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【試乗:ベントレー・コンチネンタルGT】これが12気筒635馬力!怒涛の加速を体験してきた

2018/09/19

| コンチネンタルGTは世界最高のGTカーの一台だ |

bentley continental GT

さて、ベントレー・コンチネンタルGTに試乗。
ぼくはスポーツカー、スーパーカーが大好きですが、一方でラグジュアリーカーも大好き。
ただしラグジュアリーといってもセダンにはほぼ興味がなく、このベントレー・コンチネンタルGT、ロールスロイス・レイス、メルセデス・ベンツSクラスクーペといった「意味もなくデカいクーペ」に惹かれます。

現代においてクルマは無駄の象徴ですが、いっそ無駄ならとことん無駄で、とも考えるのですね。

ベントレー・コンチネンタルGTはこんなクルマ

そんなコンチネンタルGTですが、本国ではちょうど一年前に新型を発表。
エンジンは6リッターW12(626馬力)、0-100キロ加速3.7秒、最高速度333km/kというスーパーカー並みのパフォーマンスをひっさげての登場です。

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48ボルト・マイルドハイブリッドシステムの採用によって16%燃費を改善し、トランスミッションは8速デュアルクラッチ、駆動方式は4WD。

ボディサイズは全長4850ミリ、全幅1965ミリ、全高1405ミリ、重量は2290キロという堂々たるサイズ/重量で、日本での価格は25,680,000円という設定となります。※ベントレー・モータースの製品ページはこちら

ベントレー・コンチネンタルGTの外装はこうなっている

新型コンチネンタルGTは、一目で「コンチネンタルGT」とわかるアイデンテティを持ちながらも、細部はこれまでのコンチネンタルとは大きく異なる模様。
最たる例はその「エッジ」で、この鋭いプレスラインによって「表情」を作り出すとともに繊細さ、同時に躍動感や筋肉質なイメージを演出しているように思います。

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前後ランプはマトリクスLED、そしてクリスタルを意識したエレガントなカッティング。

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ちなみにトランクとリアフェンダーとの境界線は同じグループに属するポルシェの「911」によく似ていますね。

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そのほか、インテリアとともに詳細は下記にて解説しています。
他の画像はFacebookのアルバム「新型ベントレー・コンチネンタルGT」に保存中。

ベントレー・コンチネンタルGTのインテリアはこうなっている

ぼくが外装以上に魅力的だと感じるのが新型コンチネンタルGTのインテリア。
試乗車にはオプションが追加された状態となっていますが、とにかくその豪華さ、独自の雰囲気は「ほかでは感じ難い」ものだと思います。

なお、「丸と直線」を用いるのはイギリス車におけるデザイン的な特徴のひとつで、ミニもそうですし、クラシックジャガーも同様ですね。

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インテリアにはベントレーの「B」をモチーフとした「ウイングドB」エンブレムがあちこちに。
それはペダルにまでも用いられ(さすがにこれを踏みつけるのは気が咎める)、オーナーの「所有する満足感」を高めているようです。※ピンボケ申し訳ない

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そのほか、ウインカーレバー、ワイパーレバー、エアコン吹き出し口、その他スイッチにはダイヤモンド状の「ローレット加工」が施され、やはり特別感を高めることに。※エアコン吹き出し口のローレット加工はオプション

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早速新型ベントレー・コンチネンタルGTで走ってみよう

ドアを開けてシートに腰を降ろし、そしてドアを閉めると”シートベルトを支えるアームが伸びてくる”のはこういった大型クーペのお約束。

エンジンスタートはセンターコンソール中央にあるボタンを押して行いますが、エンジン始動と同時にダッシュボード中央にあるウッドパネルが「回転」し、液晶モニターを持つインフォテイメントシステムが登場します(このローテーションディスプレイはオプションだが、ぜひ装備したい)。
この演出は素晴らしく、これだけでも気分が盛り上がりますね。

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なお、ベントレーは「シンプルな美しさ」「クラシックさ」を重視していると思われ、そのために近代的な装備を隠したいのだと思われますが、この回転式ディスプレイは、液晶の他に「アナログ式3連メーター」も内蔵しており、つまり「三つの表情」を持っていることになります。

シートやステアリングコラムはもちろん「フル電動」。
ドライブポジションを調整していざ出発ですが、発進時は音もなくスルスルと出る感じ。
そこに2.2トンの重量を感じさせる要素はなく、とにかく軽い、という印象です。

ドライブモードは4つあり、「コンフォート」「ベントレー(B)」「スポーツ」「カスタム」。
「コンフォート」は文字通り快適モードで「B」はベントレー推奨、「スポーツ」はアクセル操作に対するレスポンス、サスペンション、排気音などがスポーツ寄りとなるもの。

