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新型ミニ・クロスオーバー(カントリーマン)発表。さらに大きく高級に、そしてディティールが洗練されてクラスアップ。ミニ史上初の「ドイツ生産」に

2023/09/02

新型ミニ・クロスオーバー発表。さらに大きく高級に、そしてディティールが洗練されてクラスアップ。ミニ史上初の「ドイツ生産」に

| まずはピュアエレクトリックモデルのミニ・クロスオーバーS / SE ALL4が発表、ガソリンモデルは後に追加 |

ミニの新しいデザイナーは本当にいい仕事をしたようだ

さて、ミニが新型3ドアハッチバックに続いて「新型クロスオーバー(今回のモデルから、日本でも本国同様に”カントリーマン”を名乗ることになる)」を発表。

ミニ史上はじめてドイツ生産(BMWと同じ工場で作られる)となり、クロスオーバーとしてはじめてピュアエレクトリックパワートレーンを搭載することとなっていますが、そのスタイリングが大きく進化し「未来へ」向かったことも特筆すべき点かと思います。

なお、3ドアハッチバック同様に価格や発売日については言及されておらず、BMWグループのライプチヒ工場が2023年11月に稼働を開始することは分かっているものの、それにあわせてこの新型ミニ・クロスオーバーの生産がなされるかどうかは不明です。

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新型ミニ・クロスオーバーはこう変わった

そこでこの新型ミニ・クロスオーバーを見てみると、先代クロスオーバーよりも大幅に背が高く、全長も長くなり、その存在感がぐっと増したようにも(全長は13センチ長く、全高は6センチ高くなっている)。

おそらくはその価格が「かなり高価」になることを考慮し、価格に見合うだけのスタンスを与えたかったのかもしれません。

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EVなのでフロントグリルは「全閉」ですが、レーダーセンサーを内蔵しており、これはレベル2の半自動運転を可能にする最初のミニということを意味します。

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新型LEDヘッドライトは、旧型の丸みを帯びたクラスターから、より角張った輪郭を持ち、左右に、そして平行に走る2本線が特徴的(これはステアリングホイールのセンターパッドにも見られる)。

LEDデイタイム・ランニング・ライトは、オプションでライティング・シグネチャーを変化させる機能を装備することができ、アニメーションによるウェルカム/グッドバイ機能を付与することができるのだそう。

なお、新型ミニクーパー同様、ヘッドライトベゼルが廃止されたことは外観における大きな変更点かと思います。

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一方、新型ミニクーパーとは異なって樹脂製のクラッディングが残されているものの、その段差が小さくなって「ボディとツライチ」に。

表面上には楕円モチーフのディンプルが刻まれます。

ホイールは最大20インチまでを選択でき、しかし航続距離を伸ばすために17インチのエアロダイナミックホイールも用意されている、とのこと。

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Cピラー付近の意匠、そしてテールゲートスポイラーのバイカラー処理は「新しく」、さらには多彩なカラーや仕様が用意されており、選択肢次第では視覚的に大きな変化を演出できそうでもありますね。

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テールランプの発光グラフィックは「ピクセル風(ユニオンジャックを継続)」、そしてナンバープレートの位置がテールゲートからリアバンパーに。

テールランプにもベゼルはなく、すっきりとした印象へと生まれ変わっています。

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新型ミニ・クロスオーバーではコントラストルーフに「バイブラント・シルバー」という新しい色合いが用意されたほか、ジョン・クーパー・ワークス(JCW)仕様を選ぶと、新型ミニクーパー同様にハイグロスブラックのフロントグリルフレームとロゴ、レッド/ブラックのボンネットストライプ、チリレッドのルーフが付与されます(性能は変わらない)。※オプションでパノラミック・ガラスルーフも用意される

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新型ミニ・クロスオーバーのパワートレーンはこういった構成を持っている

新型ミニ・クロスオーバーのベースモデルは「クロスオーバーE」で、こちらに搭載されるエレクトリックモーターは201馬力(シングル)。

上位モデルのクロスオーバーSE ALL4になるとデュアルモーター仕様となって出力は308馬力に向上します。

0−100km/h加速についてはクロスオーバーEが586秒、クロスオーバーSE ALL4では5.6秒、そして最高速だと前者が時速170キロ、後者が180キロとなっており、おそらくはバッテリー保護のために「かなり」性能が抑えられているようですね。

