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サーキット専用「マクラーレンP1 GTR」の半分がなんと「公道仕様」へとコンバートされていた!そのうちの1台をマクラーレン正規ディーラーが4.2億円にて販売中

2019/11/13

| 限定販売台数58台のうち、少なくとも28台がロードカー仕様へと変更されている |

マクラーレンP1 GTRの”ロードバージョン”がマクラーレンの正規ディーラー、「マクラーレン・ロンドン」にて販売中。
マクラーレンP1 GTRは、マクラーレンP1のオーナーのみに購入権利が与えられた限定モデルであり、58台のみが販売されていますが、もともとサーキット走行専用モデルとして設計・製造されているので、その中身を見ると「P1をサーキット走行用に改造した」というよりは、「P1の車体とガワを流用してイチから作ったレーシングカー」といったほうが良いクルマでもあります。

当然P1 GTRは快適性や実用性を無視した「サーキットウェポン」に仕上がることになり、しかしそういったクルマを公道でも乗りたいと考える人は意外と多く、そこでイギリスのレーシングファクトリー、ランザンテがP1 GTRを「ロードカー仕様」へとコンバートしたのがこの一台。

ランザンテはマクラーレン公認のチューナー

このランザンテ(Lanzante)は、今回のP1 GTRが正規ディーラーにて販売されていることでもわかるとおり、マクラーレンの「お墨付き」を得てP1 GTRを公道仕様へとカスタムしています。

ランザンテはイギリスにある自動車のレストアやレーシングカー制作を行うファクトリーで、1970年にレーシングドライバーのポール・ランザンテ氏によって設立。

なぜ、このランザンテがマクラーレンからお墨付きをもらっているのかということですが、ランザンテは1995年のル・マンにてマクラーレンF1 GTRで出場し優勝を記録しており、これによって「マクラーレン・スペシャリスト」として認められたわけですね。

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この「マクラーレンP1 GTRの公道仕様へのコンバート」プロジェクトにつき、当初は5台限定だと聞いていたものの、相当な要望があったようで、今回売りに出されている車両はなんとロードコンバージョン「28番目」。
つまり58台限定のうち、半数近くの28台が”少なくとも”ロードカーへと変更されている、ということになります。

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マクラーレンP1 GTRのパワートレインは、もともとロードカーとして製造された「P1」と同じく3.8リッターV8ツインターボ+ハイブリッドですが、P1の903馬力に対し、P1 GTRでは986馬力を発生。
0-100キロ加速は2.8秒、最高速度はなんと362km/hと言われています。

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P1 GTRは上述の通り、「基本的にP1とは異なる」クルマなので、これを公道走行可能なように変更するのは簡単なことではなく、ウインカーやパーキングブレーキの追加、排ガス規制適合のために触媒の追加、溝のある(スリックではない)タイヤ、最低地上高の確保など相当に手間がかかることに。※あとから何かをポン付けするというレベルではない

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そのため今回販売されているP1 GTRの価格は邦貨換算にて4億2000万円ほどと非常に高価で、これはロードカーの「P1」からすると4倍以上の価格。
ただしP1 GTRそのものの新車販売価格が3億5000万円と言われていること、そこにコンバージョン費用が乗っていることを考えると、中古車両(走行288キロ)であったとしても、4億2000万円は「けして高くない」のかもしれませんね。

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なお、少し前にイケメンユーチューバー、Mr JWW氏が別の「P1 GTR ロードコンバージョン」を公道にて試乗していますが、「まったく防音や制振がなされておらず」異常に室内がうるさいこと、そして「現実問題として」公道を走るのにはまったく適していない、と述べています。
たしかに「アストンマーティン・ヴァルカン」の公道コンバージョンしかり、こういったクルマはあまりにエンジンや排気音が大きく、よって同乗者とコミュニケーションを取るのに「(数十センチしか離れていないのに)ヘッドホンとマイク」を使用することが多いようですね。

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VIA:McLaren London, Mr JWW

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