| 情報の片鱗だけでも「桁外れ」なのがわかる |
先日よりそのプロダクションモデルの姿、インテリアのリーク動画が話題のアストンマーティン・ヴァルキリー(レッドブルとアストンマーティンとが共同開発中のハイパーカー)ですが、そのスペックが徐々に公開に。
今回は出力について「1130馬力」に達するであろうことが明らかになっており、6.5リッターV12エンジンは1000馬力、モーターが130馬力を発生する、と報じられています。
この「1130馬力」はブガッティ・シロンの1500馬力に比べると低い数字ですが、その重量は予想された1130キロを下回って1030キロまで軽量化されるようで、となると「パワーウエイト・レシオ」が1以下、ということに。
これは大変な数字と言ってよく、ケーニグセグOne:1が「パワーウエイトレシオ1」をそのネーミングに採用するほど「稀」なケース(当然ケーニグセグOne:1がその第一号)。
おそらくは「自動車史上最もパワーウエイトレシオに優れる車」となりそうで、そのためにはフロントに装着されるアストンマーティンのエンブレムまで軽量化し「数ミリグラム」に抑えているほど。
その異常なほどの「こだわり」が徐々に明かされていますが、登場時には公開されるであろう全容には期待が高まります。
なお同時期に出てくると思われる「メルセデスAMG プロジェクト・ワン」についても幾つか情報が公開されており、両者とも自動車の常識からかけ離れたスペックや技術を持って路上に出てくることになりそうですね。
なおAMGとプロジェクト1は「アイドリング4000回転」「エンジンの寿命が短い」等が明らかになっており、相当に「乗りにくい」車だと思われるものの、ヴァルキリーも「6.2リッターNAで1000馬力」というところから想像するに、プロジェクト1に劣らぬ扱いにくさを持っているのかもしれません。
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アストンマーティン・ヴァルキリーのエンジン出力が「偶然」漏れる。1145馬力、つまり「リッター176馬力」で世界記録
| アストンマーティン・ヴァルキリーのエンジン出力はリッターあたり176馬力? |
アストンマーティンはまだまだそのハイパーカー「ヴァルキリー」について開発途中だと報じられますが、今回そのエンジン開発を担当したコスワースがうっかりツイッターでその出力を漏らしてしまうという事案が発生。
すでにツイートは削除済みですが、その内容は「我々はアストンマーティン・ヴァルキリーに搭載する6.5リッターV12エンジンにおいて、出力1145馬力を達成することで、世界で最もパワフルなNAエンジンを作ることに成功し、その記録を更新した」というもの。
1145馬力はエンジン単体での出力?
ここでちょっと気になるのは、この「1145馬力」がエンジンのみによって達成されたものかどうか、ということ。
アストンマーティン・ヴァルキリーはV12ガソリンエンジンに加え「1モーター」を有するハイブリッドシステムを持つことも明らかにされていますが、つまりこの1145馬力が「ハイブリッド込かどうか」ということですね。
以前の話だと「エンジン単体では1000馬力」と言われており、これが事実だとすると「145馬力」はモーターが発生、ということになりそう。
一方で「ガソリンエンジンだけ」で1145馬力だと、ここからさらにモーターのパワーがプラスされる、ということに。
なお、仮に「エンジンだけで1145馬力」だとすると、じつに”リッターあたり176馬力”を発生することになり、まさに「前代未聞」。
一般に自然吸気エンジンだと「リッターあたり100馬力を超えれば超高性能」だとされ、ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテはリッターあたり123馬力、ポルシェ911GT3RSはリッターあたり130馬力、フェラーリ458スパイダーはリッターあたり134馬力(量産車ではこれが最高か?)。
なお、同じく以前に「車体重量は予定していた1130キロよりも軽く、1030キロ程度になる」というアストンマーティンからの情報公開もあり、つまりまだまだ「数値」は流動的であるとも考えられます。
ちなみにアストンマーティン・ヴァルキリーは、ほかのハイパーカーが700-800キロで満足しているダウンフォースについて、「1800キロ」という倍以上の数値を誇っており、何から何まで「過去に例を見ない」クルマとなりそう。
その意味では、アストンマーティンが今年3月にジュネーブで公開した「ヴァルキリーAMR Pro」について、「トレーニングを受けないと速すぎて失神する」と語ったのも本当なのかもしれませんね。
