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「そのブランドをまた買う」忠誠心(ロイヤルティ)調査ではポルシェが2年連続でプレミアムカー部門のトップを獲得。一方で大衆ブランドではユーザー離れが進む

2023/09/30

ポルシェ

| 今年はサプライチェーン問題の正常化、EV販売の増加によって今までにない変動があったもよう |

おそらく、今後数年は同様の変化に翻弄されるものと思われる

さて、アメリカのデータ分析、ソフトウェア、消費者情報会社であるJ.D.パワーによる「米国自動車ブランドロイヤルティ調査」が公開に(今年で4回目)。

この調査結果によると「ポルシェは高級自動車メーカーの中で最も忠実な顧客を有している」ことがわかり、ポルシェは今年で2度めの栄冠獲得となります。

この調査は2022年9月から2023年8月までの新車購入データに基づき、大衆車、大衆SUV、プレミアムカー、プレミアムSUV、トラックなど、さまざまな車両セグメントにおけるブランドロイヤルティを詳細に調査したもので、JDパワーが提供するほかの調査結果同様、信ぴょう性の高い内容となっています。

ポルシェ
参考統計により「ポルシェ911がもっとも満足度の高いクルマ」であることが明らかに。ボクはそれを「ポルシェは顧客に媚びるためにクルマを作っているわけではない」からだと考える

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最新のブランドロイヤルティ調査ではある種の異変も

なお、ちょっと前までのブランドロイヤルティ調査だと「同じメーカーから同じメーカーへと乗り換える」比率が比較的高く、しかしここ1−2年ではその比率が大きく下がる例も。

これは「電気自動車の普及」に起因するもので、たとえばトヨタやスバルのユーザーが「電気自動車に乗り換えようと思っても」トヨタやスバルにはほとんど電気自動車がラインアップされておらず、”やむをえず”他のブランドへと移るケースが出てきているためだと言われます。

こういった傾向につき、J.D.パワーのデータ&アナリティクス担当バイスプレジデント、タイソン・ジョミニー氏によるコメントは以下の通り。

「今年は自動車の入手可能性が高まり、加えて消費者市場に選択肢が増えたため(EV含め新型車がたくさん登場した)、ブランド全体のロイヤルティが低下しました。昨年までは、サプライチェーンの混乱が続いていたため、(買い替えがうまくできずに)自動車のオーナーは通常よりも長く現在所有しているクルマに拘束されており、その結果、クルマに問題が発生する可能性が高くなりました。

しかしながら、こうした問題の一部が緩和された今、消費者は何か違うクルマのステアリングホイールを握りたいと考えており、ブランドへの忠誠心はもう保てなくなっています。 しかし、最高ランクのブランド(プレミアムブランド)の多くは毎年同様のパフォーマンスを示しています。 優れた製造品質を提供するなど、車両が所有者の期待に応えるエクスペリエンスを提供すると、所有者はブランドに忠誠心を示す可能性が高くなります。

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つまりは「プレミアムブランドは一般にそのブランドのクルマをまた買う比率が高いが、普及価格帯ではそうではなく、普及価格帯のクルマのユーザーは移り気であるか、これら価格帯の自動車メーカーは新しい選択肢を常に発表するため、消費者が新しい価値観を持つ製品、もしくはEVに流れている」ということなのかもしれません。

2023年ブランドロイヤルティ調査の結果はこうなっている

そこで今回発表された「最新の」調査結果を見てみると、プレミアムカーセグメントのトップは2年連続でポルシェ(56.8%)が勝ち取ることとなり、2位はメルセデス・ベンツの50.5%。

量販ブランドのトップはトヨタの60.0%(なんとポルシェよりも高い)、2位はホンダの55.0%(メルセデス・ベンツよりも高い)。

ボルボはプレミアムSUVの中でロイヤルティ率 56.5% で最高位、 2位はBMWの56.1%。

大衆SUVだとスバルがトップを獲得して61.1%、2位はトヨタがランクイン(60.5%)。

トラック部門だとフォードが2年連続でトップの64.6%、2位はトヨタの60.4%。

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こういった数値を見ると「消費者のロイヤルティ率が下がっていると結論づけられている割にけっこう高い数字を示すブランドが存在し、となるとランキング下位の変動がかなり大きいのかもしれません。

ちなみに昨年のプレミアムカー部門では、ポルシェがロイヤルティ率57.4%でトップ、そして2位はジェネシスの54.6%。

プレミアムSUVだと1位はBMWの58.6%、2位はレクサスの56.4%。

量販ブランドだとトヨタが62.2%でトップ、2位はキアの54.1%。

大衆SUVでは、トヨタが63.6%でトップ、ついで2位はスバルの62.6%。

トラック部門だと、フォードが63.8%と最も高いロイヤリティを獲得し、2位はトヨタの58.7%。

これを見るに、昨年上位に入っていたジェネシスやキアといった韓国ブランドのオーナーは「違うブランドに乗り換えた」ようで(ぼくの知る範囲だと、韓国車や中国車をいったん購入したとしても、次は日本車や欧州車を購入するケースが多い)、レクサスはプレミアムSUV、トヨタは量販ブランドと大衆SUVにおいて少しずつユーザーを失うことに。

一方トラック部門だとフォードとトヨタが揃ってポイントを上げており、高い忠誠心(=満足度)を獲得したということになりそうですね。

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参照:JD Power

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