーカーの約二倍。
参考までに、公道走行が可能な車だと「最も高いG」を記録するドンカーブートD8 GTOが「2G」だとされるので、2.7Gはもう異次元だと考えて良さそうですね。
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ダラーラとはなんぞや?
ダラーラ創設者、ジャンパオロ・ダラーラ氏はマセラティ、フェラーリ、デ・トマソでも設計を担当し、ランボルギーニに在籍した1963-1969年の間に「ミウラ」を世に送り出したことで知られます。
ランボルギーニを離れたのちは自身の会社「ダラーラ・アウトモビリ」を興してレーシングカーの設計を行い、現在では多くのレーシングカーがダラーラの設計によるものと言えるほどモータースポーツに浸透し、業界ではその名を知らない人はいないほど(ダラーラは、ル・マン24時間レースのハイパーカークラスを走ることができるLMDhクラスのシャシーを供給する4つのコンストラクターのうちのひとつでもある)。
ダラーラEXPのプロモーション動画はこちら
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参照:DallaraGroup