ヴァルキリーは、F1にて常に新しい試みを取り入れては「その効果が高すぎて」禁止指定されてきた”鬼才”エイドリアン・ニューウェイ氏(レッドブル)がメカニズム面を担当しており、その意味でも「現存しない、驚くべき」技術を採り入れてくるかもしれない、と思います。
アストンマーティン・ヴァルキリーの新装備が続々明らかに。「ヴァルキリーはハイパーカーのハードルを一気に上げる」
| アストンマーティン・ヴァルキリーの新装備”ホイールディフューザー” |
アストンマーティンは現在そのハイパーカー、「ヴァルキリー」について鋭意開発中。
おそらく2019年はじめにはプロトタイプが完成し、実際に走行テストに入るだろう、とも報じられています。
これまでにもヴァルキリーについてはいくつかの情報が公開され、最近だとそのエンジンが(合法に道路を走行できるクルマに積まれる)自然吸気において「1130馬力を発生し、自動車史上最強」となるであろうことも”うっかり”公開されていますね。
「ダウンフォースは完全に常軌を逸している」
今回はF1 U.S.グランプリ開催中にカーメディアが(ヴァルキリーの開発パートナーである)レッドブルのクリスチャン・ホーナー氏にインタビューし、そこから明るみに出た事実として「ホイールディフューザー」装備が報じられています。
これは「ヴァルキリーとF1との類似性」についてクリスチャン・ホーナー氏が尋ねられた時に「F1でも採用されるホイールディフューザーをヴァリキリーにも採用」と語ったところから判明しており、さらにホーナー氏は「ヴァルキリーはF1のようにレギュレーションに縛られないため、F1よりもその効果は大きく、ヴァルキリーのホイールディフューザーが発生するダウンフォースは常軌を逸している」とのこと。
ヴァルキリーは「F1で投入されながらも、禁じ手になった」技術、たとえばアクティブサスペンションの装着を計画していることで知られますが、「レギュレーションにとらわれない」ということを利点として考え、「F1の枠すらも越えようとしている」クルマ。
ポルシェが「919ハイブリッドEVO」でやはりレギュレーションの枠を超えてF1を凌駕するラップタイムを記録したことは記憶に新しく、そしてヴァルキリーも同様に新しい次元に踏み入れるクルマとなりそう。
レッドブルの技術部門を率いるエイドリアン・ニューウェイ氏は、これまでも誰もが思いつかないようなことをやってきた鬼才ですが、そのアイデアが思う存分に発揮されるのがヴァルキリーということになり、まさに「テクノロジーは、限界を超えるためにある」こと、押さえつけることではなく解放することでしか進化がありえないということを示してくれることになりそう。
現在ヴァルキリーについてはそのダウンフォースが1000キロを軽く超えることや、F1をも上回るコーナリングGを持つであろうことが明らかになっているものの、現段階では実走できるクルマがないため「机上の空論」。
ただし全てのパーツがスイス製機械式腕時計並みの精度で製造され組み立てられるといい、完成したエンジンやトランスミッションは「予定通り」。
今後も思惑通りにことが運べば予期した通りのパフォーマンスを発揮することになり、とくにニュルブルクリンクにおけるラップタイムは「当面、市販車においては更新できそうにない」常識からかけ離れたタイムを記録することになりそうですね。
アストンマーティンが「ヴァルキリー」の市販モデルを公開。モックから幾つか変更に
アストンマーティンが「おそらく」市販モデルと思われる「ヴァルキリー」の画像を公開。
これは公式ツイッターで画像とともにアストンマーティンがつぶやいたもので、これまで公開されてきたモックアップとは異なってヘッドライト内部までが現実的な構造を持っており、かつ内装も再現(これらはモックアップではダミーだった)。
こちらが以前に日本でも公開されたモックアップ。
フロントの開口部、フロントフード、フロントフェンダー後端とボディサイドとの境界等の形状が今回公開された市販モデルと微妙に異なる一方で(そう大きくは変わらない)、ホイール形状は大きく変わり、かつフロントワイパー(垂直一本)が追加に。
なお今回はスペックについて言及されていないものの、これまでの話だとエンジンは6.5リッター自然吸気V12(1000馬力)という期待の高まるもの。
トランスミッションはレース用7速、アクティブサスペンション装備とされ、限定台数は175台。
価格は不明ながらも当然「完売」となり、175台のうち25台は「サーキット専用」とされています。
現在はまだまだ開発を進めている段階で、実際のデリバリーは2019年になるようですね。