「コンフォート」で走っているとまさに快適そのもので、先代コンチネンタルGTで感じられた「ちょっと気になるピッチング」も抑えられており、文字通りの「フラットライド」。
サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンクですが、これらは48Vシステムと3チャンバー式のエアサスペンションによってコントロールされ、とにかくその乗り心地の快適さといったらもう、という感じ。

振動や衝撃はもちろんですが、外部の音も遮断してくれ、車内は完全に外界と切り離された快適空間を実現しています。

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少し慣れてきたところでモードを「スポーツ」に入れてみますが、そうするとそのエキゾーストサウンドサウンドが太く勇ましく変化。
ただし快適性を損なうレベルではなく、じゅうぶんに紳士的だと言える範囲です。

道路が開けたところでぐっとアクセルを踏むと、「6リッターW12ツインターボ、635馬力」が炸裂しますが、そのトルクが上手く制御されていて、車体は矢のようにまっすぐ進み、そこには微塵の不安さがないのは特筆すべきところ。

法定速度内ではあるものの、635馬力のフル加速を「全く怖くない」状態で実現するのは並大抵のことではなく、このあたりもずっと大排気量/大パワーエンジンを積んできたベントレーならでは、と改めて認識させられますね。

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ちなみに新型コンチネンタルGTは、先代同様に「4WD」を採用しているものの、基本的には「FR」。
このシステムは「アクティブオールホイールドライブ」と称されており、通常は後輪に100%のトルクを(つまり635馬力のFR!)、しかし滑りやすい状況ではフロントにトルクを瞬時に配分する、というシステムとなっています。

ちょっと面白いなと思ったのは「ブレーキ」。
ペダルのストロークが非常に短く、しかし踏み始めから奥の方まで、強力な、そして安定的な制動力を発揮。

ぼくが現在乗っているポルシェ718ケイマン、そしてランボルギーニ・ウラカンはベントレーと同じフォルクスワーゲングループのクルマですが、両方ともブレーキペダルのストロークがかなり長く、ブレーキを踏み抜いた時にアクセルペダルと同じくらいの高さとなるように設定されています。

よってブレーキペダルとアクセルペダルとの段差が大きいということになりますが、ベントレーではこれが小さく、そしてブレーキペダルのストロークが小さい設定で、しかしカックンブレーキでもなく安心して踏める設定となっており、このフィーリングは初体験。

なお、新型コンチネンタルGTのブレーキキャリパー、ブレーキローターは「現存する最大サイズ」とのことで、この効きの強さには納得ですね。

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全体的にみて、どんなに乱暴にアクセルを踏もうと、どんなにラフにステアリングホイールを切ろうとも、どんなに急にブレーキペダルを踏もうとも、「全く恐怖や衝撃を感じさせず」、期待した以上の動作を行い、やはり期待以上の結果を見せてくれるクルマ。

いったいどんな設計や制御をすればこういったスゴいクルマができるんだろうなという印象ですが、ロールスロイス・レイスを除くとこれ以上のGTカーはないんじゃないかと考えています。

フォルクスワーゲングループのクルマ、しかもプレミアムブランドのクルマなのでコネクティビティ、安全装備や快適装備、ドライバーズアシストについては現在考えうる最高レベルのものが与えられていて、これについてはもはや説明の必要はないと思われるのでここでは省略。

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ぼくは今までスポーツカー/スーパースポーツばかりを乗り継いでおり、高級車には縁のないカーライフを送ってきたものの、このクルマがランボルギーニ・ウラカンよりも500万円も安い金額で購入できるというのは驚きで、「こういった選択も今後アリかもしれない」と考えたり。

新型ベントレー・ベンテイガのボディカラーは標準で17色、オプションではなんと70色を用意しており、カーペットは15色、木目(ウッドパネル)は8種類、内装トリムは15種類。

オプションにはちょっとお金をかけてみて、「自分が思った通りの超快適空間」を作り上げ、安楽なドライブを楽しむのも今後の選択肢に入れねばなるまい、と感じた試乗でした。

新型ベントレー・コンチネンタルGTを試乗したのは「ベントレー大阪」

今回、新型ベントレー・コンチネンタルGTを試乗させていただいたのは「ベントレー大阪」さん。
「コーンズ心斎橋ショールーム」としてフェラーリの横にあるショールームで、店内には4台ほどの展示車が置かれ、いつも親切に対応していていただき、お礼申し上げます。

ベントレー大阪
大阪府大阪市中央区博労町4丁目2−15

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