
| 「信頼性」と聞くとまずはトヨタを思い浮かべることがほとんどであるとは |
コンシューマーレポートによる調査結果とは?
信頼性といえば「トヨタ」や「ホンダ」を思い浮かべるケースがほとんどかと思いますが、2025年のConsumer Reports(コンシューマー・レポート)信頼性調査においてはこれら日本の巨頭を抑えてスバルが第1位に輝いたことが明らかに。
なお、今回コンシューマーレポートは「30万台以上の車両オーナーからのアンケート」をもとに、以下のような不具合について詳細な情報を収集しています。
- パワートレイン(エンジンやトランスミッション)
- サスペンションやステアリング
- ブレーキや空調システム
- ボディの組み立て品質
- 車載インフォテインメント
コンシューマーレポートによる調査結果は以下の通り
これらをもとにコンシューマーレポートは100点満点にてブランドごとの予測信頼性スコアを算出しているわけですが、2025年版のランキングでは以下のような結果となっています。
順位 | ブランド | スコア(100点満点) |
---|---|---|
1位 | スバル | 68 |
2位 | レクサス | 65 |
3位 | トヨタ | 62 |
4位 | ホンダ | 59 |
ブービー | キャデラック | 27 |
最下位 | リビアン | 14 |
なぜスバルが信頼性でトップに?
そこで気になるのが「なぜスバルがトップに・・・」ということですが、スバルが高評価を得た理由、「新技術よりも確実性を重視した開発姿勢」にあると見られており、さらにはインフォテイメントシステムにおいても「先に行き過ぎない」のがその理由なのかもしれません(近年の信頼性調査において、不満が高まっているのがインフォテイメントしすてむであり、先進的なメーカーほど評価を落としやすい)。
- モデル数が少なく(米国では9車種)、部品や技術を共有している
- 毎回のフルモデルチェンジで大きな変更を避け、信頼性を確保
- 例:フォレスターは2019年からパワートレインを1種類に統一

主な車種別スコア
そして以下がスバル各車の「信頼性スコア」ですが、上位5モデルは平均点を大きく超え、やはり「平均以下」なのは先進技術を用いたソルテラであり、EVは全般的にスコアが低いのかもしれません(ブランド別ランキングでもリビアンが最下位である)。
- フォレスター:98点(MVP級)
- インプレッサ:89点
- クロストレック:75点
- レガシィ:66点
- アウトバック:61点
- アセント:50点(平均)
- ソルテラ:38点(唯一の「平均以下」)
※BRZとWRXはサンプル数不足によりスコア対象外
■ トヨタ・ホンダが下がった理由とは?
トヨタやホンダの信頼性が下がったといっても、どちらも依然としてトップ4に位置していおり、ただし新技術搭載車や多様なラインナップがスコアを下げる要因となっているもよう。
トヨタの低スコア車
- bZ4x(EV):38点
- タコマ(新型ミッドサイズピックアップ):29点
- タンドラ(フルサイズピックアップ):32点
※タンドラは大規模なエンジンリコールの影響も。

ホンダの低スコア車
- プロローグ(EV):30点
※シボレー・ブレイザーEVとの共有コンポーネントが影響か
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■ 少ないモデル数と共通コンポーネントが「信頼性の鍵」
今回のランキングから明らかになったのは、「信頼性=多くを求めすぎない堅実な設計」ということ。
- モデル数を絞り、パーツを共有し、
- 新しい技術の導入も段階的かつ慎重に
というスバルの姿勢が今の自動車業界における“信頼性”の新基準として評価された形となっています。
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