なお、新型クロスオーバーにはガソリンエンジン搭載モデルも用意されることになり、しかしそちらの発表はもうちょっと先になりそうです。

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新型ミニ・クロスオーバーはスポーティで快適なドライブが楽しめるように配慮されているといい、優れたドライビング・ダイナミクスを実現するためにトレッドを拡大、かつホイールベースを延長しており、さらには高予圧スタビライザーを備えたダンピング・システムを装備することでシャープなダイナミクスに貢献する、と紹介されています。

加えて「快適性とスポーティさ」のどちらかを重視したセットアップを選択可能で、15mmローダウンするアダプティブ・サスペンションもオプションで用意され、スポーツタイヤも選択できる、とアナウンスされています。

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新型ミニクーパーと同じくトグルスイッチ含む操作系が新しくなり、ここではドライビングモードの選択が可能となっていますが、航続距離重視の「グリーン」、アグレッシブなドライビングエクスペリエンスが得られる「ゴーカート」モードを選択できるのもハッチバック同様ですね。

クロスオーバーとしては初めて、時速60キロまでのレベル2半自動運転が可能になったこともトピックで、これによって「先行車に自動で追従しながらハンズフリードライビング」を楽しむことができるように。

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バッテリーサイズはクロスオーバーE、クロスオーバーSE ALL4ともに64.7kWhで、前者の満充電あたり航続距離は約462km、後者では約433km。※WLTCサイクル

AC充電では最大22kWの充電率にて充電でき、DC急速充電を使用すれば最大130kWまで可能となり、30分以内でバッテリーを10%から80%までチャージ可能。

ミニによると、アクティブナビゲーションを使用することで充電時間を短縮することができるといい、これは気象条件に基づき、バッテリーが最適な温度に達するタイミングを考慮した急速充電ステーションへとドライバーを誘導することができるとされています(充電開始時にバッテリーを最適温度に保つという意味なのだと思われる)。

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新型ミニ・クロスオーバーのインテリアはこうなっている

新型ミニ・クロスオーバーのインテリアの変更内容もまた新型ミニクーパーとおおよそ共通しており、新しい円形のミニ・インタラクション・ユニット、エモーショナルなミニ・エクスペリエンス・モード、ドラマチックなアンビエント・ライティングといったところがその中心。

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中央の円形ディスプレイはOLEDテクノロジーを採用し、その配置はクラシックミニへのオマージュです(ヘッドアップディスプレイはオプション)。

このスクリーン表示は異なるセクションに分かれており、上部には速度などの主要な走行情報が表示され、下部にはメディアや気候などの情報が表示されるという構成を持ち、オペレーティング・システム9(BMWのシステムをミニ版へとアレンジしたもの)によってタッチ操作と音声操作のいずれかを選択可能となっています。

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オプションのミニ・エクスペリエンス・モードでは、アンスラサイトとレッドの照明、スポーティなディスプレイを備えたゴーカート・モードなど、さまざまな照明の色やパターンを利用でき、パーソナル・モードでは、センタースクリーンの背景画像をアップロードできるほか、タイムレス、グリーン、コア、トレイルなどのモードが備わるそうですが、ダッシュボードでは、そこに貼られた「布」を透過した光によるグラフィックが表示されるようですね。

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なお、インテリアのすべてがタッチや音声で操作できるわけではなく、パーキングブレーキ、ギアセレクター、ボリュームなどの「頻繁に使用する」機能はセンターコンソールの”トグル・バー”に集中しており、「何でもかんでもデジタル」ではないのは歓迎すべきところだと思います。

加えて、このトグル・バーの採用によってこれまでのシフター、そしてパーキングブレーキスイッチがセンタートンネルからなくなり、そのぶんレイアウトの自由度が増すことに。

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内外装の組み合わせは「エッセンシャル」「クラシック」「フェイバリット」「ジョン・クーパー・ワークス」から選択でき、インテリアに採用されるサステイナブルな2Dニットテキスタイルは「市販車初採用」。※選択した組み合わせによってデザインが異なる

新方ミニクーパー、新型ミニ・クロスオーバーでは「フラッシュサーフェス」が強調されているように思いますが、ドアオープナーも「フランシュマウント」となっているようですね(ボディ外板のドアハンドルもフラッシュマウントになった)。

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そしてこの「プルタブ」デザインも新世代ミニの重要な要素であり、インテリアのいたるところに見られます。

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シートは新型ミニクーパーに比較すると大柄でゆとりがあるという印象。

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後部座席の背もたれは6段階、最大12度まで調節可能となり、幅も広くなったことで3人乗り時の快適性が向上しています。

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新型ミニ・クロスオーバーの荷室スペースも大きく拡大し、さらには小物を収納できる様々なスペースが追加されたことで使い勝手も向上している、とアナウンスされています。

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参照:MINI

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