| マクラーレンやランボルギーニでは珍しくないが、フェラーリでの「フルカラーカーボンボディ」は見た記憶がない |
さらにはゴースト仕様のストライプも珍しい
さて、フェラーリが自社のパーソナリゼーションプログラム、「テーラーメイド」にてカスタムを施したモンツァSP2を公開。
このモンツァSP2にはたくさんの見所がありますが、最大のポイントは「ボディパネルがフルカーボン」であること。
つまりこのブルーに見えるボディカラーは、カーボンファイバーの上にペイントされた「クリアブルー」ということになりますが、その上に”ブルー・ポッツィ”にて横方向のゴースト・ストライプが入ります。
この「コントラストではなく、コントラストの低い同系色を使用した」ゴーストストライプについて、シンガー・ヴィークル・デザインが多用することで知られ、しかしもともとスポーツカーに入れられるストライプ(縦であっても横であっても)は、「複数の同型車が走るレースにおいて、チームメンバーが自分たちのチームのクルマを容易に識別できるよう」にするもので、そのため「目立つ」べくコントラストカラーを用いることが当時の基本です。
ただし現代ではそういった必要性もなくなってしまい、よって「逆説的に」目立たないストライプを入れるというのも面白い手法であり、実際のところ(このモンツァSP2を見るに)非常に効果的だということもわかりますね。
外装だけではなくインテリアも同系色
ちなみにこのモンツァSP2のフェンダー上のフェラーリエンブレムは「ペイント」仕様。
モンツァSP2はかつてのフェラーリのレーシングカーをイメージしているので、こういった「レトロな」意匠がよく似合うと思います。
なお、この「ペイント」仕上げのスクーデリア・フェラーリのエンブレムは「七宝焼」エンブレムよりもサイズが大きく、そして120万円くらいのオプションなのだそう。
そしてステアリングホイールのグリップ上下、スポーク部分もクリアブルー仕上げのカーボンファイバー(カラーカーボンはかなり珍しい)。
レザー部分はグレーのように見え、ダッシュボードのアンダーや内装の一部にはグレーのアルカンターラが使用されているようですね。
シートはこれまた珍しい薄いブルーのレザーが用いられ、全体的に見て「ブルー」の同系色でまとめられた非常に珍しいカラーコンビネーションを持っています。
なお一般的に、カスタムの(カラーにおける)方向性としては「コントラストを強める」、逆に「コントラストを弱める」というものがありますが(ほかにも色を多数展開にて使用する、もしくは極限まで使用する色の数を絞る等の方向性も)、コントラストを弱める場合、ともすると「ぼんやり」してしまうこともあり、しかしこのモンツァSP2の場合は、お互いの色がお互いを引き立てているようにも見える素晴らしい例だと言えそうです。
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