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マクラーレン・エルバに試乗したメディアが登場。フロントウインドウレスなので「時速112キロで息ができなくなる・・・」。しかし秘密デバイス”AMMS”をオンにすると?

2019/11/21

| フロントウインドウは法規によって装着しないといけない国もあるらしい |

マクラーレンはつい先日、初のスピードスターモデルとなる「ELVA(エルヴァ)」を発表したところですが、このクルマはスピードスターだけに「フロントスクリーンを持たない」クルマ。
そして今回、Motor1が幸いにも試乗する機会を得ることになり、そのレビューを公開していますが、”フロントスクリーンがわりの”デバイス、アクティブ・エア・マネージメント・システム(AAMS)はかなりな効果的であるようですね。

なお、発表済みなのにカモフラージュ用シートを貼っているのは、ここからまだ「変更」の可能性があるからだと思われます。
最近の傾向として、まずはプロトタイプが完成した時点、もしくはある程度デザインが決定した時点で先走って「発表」を行い、その後受注を集めつつ開発を進めるというものがあり、マクラーレン・エルヴァもその例にもれず、開発は「これから」なのかもしれません。

ちなみにマクラーレン「スピードテール」も発表時には走行テストができる試作車がなく、プロトタイプが路上に出たのは発表の半年後。
アストンマーティン・ヴァルキリーはもっと長いタームで開発が行わていますし、メルセデスAMG Oneも未だ納車時期がわからない状態であり、スーパーカー、ハイパーカーについては「発表されたからといって、そのクルマが生産できる状態にあるとは限らない」わけですね。

マクラーレン・スピードテールの試作車が発火。やはり未知の領域、そしてエレクトリック化されたクルマの開発は一筋縄ではゆかない

マクラーレン・エルヴァはマクラーレン史上「もっともパワフルで、もっとも軽く、もっとも高価な」クルマ

そんなマクラーレン・エルヴァですが、これは1960年代のマクラーレンのレーシングカー、M1Aをイメージしたもの(このM1Aが”Elva”と呼ばれていたらしい)。
フロントウインドウに加え、サイドウインドウもないハイパーカーで、搭載されるエンジンは815馬力仕様の4リッターV8ツインターボ。
さらに車体重量はマクラーレン史上「もっとも軽い」ロードカーだとされ、つまりこのエルヴァは「マクラーレンでは最も速く、最も軽い」ということになりますね。

そしてエルヴァはマクラーレンのロードカー史上「もっとも高価」なクルマでもあり、その価格は169,000ドルから(1億8500万円くらい)。
限定台数は399台、と発表されています。

そしてこのエルヴァは「クルマとドライバーとの密接な関係」を目指して設計され、そのためにフロントウインドウを持たないということになりますが、これはフロントフードに設けられた可動式のデバイス(プロトタイプは固定式だが、市販モデルでは電動開閉式となる)がその代わりを果たすため。

仕組みとしては、フロントバンパー先端から取り入れたエアをフロントフード上から放出し、要は「エアカーテン」のようなものを作る、ということに。
これによって走行風がドライバー含む乗員を直撃するのを防ぐ、ということになります。

mclaren-elva-aams

そしてこのアクティブ・エア・マネージメント・システム(AAMS)を試した結果ですが、まずファーストランはAAMS「ナシ」での走行。
時速50キロ程度になると涙が溢れてきて、時速80キロになるともう目を開けていられない状態で、時速112キロになると「もう息ができない」状態(試乗も大変だな・・・)。

mclaren-elva-aams (1)

セカンドランではようやくAMMSをアクティブにして走ることが許されますが、これの効果はてきめんで、スピードを上げても全然苦しくない、とのこと。
走行風は頭の上を通り過ぎるようで、これは走行中に「手を上に突き出してみると」体感できるようですね。

ただ、サーキットを走ったりすると、前を走るクルマのタイヤカスが思いっきり飛んでくることになり、これはいかにAMMSでも避けることはできない、と思われます。
そして公道走行であっても、飛び石や虫など質量を持つものをAMMSによって防ぐことはできず、走行時にはよってゴーグルやマスク、ヘルメットを着用するのが無難だと言えそうです(さすがにサーキットを”ヘルメット無しで”走る人はいないと思いますが)。

mclaren-elva-aams (3)

VIA:Motor1

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